後悔と感謝。②
[斜体][太字][明朝体]「卒業、おめでとう。」[/明朝体][/太字][/斜体]
後悔と感謝。
シーズン2。
-卒業式の朝-
「ねぇ今日卒業式でしょ〜?」
そう声をかけてくる主は鈴木佑。
中学校教師で、今日は生徒たちの卒業式だった。
「そうだよ、だから急いで!」
「ん〜、この調子じゃいけなさそう……。」
「え、何、どういうこと…?」
嫌な予感がし、佑に言われた方向を見ると”未来”がお茶をこぼしてしまっていた。
「え、ちょっ…、未来〜!今日早く行かなきゃなのに〜…。」
「怒れないよな〜。」
「それはそう…w」
そんな会話をしながら私は未来がこぼしたお茶を拭く。
“未来”
まさか自分の子供に”未来”とつけるなんて思いもしなかった。
「え、ねぇもうあと10分で出なきゃだけど…。」
「嘘?!早くして…!!」
卒業式の朝に限ってバタバタなのはうちの家だけなのだろうか……。
「だっこ〜!」
「ごめんごめん…!」
最近は抱っこを要求することが多く、今日はしないでくれ、と思っていたがやはり抱っこは要求せずにはいられないようだった。
「カメラいる〜?」
「そんなことより自分のことやって!」
「はいはいw」
ほんと嫌な旦那だ。
そう思いながらもどこかで、こんなにも私のことを大切にしてくれる人は佑くらいだろう、と誇らしげに思っていた部分もある。
**
「まさかこのメンバーが変わらないなんてね〜。」
「普通、ありえないですよね。」
「変な運でもあるんでしょうか。」
「運命?」
「そんな感じ?」
と普段のような会話をしているのは、
境綾乃
高崎桜
久保俊哉
松井浩平
の4人だ。
境
「というか、あの幸せ夫婦来ないね〜。」
高崎
「なんですか、そのあだ名w」
境
「だって見るからに幸せそうじゃんw?」
高崎
「はい。」
境
「今のこの夫婦がいるのもみるさんのおかげかな〜…。」
高崎
「絶対に無理なことだけど……、みるさんに会いたいです…。」
境
「うん…。」
するとそこに急いだ様子の佐藤先生と鈴木先生が入ってくる。
「遅れました…!」
境
「遅かったね、未来ちゃん?」
「未来もだし、”こいつ”も。」
「すみません〜…。」
境
「あららw」
久保
「あれ、その花は…?」
「あぁ、みるさんの…。4人に初めて見せるけど…。」
高崎
「手紙…ですか?」
「うん、みるさんが亡くなったってわかった日にね、鈴木先生が持ってたの。」
「この内容で、私は救われることになりました…。自分を、責めてたから……。この手紙を読むと、まだみるさんが近くにいてくれる気がして…。」
境
「鈴木先生、なぜこれを…?」
「みるさんが亡くなる数日前にもらったんだ。数日後読んで欲しい、と。でも、その読んで欲しい日が、亡くなった日だった。だから俺は今でも後悔してる。俺の力で助けられたんじゃないかって…。でも俺もこの手紙読んで気づかされたよ。
「こんなに自分を責めても、過去は変わらないんだな、って。」
高崎
え、もしかして未来ちゃんの名前の由来って……。」
「そう…、未来に進んでいって欲しかったから…。過去は変えられないけど、未来だったら幾つでも変えていけるよ、って誰かさんが言ってくれたからね〜。」
境
「それって…ふふっ…w」
「そんなこともあったな。」
高崎
「あの日は一生忘れません…。私も、みるさんのこと大好きだったから…。私が手術する前に手紙をくれたり、誕生日の日を誰よりも先に祝ってくれました。そんなみるさんが…、こんなことになるなんて…、思いもしませんでした…。」
「あの子は…とっても優しい良い子だったね……。」
境
「うん…。」
「はぁ…、そろそろ教室の準備しますか?」
高崎
「そうですね…。」
**
-教室-
「みるさん……。」
私はそう呟きながらみるさんが使っていた机に花瓶と、卒業ピンを置いた。
そしてみるさんの机や棚を見ると、また視界がぼやけてきた。
「泣いちゃダメなのに……w」
私は頑張って泣かないように独り言を言ったが、泣かないなんてことはできなかった。
すると急に、後ろから抱きしめられた。
「ほんとお前はいつまでも泣き虫だな…。」
泣きながらも私を励ますように言うその声の主は、
佑だった。
「佑だって泣いてるじゃん…w」
私はなんとか自我を保とうと笑ったが、その笑いは続くものではなかった。
「見られたら嫌だから離れて…?」
私はそう言ったが佑は離れてくれなかった。
「待って……、もう少しこうさせて…。」
普段の佑からは聞かない言葉だった。
そして私を抱きしめながら、私よりも泣いていた。
私はその涙を聴いているだけではいられず、振り返った。
「佑…?」
「愛……、愛……」
振り返った私をギュッと抱きしめて、名前を呼びながらも泣いていた。
「ごめんな……、頼れない泣き虫な旦那で……。愛に何もしてあげられなくて…。」
佑はそう言いながら、「ごめん、ごめん」と何度も謝っていた。
「謝らないでよ…、佑は何にも悪くないよ…?」
私はそう言うが、佑は首を振りながら、何度も謝り続けた。
家での時はこんなんじゃなかったのに…。
急にどうしてしまったのだろう…。
私はそう思いながらなんとか佑を落ち着かせた。
「急にどうしたの…?」
「ごめん…、なんか急に悲しみが来ちゃって…。みるさんを亡くしたのもそうだけど…、そのことを考えた時に愛も考えた…。みるさんが今ここにいたら俺は愛と結婚してなかったから…、俺やっぱり最低だな、って…。その瞬間、絶対ダメなのに、愛に会いたくなって…、愛を抱きしめたくて…。」
「ごめん…、嫌だったよね…。」
「嫌じゃないよ。逆に佑が本音を言ってくれて嬉しい…。私もみるさんの件は辛かったから…。」
「でも、あの時一番に助けてくれたのは佑だけだよ…?みるさんが、もしここにいても私たちは結婚してたと思うな…。ふふっ、だってこんなにも愛されてるんだよ?私。」
普段愛情表現もしない、お互い気を遣ってばっかの私たちが、久々に本音で話せた日だった。
「だから佑…。もう泣かないで…?」
私がそう言うと、佑は真っ赤になった目で私のことを見て、
「愛してる」
と言う一言を言い、私の唇にキスをしてから教室に戻って行った。
**
「みなさん、卒業、おめでとうございます。」
私は教室に来た”31人”の生徒にそう伝えた。
**
卒業式で、一人一人の名前を呼んでいくと、その人との思い出が蘇ってきて。
泣いてはいけない、泣いてはいけないと思いながら無事、”32人”の生徒の名前を呼ぶことができた。
**
生徒たちが家に帰ってからも、私は教室を出られずにいた。
もう何もなくなり、色がない教室を見渡しながらただただ座っていた。
そこに佑が入ってきた。
「出られないのか。」
「……うん。」
佑は、みるさんが座っていた席に座って、引き出しの中を見た。
「ん…?愛…、これなんだ?」
「え、何…?」
そう言われ、みるさんの引き出しの中を見ると、一冊のノートがあった。
中を見ると、そこにはたくさんの誕生日が書かれていた。
4月16日 佐藤先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
5月5日 松井先生
5月27日 りる
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
9月13日 境先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
11月2日 久保先生
11月28日 鈴木先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2月20日 高崎先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
中には私たち教員の誕生日や、大親友だったりるさんの誕生日も書かれていた。
「凄い…、みるさん…。」
「こうやって、一つ一つメモしてたんだな。」
確かに、振り返れば私たちの誕生日の日、みるさんに祝われなかった教師はいなかった。
私たちはそのノートを大事に持って、家に持ち帰った。
**
今日は卒業式だから二人ともゆっくりしなさい、と母に言われ、未来を預けていた。
でも、未来がいないと部屋が静かで…。
いつもは忙しいと思える家事も忙しくなくて…。
少し寂しい気持ちもあったが、私はこの日を機会に少しだけ、佑に甘えることにした。
私たちはソファに座って、ゆっくりと話すことにした。
「佑…。」
「ん?どうした?」
「少しさ…、甘えても良いかな…?」
「ふふっ、どうした愛〜?」
佑はそう言いながら私のことを抱きしめてくれた。
「いいんだよ、いつでも甘えて。」
やっぱり佑の匂いは心地いい。
同じ柔軟剤で洗濯していても、なぜか佑の匂いは落ち着く。
でも私は、佑に言いたいことがあった。
ちゃんと佑の目を見て、ゆっくりした時に言いたかった。
「佑。」
「ん?」
「愛してる。」
そういうと佑は少し驚きながらも、朝に自分が言ったことを思い出したのか、少し笑いながら、
「俺もだよ。」
と言って、また私のことを抱きしめてくれた。
**
寝室に行き、ベットに入るとその日はなかなか眠れなかった。
すると佑が自分のベットを半分開けて、招き入れてくれた。
「こうやって、一緒に寝るのはいつぶりか…?」
「えっと…、いつだっけ…w?」
気づけば、ずっとこうやって寝ていなかった。
ベットに入るとすぐに抱きしめてくれた。
「愛〜…、」
そういいながらも佑は私が寝るまで起きていてくれた。
**
あの日を後悔しなくなった日。
それは今日だと言っても過言ではない。
みるさん、今私たちは幸せです。
あなたのおかげで、結婚し、子供も生まれ、このような幸せな日常が送れています。
みるさんのことを忘れたことはありません。
ですが、私はあの手紙に救われた。
本当に、本当に、ありがとう。
そして佑も、あの時救ってくれて、
ありがとう。
the end.
後悔と感謝。
シーズン2。
-卒業式の朝-
「ねぇ今日卒業式でしょ〜?」
そう声をかけてくる主は鈴木佑。
中学校教師で、今日は生徒たちの卒業式だった。
「そうだよ、だから急いで!」
「ん〜、この調子じゃいけなさそう……。」
「え、何、どういうこと…?」
嫌な予感がし、佑に言われた方向を見ると”未来”がお茶をこぼしてしまっていた。
「え、ちょっ…、未来〜!今日早く行かなきゃなのに〜…。」
「怒れないよな〜。」
「それはそう…w」
そんな会話をしながら私は未来がこぼしたお茶を拭く。
“未来”
まさか自分の子供に”未来”とつけるなんて思いもしなかった。
「え、ねぇもうあと10分で出なきゃだけど…。」
「嘘?!早くして…!!」
卒業式の朝に限ってバタバタなのはうちの家だけなのだろうか……。
「だっこ〜!」
「ごめんごめん…!」
最近は抱っこを要求することが多く、今日はしないでくれ、と思っていたがやはり抱っこは要求せずにはいられないようだった。
「カメラいる〜?」
「そんなことより自分のことやって!」
「はいはいw」
ほんと嫌な旦那だ。
そう思いながらもどこかで、こんなにも私のことを大切にしてくれる人は佑くらいだろう、と誇らしげに思っていた部分もある。
**
「まさかこのメンバーが変わらないなんてね〜。」
「普通、ありえないですよね。」
「変な運でもあるんでしょうか。」
「運命?」
「そんな感じ?」
と普段のような会話をしているのは、
境綾乃
高崎桜
久保俊哉
松井浩平
の4人だ。
境
「というか、あの幸せ夫婦来ないね〜。」
高崎
「なんですか、そのあだ名w」
境
「だって見るからに幸せそうじゃんw?」
高崎
「はい。」
境
「今のこの夫婦がいるのもみるさんのおかげかな〜…。」
高崎
「絶対に無理なことだけど……、みるさんに会いたいです…。」
境
「うん…。」
するとそこに急いだ様子の佐藤先生と鈴木先生が入ってくる。
「遅れました…!」
境
「遅かったね、未来ちゃん?」
「未来もだし、”こいつ”も。」
「すみません〜…。」
境
「あららw」
久保
「あれ、その花は…?」
「あぁ、みるさんの…。4人に初めて見せるけど…。」
高崎
「手紙…ですか?」
「うん、みるさんが亡くなったってわかった日にね、鈴木先生が持ってたの。」
「この内容で、私は救われることになりました…。自分を、責めてたから……。この手紙を読むと、まだみるさんが近くにいてくれる気がして…。」
境
「鈴木先生、なぜこれを…?」
「みるさんが亡くなる数日前にもらったんだ。数日後読んで欲しい、と。でも、その読んで欲しい日が、亡くなった日だった。だから俺は今でも後悔してる。俺の力で助けられたんじゃないかって…。でも俺もこの手紙読んで気づかされたよ。
「こんなに自分を責めても、過去は変わらないんだな、って。」
高崎
え、もしかして未来ちゃんの名前の由来って……。」
「そう…、未来に進んでいって欲しかったから…。過去は変えられないけど、未来だったら幾つでも変えていけるよ、って誰かさんが言ってくれたからね〜。」
境
「それって…ふふっ…w」
「そんなこともあったな。」
高崎
「あの日は一生忘れません…。私も、みるさんのこと大好きだったから…。私が手術する前に手紙をくれたり、誕生日の日を誰よりも先に祝ってくれました。そんなみるさんが…、こんなことになるなんて…、思いもしませんでした…。」
「あの子は…とっても優しい良い子だったね……。」
境
「うん…。」
「はぁ…、そろそろ教室の準備しますか?」
高崎
「そうですね…。」
**
-教室-
「みるさん……。」
私はそう呟きながらみるさんが使っていた机に花瓶と、卒業ピンを置いた。
そしてみるさんの机や棚を見ると、また視界がぼやけてきた。
「泣いちゃダメなのに……w」
私は頑張って泣かないように独り言を言ったが、泣かないなんてことはできなかった。
すると急に、後ろから抱きしめられた。
「ほんとお前はいつまでも泣き虫だな…。」
泣きながらも私を励ますように言うその声の主は、
佑だった。
「佑だって泣いてるじゃん…w」
私はなんとか自我を保とうと笑ったが、その笑いは続くものではなかった。
「見られたら嫌だから離れて…?」
私はそう言ったが佑は離れてくれなかった。
「待って……、もう少しこうさせて…。」
普段の佑からは聞かない言葉だった。
そして私を抱きしめながら、私よりも泣いていた。
私はその涙を聴いているだけではいられず、振り返った。
「佑…?」
「愛……、愛……」
振り返った私をギュッと抱きしめて、名前を呼びながらも泣いていた。
「ごめんな……、頼れない泣き虫な旦那で……。愛に何もしてあげられなくて…。」
佑はそう言いながら、「ごめん、ごめん」と何度も謝っていた。
「謝らないでよ…、佑は何にも悪くないよ…?」
私はそう言うが、佑は首を振りながら、何度も謝り続けた。
家での時はこんなんじゃなかったのに…。
急にどうしてしまったのだろう…。
私はそう思いながらなんとか佑を落ち着かせた。
「急にどうしたの…?」
「ごめん…、なんか急に悲しみが来ちゃって…。みるさんを亡くしたのもそうだけど…、そのことを考えた時に愛も考えた…。みるさんが今ここにいたら俺は愛と結婚してなかったから…、俺やっぱり最低だな、って…。その瞬間、絶対ダメなのに、愛に会いたくなって…、愛を抱きしめたくて…。」
「ごめん…、嫌だったよね…。」
「嫌じゃないよ。逆に佑が本音を言ってくれて嬉しい…。私もみるさんの件は辛かったから…。」
「でも、あの時一番に助けてくれたのは佑だけだよ…?みるさんが、もしここにいても私たちは結婚してたと思うな…。ふふっ、だってこんなにも愛されてるんだよ?私。」
普段愛情表現もしない、お互い気を遣ってばっかの私たちが、久々に本音で話せた日だった。
「だから佑…。もう泣かないで…?」
私がそう言うと、佑は真っ赤になった目で私のことを見て、
「愛してる」
と言う一言を言い、私の唇にキスをしてから教室に戻って行った。
**
「みなさん、卒業、おめでとうございます。」
私は教室に来た”31人”の生徒にそう伝えた。
**
卒業式で、一人一人の名前を呼んでいくと、その人との思い出が蘇ってきて。
泣いてはいけない、泣いてはいけないと思いながら無事、”32人”の生徒の名前を呼ぶことができた。
**
生徒たちが家に帰ってからも、私は教室を出られずにいた。
もう何もなくなり、色がない教室を見渡しながらただただ座っていた。
そこに佑が入ってきた。
「出られないのか。」
「……うん。」
佑は、みるさんが座っていた席に座って、引き出しの中を見た。
「ん…?愛…、これなんだ?」
「え、何…?」
そう言われ、みるさんの引き出しの中を見ると、一冊のノートがあった。
中を見ると、そこにはたくさんの誕生日が書かれていた。
4月16日 佐藤先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
5月5日 松井先生
5月27日 りる
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
9月13日 境先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
11月2日 久保先生
11月28日 鈴木先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2月20日 高崎先生
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
中には私たち教員の誕生日や、大親友だったりるさんの誕生日も書かれていた。
「凄い…、みるさん…。」
「こうやって、一つ一つメモしてたんだな。」
確かに、振り返れば私たちの誕生日の日、みるさんに祝われなかった教師はいなかった。
私たちはそのノートを大事に持って、家に持ち帰った。
**
今日は卒業式だから二人ともゆっくりしなさい、と母に言われ、未来を預けていた。
でも、未来がいないと部屋が静かで…。
いつもは忙しいと思える家事も忙しくなくて…。
少し寂しい気持ちもあったが、私はこの日を機会に少しだけ、佑に甘えることにした。
私たちはソファに座って、ゆっくりと話すことにした。
「佑…。」
「ん?どうした?」
「少しさ…、甘えても良いかな…?」
「ふふっ、どうした愛〜?」
佑はそう言いながら私のことを抱きしめてくれた。
「いいんだよ、いつでも甘えて。」
やっぱり佑の匂いは心地いい。
同じ柔軟剤で洗濯していても、なぜか佑の匂いは落ち着く。
でも私は、佑に言いたいことがあった。
ちゃんと佑の目を見て、ゆっくりした時に言いたかった。
「佑。」
「ん?」
「愛してる。」
そういうと佑は少し驚きながらも、朝に自分が言ったことを思い出したのか、少し笑いながら、
「俺もだよ。」
と言って、また私のことを抱きしめてくれた。
**
寝室に行き、ベットに入るとその日はなかなか眠れなかった。
すると佑が自分のベットを半分開けて、招き入れてくれた。
「こうやって、一緒に寝るのはいつぶりか…?」
「えっと…、いつだっけ…w?」
気づけば、ずっとこうやって寝ていなかった。
ベットに入るとすぐに抱きしめてくれた。
「愛〜…、」
そういいながらも佑は私が寝るまで起きていてくれた。
**
あの日を後悔しなくなった日。
それは今日だと言っても過言ではない。
みるさん、今私たちは幸せです。
あなたのおかげで、結婚し、子供も生まれ、このような幸せな日常が送れています。
みるさんのことを忘れたことはありません。
ですが、私はあの手紙に救われた。
本当に、本当に、ありがとう。
そして佑も、あの時救ってくれて、
ありがとう。
the end.
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