【大規模参加型】赤き煌めきと穢れを
#1
遅刻なう
数年前
漣「待って! あそこにまだ炎璃がいるの!」
父「駄目だ。山火事だぞ。子供が入っていいもんじゃない。」
漣「でも!」
幼馴染である炎璃を助けたくて、必死に手を伸ばした。 でももう届かない。
熱くなんかなかった。火事のことよりももっと重要なことが当時の私にはあった。
消防団員A「見つかったか?」
消防団員B「まだだ。」
消防団員A「そうか……」
漣「炎璃は!? 炎璃は生きてますよね!?」
齢8歳の私は問いかけた。でも帰ってきた言葉は……
消防団員A「大丈夫。きっと見つけるよ」
偽りで固められていた。安心させたかったんだろう。そんな一言で子供が落ち着くと思うのか。
色も正の感情もない涙が瞼の裏から溢れ、またゆっくりと歩き出す。
漣「待って……置いて行かないで……」
[水平線]
漣「!!」
視界がクリアになる。瞼がぱっちりと開き、入れたくもない明かりが眩しい。
右手側にあるスマホを手に取り、時刻を確認。
8時6分。
まだ行ける。二度寝だ二度寝。
でも悪寒がして鳥肌が立ったので、もう一度。
……ん?
[中央寄せ][大文字][太字]8時26分[/太字][/大文字][/中央寄せ]
[太字]漣「わァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!! 遅刻だァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」[/太字]
掛け布団を投げ捨て、ギシギシと鳴るうるさいベッドを踏み台にして宙を舞いながら起きる。布団の端が浮く。
ブラッシングも歯磨きも洗顔も全部5分以内に済ませ、食パンではなくカレーパンを咥えてドアを蹴る。
漣「行ってきます!」
林胡「こらぁ! ドアを蹴るな!」
口酸っぱい婆ちゃんが今まさに怒り狂っていることも知らずに駆け出した。
某距離を走りきり、コンクリートの壁で見通しの悪い十字路を、ドリフトでもかますかのように曲がる。
恋愛小説を読んだことのある読者ならもう今後の展開が分かるかもしれない。
ドッ!
漣「わっ!」
???「うわッ!」
人とぶつかったのだ。
???「大丈夫ですか?」
漣「……はい」
でも見上げればそこには……
え? 超イケメン……
彼はシワも傷もない綺麗で温かそうな右手を伸ばしてきて、私を立ち上がらせてくれた。
???「……そうだ! [太字]LINE交換しよ![/太字]」
漣「え?」
全く予想しなかった言葉が耳から入り、脳を刺激して、心臓を更に高鳴らせる。
LINE交換? こんなイケメンな人と……?
[太字]断れなかった。断る言い訳すらなかった[/太字]
漣「……お願いします」
???「オッケー!」
[水平線]
LINE交換中……
[水平線]
???「ありがと! じゃあまたね!」
漣「あ……」
私が喉のすぐそこまで迫ってきた言葉を吐き出す前に彼は行ってしまった。もう少し……話したかった。
ん?私……なにか忘れているような……
[太字]漣「わァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!! 間に合わねェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!」[/太字]
遅刻してるんだった。
漣「待って! あそこにまだ炎璃がいるの!」
父「駄目だ。山火事だぞ。子供が入っていいもんじゃない。」
漣「でも!」
幼馴染である炎璃を助けたくて、必死に手を伸ばした。 でももう届かない。
熱くなんかなかった。火事のことよりももっと重要なことが当時の私にはあった。
消防団員A「見つかったか?」
消防団員B「まだだ。」
消防団員A「そうか……」
漣「炎璃は!? 炎璃は生きてますよね!?」
齢8歳の私は問いかけた。でも帰ってきた言葉は……
消防団員A「大丈夫。きっと見つけるよ」
偽りで固められていた。安心させたかったんだろう。そんな一言で子供が落ち着くと思うのか。
色も正の感情もない涙が瞼の裏から溢れ、またゆっくりと歩き出す。
漣「待って……置いて行かないで……」
[水平線]
漣「!!」
視界がクリアになる。瞼がぱっちりと開き、入れたくもない明かりが眩しい。
右手側にあるスマホを手に取り、時刻を確認。
8時6分。
まだ行ける。二度寝だ二度寝。
でも悪寒がして鳥肌が立ったので、もう一度。
……ん?
[中央寄せ][大文字][太字]8時26分[/太字][/大文字][/中央寄せ]
[太字]漣「わァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!! 遅刻だァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」[/太字]
掛け布団を投げ捨て、ギシギシと鳴るうるさいベッドを踏み台にして宙を舞いながら起きる。布団の端が浮く。
ブラッシングも歯磨きも洗顔も全部5分以内に済ませ、食パンではなくカレーパンを咥えてドアを蹴る。
漣「行ってきます!」
林胡「こらぁ! ドアを蹴るな!」
口酸っぱい婆ちゃんが今まさに怒り狂っていることも知らずに駆け出した。
某距離を走りきり、コンクリートの壁で見通しの悪い十字路を、ドリフトでもかますかのように曲がる。
恋愛小説を読んだことのある読者ならもう今後の展開が分かるかもしれない。
ドッ!
漣「わっ!」
???「うわッ!」
人とぶつかったのだ。
???「大丈夫ですか?」
漣「……はい」
でも見上げればそこには……
え? 超イケメン……
彼はシワも傷もない綺麗で温かそうな右手を伸ばしてきて、私を立ち上がらせてくれた。
???「……そうだ! [太字]LINE交換しよ![/太字]」
漣「え?」
全く予想しなかった言葉が耳から入り、脳を刺激して、心臓を更に高鳴らせる。
LINE交換? こんなイケメンな人と……?
[太字]断れなかった。断る言い訳すらなかった[/太字]
漣「……お願いします」
???「オッケー!」
[水平線]
LINE交換中……
[水平線]
???「ありがと! じゃあまたね!」
漣「あ……」
私が喉のすぐそこまで迫ってきた言葉を吐き出す前に彼は行ってしまった。もう少し……話したかった。
ん?私……なにか忘れているような……
[太字]漣「わァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!! 間に合わねェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!」[/太字]
遅刻してるんだった。
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