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恋愛短編集。【210閲覧感謝‼︎】

#26

旦那様の職権乱用。

「はい、消灯。男子、いつまでも起きてない。明日の班行動に響くぞ」

旅館の廊下、[漢字]蓬城[/漢字][ふりがな]ほうじょう[/ふりがな]先生の低くて通る声が響く。生徒たちを威圧するその声は、完璧に「厳しい教師」のそれだ。
私は反対側の女子部屋を見回りながら、ふっと口角が上がるのを抑えた。

数分後、静まり返った深夜の旅館。
見回りを終えた教師たちの打ち合わせも終わり、各自の部屋へ戻る時間。

「[漢字]宮脇[/漢字][ふりがな]みやわき[/ふりがな]先生、お疲れ様。……これ、明日のルート変更案です」

階段の踊り場で、彼がそっと資料を差し出してきた。指先がほんの一瞬、私の手の甲を撫でる。
誰も見ていない、暗がりの数秒。

「……10分後、103号室で」

彼の囁きは、生徒には絶対見せない、熱を帯びた「夫」の響きだった。

103号室。そこは予備の空き部屋で、今夜は彼が一人で使うことになっている。
ノックを二回。ドアが開くと同時に、私は部屋の中に引き寄せられた。

「……あ。ちょっと、急に……」
「我慢してた。ずっと、君の浴衣姿を見たかったから」

学校指定のジャージではなく、旅館の質素な浴衣。
彼は私の腰に手を回し、頸に顔を埋めた。石鹸の香りと、彼特有の体温が混ざり合う。

「生徒たちが……すぐそこにいるのに」
「だからいいんだろ。スリルがあって」

大人の余裕を漂わせながら、彼は私の耳たぶを甘く噛む。
「蓬城先生」の仮面を脱いだ彼は、強引で、独占欲が強くて、ひどく余裕を持っている。

「明日、班行動のチェックポイント……あそこの神社で待ち合わせね」
「職権乱用ですよ、先生」
「いいじゃん。……今夜は、俺の生徒になってもらうからさ」

畳の上に、二人の影が重なる。
外では見張りの先生が歩くスリッパの音が聞こえる。
見つかってはいけない背徳感が、二人の体温をさらに跳ね上げた。




作者メッセージ

読んでくださりありがとうございます。

久々に書きました‼︎
是非これからも見てってくださいっ
そしてコメントくださると嬉しいです♡

2026/04/24 18:57

mayu.418
ID:≫ 85OyLBeYTHE8E
コメント

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短編集恋愛結婚夫婦カップルリクエスト◎

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