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ただの平凡高校生…のはずなんだけどっ⁈

#5

第4話 路地裏の影

鈴葉が消えてから、もう何日経っただろう。花園学園高等部の制服を着たままの春香と楓は、夜の街をさまよっていた。手が

かりは、事故現場に残されていた、わずかなタイヤ痕と、見慣れない組のエンブレムだけ。

「ここ……なんか、怖いね」

楓が震える声でつぶやく。二人が足を踏み入れたのは、建物の陰に隠された、薄暗い路地裏。昼間は気づかなかった、壁に描

かれた不気味な落書きが、夜の闇に浮かび上がっていた。

「でも、組のマーク、この辺りにあったって……」

春香が、スマートフォンの画面に表示された組のエンブレムと、壁の落書きを照らし合わせる。一致した。二人の背筋に、冷

たい汗が流れる。

その時、路地の奥から、男たちの笑い声が聞こえてきた。ドスの利いた声。二人は慌てて物陰に隠れるが、男たちは、すでに

二人の存在に気づいていた。

「お、なんだ、こんな夜中に制服姿のお嬢ちゃんかよ」

「組のシマで何してんだ?」

男たちは、ゆっくりと二人に近づいてくる。春香は、楓の手を強く握る。楓は、恐怖で顔を真っ青にしていた。

「もしかして、鈴葉ちゃんを探してるのかな?」

男の一人が、ニヤリと笑う。男たちの腕には、闇月組とは異なる、見慣れない龍の刺青が彫られていた。敵対する組の人間

だ。

「知ってるのか……!?」

春香が、思わず男に詰め寄ろうとするが、楓が必死に彼女を止める。

「探すのはいいけど、探す場所を間違えたな。ここは、お前らみたいな子供が来る場所じゃねぇ。それに……うちのシマで、

闇月組の人間を探すなんてな」

男たちの手が、二人に伸びてくる。春香は、恐怖で動けない。楓は、ただ、目をつむっていた。

その時、男たちの動きが、ぴたりと止まった。

「……うちのシマで、何やってんの?」

路地の影から、声が聞こえてくる。まるで、最初からそこにいたかのように、自然な声だった。

男たちは、振り返る。そこにいたのは、背の高い男。フードを深く被り、顔はよく見えないが、その存在感は、男たちを圧倒

していた。

「……あ、あんたは……」

男たちは、その男の存在に、怯え始める。

「……うちらの獲物に手ぇ出すとか、いい度胸してんじゃん」

影人は、楽しそうに、男たちを見下ろす。その瞳には、子供が面白くないおもちゃを見ているような、退屈そうな光が宿って

いた。

「……ひっ……」

男たちは、恐怖で声が出ない。

「……ま、別にいいんだけどさ。どうなっても知らねぇよ?」

影人は、そう言い放つと、携帯をポケットにしまう。男たちは、一目散に逃げていった。

路地裏には、再び静寂が戻ってきた。春香と楓は、安堵からへたり込む。

「……よかった……」

春香が、かすれた声でつぶやく。

「……助かった……」

楓が、恐怖で震えながら、影人を見つめる。

しかし、影人の顔には、一切の優しさは見られなかった。ただ、面白くないおもちゃを見ているような、退屈そうな光が宿っ

ているだけ。

「……お前たちがここにいると、厄介なんだよ」

影人は、そう言いながら、二人に近づいてくる。その一歩一歩が、二人の恐怖を煽る。

「……いいか、お前たち。もう二度と、ここには近づくな」

「……次に来たときは容赦しない」

影人は、そう言い放つと、二人の目の前に、鋭い視線を投げかける。その視線に、二人は息を飲む。

「……分かったな?」

影人は、低い声で念を押す。二人は、声もなく頷いた。

影人は、そう言い残し、闇に消えていった。

その背中が完全に消えた後、路地裏の片隅から、男の楽しそうな笑い声が響いた。それは、二人の恐怖をあざ笑うかのよう

な、冷たい笑い声だった。

作者メッセージ

眠い()

2025/09/30 19:57

夕鈴
ID:≫ 8.YVVnTtIsVZ2
コメント

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