「どうしたの?最近すごい疲れてない?」
「何もないよw考えすぎだって、」
そう言って誤魔化すが、彼にはどうにも誤魔化せているようには感じなかった。
「俺に隠してることがあるのか…?」
「まさか、何もないよ。」
「嘘だ。俺の目見て言える?」
私はそう言われ黙り込んでしまった。
確かに、隠していることがない、と言えば嘘になる。だが、隠していることがある、と言えばそれはそれでどうなのだろうか。
すると彼は急に私の手を取り話し始めた。
「もし、隠していることがあってもなくても、何か悩んでるんだろ?話してくれないか?愛の言葉で。」
「今日の朝もさ、普段の愛と様子が全然違ったから…変だなとは思ってたけど…。泣くほど辛いんだろ…?」
彼の方がなんとなく気づいていたのかもしれない。
なぜかわからないが、あの時の期待が少しずつ現実味を増し始めているのではないかと思った。
「最近、俺や佑都に対してイライラすることとか眠たくなることが増えたか…?」
「なんでそんなこと聞くの…?」
「愛も勘づいてるだろ?自分の違和感に。」
やはり彼も気づいていた。
本当のことを言い合えなくなってしまった今、彼にちょっとしたことの相談をすることもできなくなってしまっていたのだ。
「別に…、」
「ごめん。俺が悪かった。なんとなく、話しづらい空気作っちゃってた…ごめん。」
「お願いだ、今愛が抱えてる全てを話してくれないか…?」
私は俯き考えた。彼に言ったとて、優しく支えてくれることはわかっている。
だが、どうしても不安というものは消えない。
喧嘩することが悪いことではないことは知っているはずなのに、喧嘩になることが怖くて避けていた日々。この日々から解放されたいと願っていたが、その願いは惜しくも変わらなかった。
それでも、話さないと変わらないと感じた私は、彼に全てを話すことにした。
「一昨日くらい前からかな…、なんか胃のむかつきっていうか…朝も昼もご飯食べれなくて…。それでも、胃には何もないはずなのにむかつきは治らなくて…。その前も佑都とか佑とかたまに生徒にイライラすることが増えて…。今日の朝も…起きれなかった…。」
「もしかしたら、なんて思ったけどさ……それが本当になったらって考えたら怖くて…。」
「佑はどう思うんだろう、今でも手一杯の日常はどうなってしまうんだろう、って色々考えちゃって…。それで、私のほうからも佑に一番大切なことを話せなくなっていってたのかなって…。」
すると佑は私の頬に左手を当て、自分でも気づかぬくらいに静かに流れていた涙を拭ってくれた。
その手は冬なのにも関わらず暖かくて、たまに頬に触れる指輪が心地よかった。
「だから…、怖くてまだ検査も何も……」
「…話してくれて、ありがとう。」
「今、愛から直接愛の言葉で聞くことができて良かった。何かあってからじゃ怖いし、今日検査してみよう?」
「うん…」
「それと、俺もごめん。なんか…勇気が出なくて…w男らしくなくてごめん…。ストレスを少しでも与えたくなくて…そしたら、愛に話しづらい雰囲気作っちゃってたよな。余計ストレスだったろうに…ごめん。」
彼がこんなにも私のことを考えて日々を過ごしてくれていたことがとても嬉しくてたまらなかった。
お互いの思いがすれ違い、起きてしまった出来事だと気づいた私たちは深入りもしすぎず、だけどお互いのことに対し、言いたいことがあったら気にせず言おうという話になった。
結局それが、一番良い解決法なのだろうと。
何に対しても正解というものはないが、それが私たち夫婦にとって一番なのではないかとわかった。
「寒いだろ、こんなところでごめん。」
そう言って彼は自分が着ていたジャージを私にそっと着せてくれた。
こういうところは、今も昔も変わらない。
「大丈夫、ありがとう。」
そうして、先ほどまでの溢れ出していた涙はいつの間にか止んでいて、私の表情はすでに笑顔に戻っていた。
「何もないよw考えすぎだって、」
そう言って誤魔化すが、彼にはどうにも誤魔化せているようには感じなかった。
「俺に隠してることがあるのか…?」
「まさか、何もないよ。」
「嘘だ。俺の目見て言える?」
私はそう言われ黙り込んでしまった。
確かに、隠していることがない、と言えば嘘になる。だが、隠していることがある、と言えばそれはそれでどうなのだろうか。
すると彼は急に私の手を取り話し始めた。
「もし、隠していることがあってもなくても、何か悩んでるんだろ?話してくれないか?愛の言葉で。」
「今日の朝もさ、普段の愛と様子が全然違ったから…変だなとは思ってたけど…。泣くほど辛いんだろ…?」
彼の方がなんとなく気づいていたのかもしれない。
なぜかわからないが、あの時の期待が少しずつ現実味を増し始めているのではないかと思った。
「最近、俺や佑都に対してイライラすることとか眠たくなることが増えたか…?」
「なんでそんなこと聞くの…?」
「愛も勘づいてるだろ?自分の違和感に。」
やはり彼も気づいていた。
本当のことを言い合えなくなってしまった今、彼にちょっとしたことの相談をすることもできなくなってしまっていたのだ。
「別に…、」
「ごめん。俺が悪かった。なんとなく、話しづらい空気作っちゃってた…ごめん。」
「お願いだ、今愛が抱えてる全てを話してくれないか…?」
私は俯き考えた。彼に言ったとて、優しく支えてくれることはわかっている。
だが、どうしても不安というものは消えない。
喧嘩することが悪いことではないことは知っているはずなのに、喧嘩になることが怖くて避けていた日々。この日々から解放されたいと願っていたが、その願いは惜しくも変わらなかった。
それでも、話さないと変わらないと感じた私は、彼に全てを話すことにした。
「一昨日くらい前からかな…、なんか胃のむかつきっていうか…朝も昼もご飯食べれなくて…。それでも、胃には何もないはずなのにむかつきは治らなくて…。その前も佑都とか佑とかたまに生徒にイライラすることが増えて…。今日の朝も…起きれなかった…。」
「もしかしたら、なんて思ったけどさ……それが本当になったらって考えたら怖くて…。」
「佑はどう思うんだろう、今でも手一杯の日常はどうなってしまうんだろう、って色々考えちゃって…。それで、私のほうからも佑に一番大切なことを話せなくなっていってたのかなって…。」
すると佑は私の頬に左手を当て、自分でも気づかぬくらいに静かに流れていた涙を拭ってくれた。
その手は冬なのにも関わらず暖かくて、たまに頬に触れる指輪が心地よかった。
「だから…、怖くてまだ検査も何も……」
「…話してくれて、ありがとう。」
「今、愛から直接愛の言葉で聞くことができて良かった。何かあってからじゃ怖いし、今日検査してみよう?」
「うん…」
「それと、俺もごめん。なんか…勇気が出なくて…w男らしくなくてごめん…。ストレスを少しでも与えたくなくて…そしたら、愛に話しづらい雰囲気作っちゃってたよな。余計ストレスだったろうに…ごめん。」
彼がこんなにも私のことを考えて日々を過ごしてくれていたことがとても嬉しくてたまらなかった。
お互いの思いがすれ違い、起きてしまった出来事だと気づいた私たちは深入りもしすぎず、だけどお互いのことに対し、言いたいことがあったら気にせず言おうという話になった。
結局それが、一番良い解決法なのだろうと。
何に対しても正解というものはないが、それが私たち夫婦にとって一番なのではないかとわかった。
「寒いだろ、こんなところでごめん。」
そう言って彼は自分が着ていたジャージを私にそっと着せてくれた。
こういうところは、今も昔も変わらない。
「大丈夫、ありがとう。」
そうして、先ほどまでの溢れ出していた涙はいつの間にか止んでいて、私の表情はすでに笑顔に戻っていた。
- 1.-設定。
- 2.誕生日。
- 3.翌日。
- 4.学校。with,椎葉.
- 5.LINE、頼ること。
- 6.過ち、本心。
- 7.次の日の朝。
- 8.愛…。
- 9.病院。
- 10.生徒、職員へ。
- 11.家族の時間。
- 12.病院からの電話。-安心は束の間。
- 13.病院にて。-大丈夫なフリ。
- 14.生徒たちの思い。
- 15.小さな奇跡。
- 16.家族の時間。- 一緒に話せる日々が当たり前ではない。
- 17.退院、夫婦の時間。
- 18.一週間後、イヤイヤ期。
- 19.寝かしつけ後、夫婦の時間。- 目に見えてわかる疲れ。
- 20.すれ違うお互いへの想い。
- 21.翌日。- 続くイヤイヤ期、昨夜のこと。
- 22.お互いの本当の想い。- わかり合うということ。
- 23.3ヶ月後。
- 24.期待と恐怖。- 偽りの私。
- 25.朝寝坊、ちょっとした疑惑。
- 26.本当の幸せ。
- 27.隠していること、隠していないこと。