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恋愛短編集。

#9

嫉妬。(3)

鈴木佑side.

いつの間にかその教室には誰もいなくなっていた。

時計を見ると、10:35。

ん…?

10:35…?

次って……、


[大文字]俺授業じゃん![/大文字]


**

「すみません、遅れました…。」

「先生〜!質問!!」

「はい。」

豊田隼人。

いつも何かしでかす男子生徒。

豊田さんが質問することなんて珍しいな、そう思いながら聞いてみた。

「先生って彼女いるんですかっ!」

「え?」

その途端生徒たち全員が笑い始めた。

「いるわけないじゃんww」

「いたら怖いわw」

「でも意外といそうじゃない?」

「あるかなw」

しかし、その多数が「いない」という予想ばかり。

べつに「いる」という気はない。

でもここで「いない」と言ってしまったなら、俺は教師なのに嘘をついたことになる。

俺は答えに悩んだ。

「で、どっちなんすか?」

ニヤけながら質問してくる豊田さんにどう対応したらいいのかわからなかった。

するとそこに佐藤先生が来た。

「うるさいんだけど。」

「隣も授業してるってことわかるよね。…もう少し静かにしてください。」

「はい…。」

俺は助かった、そう思いながら授業を始めた。

**

「愛。」

「ん?」

家に帰ってから、俺は愛に約束をすることにした。

「俺もうひどい嫉妬しないよ。」

「え?」

「今までごめん…。愛のこと困らせてたよね…。本当にごめんなさい…。」

「いや…、そんなに謝らないでよ…。」

俺は今日の数学の時に感じた、

俺は嫉妬をしすぎていたな、

と。

どうしてあのタイミングで感じたのかは自分でもわからない。

だが、そう感じてしまったのだ。

「これからは、って言ってもなんかあまり良くないけど…。」

「あまり嫉妬しないように、できるだけ努力する…、愛のこと困らせたくないんだ。」

「……。」

急に愛が黙り込んだ。

「愛…?」

「ううん、大丈夫、なんでもない。」

「どうした…?なんか嫌…?」

「…確かに、困ってはいたよ。でもさ、それって佑なの…?」

俺はその言葉に驚いた。

確かに努力をする、となると今の自分を変えるということになる。

「え、でも…愛は困ってるし…。変えなきゃいけなくない…?」

「困ってるよ…、でもさ、私は今のままの佑が好きだからね。」

俺はその言葉を聞いて、無理やり努力をして、無理やり変わろうとするのはやめよう、と思った。

「…でも、ありがとう。」

「佑なりに、そうやって変わろうとしてくれて。」

「なんか偉くなっちゃったかな…w」

嬉しかった。

久しぶりに愛の本音が聞けて。

俺は今、ただそれだけだ。

俺は今、幸せだ。


幸せだ。

the end.

作者メッセージ

な ん か へ ん 。

2025/04/18 21:39

mayu.418
ID:≫ 85OyLBeYTHE8E
コメント

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短編集恋愛結婚夫婦カップル

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