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不幸の温度

#17

#9再会

 帝国の重要軍事拠点、要塞都市『アイゼン』。
 そこでは、新兵器のデモンストレーションが行われようとしていた。

「……ターゲット、確認」

 要塞を望む丘の上。フードを深く被った人影が、双眼鏡を置いた。
 短く切られた水色の髪が、冷たい風にそよぐ。コジャールだ。彼女の横には、重厚な魔導狙撃銃を担いだ屈強な青年が控えている。

「……コジャールさん。本当に行くんですか? あそこには、あいつが」

 青年の声に、コジャールはわずかに口角を上げた。

「ええ。三年間、この日のために生きてきたのよ。……準備はいい? ラカス」

「……。ええ、今度こそ、あの子を連れ戻す」

 そこには、かつての臆病な面影を捨て、数々の修羅場を越えてきた18歳のラカスの姿があった。(※実はあの日、コジャールが死の淵から救い出していた)

 その時、要塞のバルコニーに、二人の人物が現れた。
 一人は、傲慢な笑みを浮かべる銀髪のエルフ、ペテンテ。
 そしてもう一人は――。

「…………っ、デスディチャ……?」

 ラカスが息を呑む。
 そこにいたのは、かつての50℃の熱に苦しんでいた少女ではなかった。
 豪華な礼装に身を包み、まるで感情を持たない人形のように、ペテンテの横で静かに佇む紅い髪の聖女。

「いいえ。今のあの子は、ペテンテが作り上げた最高傑作……『テルヌーラ』よ」

 コジャールが低く、殺意を込めて呟く。
 その瞬間、要塞のバルコニーにいたデスディチャの瞳が、ふと丘の方を向いた。
 感情のないはずの紅い瞳に、一瞬だけ、かつての「温もり」を探すような光が宿る。

「……作戦開始よ。ラカス、ニナ。……準備はいいわね?」

 コジャールの合図とともに、空から「黒いリボン」をなびかせたツインテールの謎の機械兵が急降下を開始した。

作者メッセージ

昔は1000文字ぐらい書いてたけど今回709文字、、、
べ、別にズボラだからっていう訳じゃ無いですからね?!

2026/02/14 18:25

♗◈夢見鳥◈♗
ID:≫ 65guhuu.CMb9.
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