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『奏でる』

あの頃の「私」はどこいったのか。あんなお姉ちゃんに「大丈夫だよ」と言ったのになんで失敗しちゃうんだろ。
ドアを開けた時、太陽はあまり眩しくなかった。いつもと違って。
私だってそんな失敗するって思ってなかったんだもの。あーあ。最低だ私。
_この出来事が起こったのはさっきのピアノの発表会。私の演奏曲はなめらかな曲だが、だんだんと早くなり、中級者よりも上の少し難しい系だ。指使いが苦手だけどそれ以外は完璧だ。楽譜もよく読める。 指使いが下手なまま前日になった。
すると、ピアノ経験者のお姉ちゃんが「指使い大丈夫なの?」と心配してくれた。結乃は動画を見ていてやる気がなかったので「いや、昨日確認したしだいじょうぶだよ」と自慢げに答えた。実は全然できない。
そして当日を迎えた。友達の千香ちゃんは努力家で、年下なのに、私より上の曲・ハイレベルな曲を演奏するらしい。もちろん指使いも完璧でたまに教えてくれる時がある。
「それでは5番、蓬田結乃さん。」会場には拍手が包まれる。制服姿の結乃は乱れていたフリルを直し、ぎゅっと掴んだ後、鍵盤に震える指をかまえる。鍵盤蓋を見るたびに自信がなくなる。
ドキドキが音に包み込まれて、変な感じがする。左のシフトペダルを踏んでなんとか良い感じにする。
だが、本気で演奏する部分が近づいてきた。その楽譜を見るたび怖くなる。そしてどの演奏者も本気を出す部分がきた。
よし、、え?やはり心配だったところを間違えた。いい感じにいったのに↑から一気に↓まで落ちていく音色にがくがく震えた。
パニックで間違えて踏んでいたソステヌートペダルで弾いた一音だけが長く響いて会場に響き渡る。気まずい空気。
あー。 そういう言葉しか思いつかなかった。暗い会場が心の中に入っている気分。
逃げた。できるだけ速く。速く・・・・
司会の人もあたりを見回している。「____あっありがとうございました。次は6番、美樹千香さん。」
千香ちゃんがステージに行った。千香ちゃんのピアノで会場の中が一気に変わり、とてもこっちから見たら涙があふれそうだった。 場を温めてくれたのもあるし、悔しいのもあるし、いろいろだ。
まだまだ発表会が終らないが、結乃は誰にも言わず小さいバッグを取ってさっさと帰った。 
お菓子の差し入れも何ももらわずに。 すると楽屋のドアを閉めて早歩きで変える美人がいた。あまり見たことない子だ。
すると落ちたハンカチを拾ってくれていた。「_どうぞ。」「あっありがとうございます!名前は」あっ。ついいつもの名前を聞く癖が出ている。少し長い前髪を整えて言う「__乙女野向日葵。」「ひっひまわりさん?私ゆの!」向日葵さんは疑問気な顔を見せて言う「もしかして、失敗した子?」煽っているような言葉だが、表情などにはイラつかない。言葉だけだ。
「ひっ人の失敗をからかわないでくれる?」「練習してなかったんでしょ?」向日葵、、はやさしく笑う「なんで知ってるの、、?」結乃には分からなかった。「あーら。わかるもの。指使い下手だ~し」「っ__!」どんどんイラついて私の唇が無意識に動き始めると顔に近づいて「私が教えようか?私も失敗したけど音外れただけだから☆」あ、イラつく。
もう一度がないってのは分かってるけど、私的にはどうでもいいことだ。[太字]「もう一度、挑戦したい!」[/太字]
夕方_そして教えあいでどんどん進んだ。意外と覚えやすかったのかな、、?
夜中_そして発表会を見ていなかった姉の前でピアノを奏でる。するとすこし小さい手で拍手する。「すごぉ~いじゃない!これであんたも上級ね!」
と優しく背中を叩いてくれた。
結乃は涙があふれそうになったが、ギリギリこらえた。みっともないからだ。 一日でこんな満足感がでるなんて。
今は向日葵はプロだ。5年たった今でも色々教えあう。
そして向日葵毎回は言う「ここ、指違うよ」と。

作者メッセージ

キーボードとギターなら))弾けます(笑)
ピアノ経験者の人はすみません・・・

2025/12/07 08:25

三瀬 柚雨
ID:≫ 4yezu72QA5NV2
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PG-12 #GL青春 エモい

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