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私の中の三井くん【参加型】

#3

第三話 初日の朝

二階の窓から朝日がこっちを覗いてくる。
夢も見ずに私は寝ていた。布団から出ると、すぐ隣の机の上にあった懐中時計を見た。午前5時24分。
綾子さんからは「6時までには起きてね!」と言われていた。まだ余裕すぎる時間帯だ。
私は懐中時計の傍にあった制服らしきものに着替えた。セーラー服なんかじゃなくて、もんぺとかの作業着に近いものだった。どうでもいい。さっさとこんな3畳ぐらいしかない部屋から出たい。

部屋から出るとすぐ右手には子供部屋が、左には2つ目のトイレががあった。まだ寝てる人がいるから、静かに歩こう。
その時だった。子供部屋のドアが急に開いた。
素光「ひゃっ!!」
???「誰?母ちゃん?」
すぐに寝ぼけたような間抜けな声が聞こえた。だけどドアが開いただけで「ひゃっ!!」なんて声を上げた私のほうが恥ずかしい。お願いだからさっきのことは忘れて。
誰かが出てきた。私は咄嗟に目を隠した。
3秒ほどの沈黙の後に「アンタ誰?」って声が聞こえる。私は目を隠している手を慎重にどかした。目の前には小学3年生くらいの男の子が私の制服の裾を掴んでいた。スポーツ刈りの頭にいかにも子供らしい無邪気な目つき。
???「ねぇ、アンタ誰って聞いてんの!」
素光「え?わ・・・私のこと?」
???「そうだよ!さっさと答えなよ!」
3年生くらいなのにやけに毒舌だ。なんかこういう人って私嫌い。今まで鬱病だったから感情がほとんど無かったけど、イライラしたのって久しぶりかも。
素光「・・・素光」
???「・・・は?聞こえねぇよ!もっとはっきり喋れよ!」
[大文字]素光「西園寺素光です!」[/大文字]
しまった!うっかり大声を出してしまった。まだ寝てる人がいるってのに。私ってなんでいつもこうなんだろう・・・
???「・・・声がでかい。そんでアンタは結局誰?」
え?ちょ・・・さっき言ったじゃん?なんでまた同じこと聞くの?しかもはっきり喋ったのに今度は「声がでかい」なんて・・・
素光「・・・西園寺素光。今日からこの家に同居することになりました。よろしくお願いします。」
???「アンタ年下に敬語使うの?自己肯定感低すぎw」
やっぱこういうのムカつく。まぁ自己肯定感低いのは自覚してるけど。
素光「・・・君の名前、なんていうの?」
???「さっきまで俺に敬語使ってたくせに。調子乗ってんじゃねぇよ。」
乗ってたのはそっちでしょ。綾子さんも年上には礼儀正しく接しなさいってこの子に教えてあげて!
???「・・・西園寺旬壱郎(さいおんじ しゅんいちろう)」
素光「え?」
旬壱郎「西園寺旬壱郎だっての!耳聞こえねぇんか?」
やっぱムカつくわこの子。耳ぐらい聞こえてるから!
素光「旬壱郎くん?これからよろしくね。」私は少し屈んで手を差し伸べた。
旬壱郎「うるせぇ黙れ。握手なんてやりたくねぇよ。俺は下に行くから。」
覚えておけよ、あのクソガキ・・・

私は怒りの感情を抑えると、居間に向かった。またいつものように鬱状態になる。
素光「・・・おはようございます。」
綾子「あら、素光ちゃんおはよう!今日から新学期だね!ご飯作ってるから、ちょっと待っててね!」
そうだった。今日から私は中2だ。
私は風呂場にある洗面所に向かった。顔を洗って、短くて暗い青髪をくしでとかす。
私が戻ると、居間の縁側に旬壱郎くんがいた。あの子に絡まれるとまた同じ目に遭うから今回は避けておこう。
ちゃぶ台にはもう朝ご飯が用意されていた。茶碗には雑穀米が半分くらい盛られていて、鮭の塩焼きにお吸い物、麦茶に漬物まであった。当時の食事の中では結構贅沢な方だ。
綾子「それと、はい、今日の分のお弁当ね。」
現代ではこれくらいは当たり前。むしろそれ以上だ。こんなに良い食事を摂ってて、赤字にならないのだろうか。
素光「・・・あの」
綾子「ん?どうかしたのかい?」
素光「こんな素敵な料理を振る舞ってくれて・・・大丈夫なんですか?」
箸を持ちながら、私は言った。
綾子「夫が[太字]”三井さん”[/太字]って人と知り合いでね。三井さんがすんごいお金持ちだから、うちも三井さんに協力してお金儲けしてるのよ。」
素光「・・・そう・・・なんですか・・」
用が済むと、私は早めに箸を動かした。

素光「・・・ご馳走様でした。」
私はそう言い終えると、荷物の準備をした。転校する高等小学校(現代の中学校に当たる教育施設)への行き方はもう分かってる。
素光「・・行ってきます」
綾子「いってらっしゃ~い。」
一歩踏み出すと、外の美しい朝の景色が広がっていた。

作者メッセージ

※旬壱郎は運命のお相手ではありません。多分次回登場します。
俺も旬壱郎みたいなやつは嫌いやわ。
次回もお楽しみに!
ほな推してな〜!

2025/10/11 17:03

辛新芯真進信清秦心神
ID:≫ .6kwauKtxFpII
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