夢小説設定
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祝💐夢小説
※魔法の普及した世界。創作企画世界観借りています。
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「●●、少し良いか」
そう私の名前を呼ぶのはーーー昔馴染みのルダム。褐色の肌は夏の国を彷彿とさせ、白髪の髪は絹のような艶やかさを持つ男。
訳あって顔見知りになってから、もう何年、何十年経ったであろう。丸くなるまえの彼の性格を思い出すたび、くすりと私を笑わせる。今の彼の知り合いがそのことを知ったらどう思うだろうか、考えるだけで楽しいものだ。
ルダムが話してきたものというのは、最近巷で流行っている呪い。彼は呪い系統の魔術への見識が広く、今回のことも噂で聞いたようで私に意見を求めてきたらしい。
「ああ…最近主に人間たちの間で流行っているっていう呪いね…」
「なんだ、楽しそうなことをしているじゃあないか。俺も混ぜてくれ」
そんな話をしていれば背後から黒い影が伸びてきてら声をかけてきたのはランドルだった。黒い髪に陶器のように白い肌、顔の片側には特徴的な稲妻のように走る傷を持つ男。
彼もまた昔馴染みであり、3人とも旧知の仲である。
少々やんちゃな部分を持つ2人は、この手の話題に割と飛びつくことが多く、私はいつも手を焼くのだ。
「呪いね…。こんな効果のなさそうな手順だけど、言霊という魔法は確かに存在するし集団心理というものは時に非現実的なものをも可能にするから。」
私はルダムが調べてきた呪いについての資料を軽く指でパラパラと捲りながらため息をつく。どうやら自らの意中の相手を振り向かせる惚れ薬のような効果をもたらすものらしかった。
「こんなもので相手を射止めても、何の意味もないのにね。」
「ほう、お前さんはそう思うのか。私は些か"興味"があるよ。」
自らの顎に僅かに触れ口角を少し上げてルダムは言った。良い悪戯を思いついた子供のような少し幼なげな表情に、私は嫌な予感がする。
「奇遇じゃなぁルダム、俺もおそらく同じことを考えておる」
ちょっと、と私が止めようと口に出す前に2人は噂の呪いを模して行動を起こす。
呪いの方法は至って単純で白い紙に意中の人の名前を書き、それを四つ折りにして口付けを落とす。そしてその紙を相手にバレないようにいずれかの形で握らせれば想いが通ずるというもの。
2人は淡々と実行していくが、ここで私は2人の意中の人…?と疑問に思うことになる。
「ちょっと待って、誰の名を書いているの?」
2人にそんな人がいるのは聞いていない。フラフラしているのは割と知っているので、まあいても不思議ではないか…と納得する。
サラサラと迷うことなく名前を書き、口付けを落とす様が妙に絵になるのをみて何だか悔しい気分になる。
「気になるか?」
「俺たちが誰の名を書いたのか。」
ずい、と2人は同時に私に顔を近づけて来る。ニタニタという効果音が似合うような顔に少し腹が立ち、ふいと顔を逸らした。
「別にそうじゃないけど…。好きな人の1人や2人はいて当然でしょう。こんなに永く生きているのだから。」
咄嗟に私にだっているし、と苦し紛れな嘘をついてしまった。これは嘘だと言われて揶揄われるだろうと思っていた。が、いつものような軽口が2人から返って来ることはなく、私は思わず逸らした顔を元に戻すことになる。
「…?ちょっと、」
「●●、好きな人がおるのか」
「それは誰だ、」
見てみればルダムとランドルは口元を抑えて何やら真剣な表情をしていて、嘘について追求してきた。2人の圧は怒っているわけではないのに強くて、思わず私は後ろに身を引いた。
今更嘘だなんて言えない雰囲気になってしまい、言い出せなくなった私はさらに嘘に嘘を重ねる。
「あ、貴方たちが知らない人…」
「私たちが知らない?ほう、」
「それはまた随分と難儀だな…」
では探して話を聞かなければならんな、とランドルが続ける。なぜそんなことを言うのか嘘をつくので精一杯の私は頭がうまく回らない。
「そいつのことがそんなに大切なのか。」
と問われ、もうやけっぱちである。
「そうよ!だから、」
あんまり言えないの。と勢いよく答えようとすれば、数十センチギリギリあった2人との距離が一気に縮まる。私を覆う影は伸び、背中には壁があるためこれ以上下がれない位置まで来ていた。
「お前さんにそこまで言わせる相手とは、」
「少々奥手過ぎてしまったかな」
何を言っているんだと思った瞬間、ルダムの手が腰に、ランドルの手が私の肩に周り引き寄せられる。耳元に吐息がかかり、鼓膜を伝って
『ちと、妬けるのぅ…』
2人の声が耳元で響き、私は思わず固まってしまう。
「これからはガンガン"あぴぃる"をせねばな。」
「そうだな、お前さんも"らいばる"じゃな。」
「私を挟んで変な会話して、置いていくのはやめて!」
だんだん状況を理解して気のせいではない何かが起こっていることに気づいた私は顔の熱が上がってくるのを必死に抑えながら、2人から距離を取ろうと身動ぐ。
しかしお構いなしに話を続けて、最後には
「これと決めたからには俺は曲げない主義なのでな、お前さんもよく知っておろう●●。」
「そうだな、これからは本気だ、●●」
端正な顔立ちで、笑顔の中に本気をちらつかせた言葉を私へ向けて言い放つ。
さらりと私の髪を持ち上げキスをする2人の間で混乱する。
私の波乱はここから始まるのかもしれない……。
↪︎つづく……??
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「●●、少し良いか」
そう私の名前を呼ぶのはーーー昔馴染みのルダム。褐色の肌は夏の国を彷彿とさせ、白髪の髪は絹のような艶やかさを持つ男。
訳あって顔見知りになってから、もう何年、何十年経ったであろう。丸くなるまえの彼の性格を思い出すたび、くすりと私を笑わせる。今の彼の知り合いがそのことを知ったらどう思うだろうか、考えるだけで楽しいものだ。
ルダムが話してきたものというのは、最近巷で流行っている呪い。彼は呪い系統の魔術への見識が広く、今回のことも噂で聞いたようで私に意見を求めてきたらしい。
「ああ…最近主に人間たちの間で流行っているっていう呪いね…」
「なんだ、楽しそうなことをしているじゃあないか。俺も混ぜてくれ」
そんな話をしていれば背後から黒い影が伸びてきてら声をかけてきたのはランドルだった。黒い髪に陶器のように白い肌、顔の片側には特徴的な稲妻のように走る傷を持つ男。
彼もまた昔馴染みであり、3人とも旧知の仲である。
少々やんちゃな部分を持つ2人は、この手の話題に割と飛びつくことが多く、私はいつも手を焼くのだ。
「呪いね…。こんな効果のなさそうな手順だけど、言霊という魔法は確かに存在するし集団心理というものは時に非現実的なものをも可能にするから。」
私はルダムが調べてきた呪いについての資料を軽く指でパラパラと捲りながらため息をつく。どうやら自らの意中の相手を振り向かせる惚れ薬のような効果をもたらすものらしかった。
「こんなもので相手を射止めても、何の意味もないのにね。」
「ほう、お前さんはそう思うのか。私は些か"興味"があるよ。」
自らの顎に僅かに触れ口角を少し上げてルダムは言った。良い悪戯を思いついた子供のような少し幼なげな表情に、私は嫌な予感がする。
「奇遇じゃなぁルダム、俺もおそらく同じことを考えておる」
ちょっと、と私が止めようと口に出す前に2人は噂の呪いを模して行動を起こす。
呪いの方法は至って単純で白い紙に意中の人の名前を書き、それを四つ折りにして口付けを落とす。そしてその紙を相手にバレないようにいずれかの形で握らせれば想いが通ずるというもの。
2人は淡々と実行していくが、ここで私は2人の意中の人…?と疑問に思うことになる。
「ちょっと待って、誰の名を書いているの?」
2人にそんな人がいるのは聞いていない。フラフラしているのは割と知っているので、まあいても不思議ではないか…と納得する。
サラサラと迷うことなく名前を書き、口付けを落とす様が妙に絵になるのをみて何だか悔しい気分になる。
「気になるか?」
「俺たちが誰の名を書いたのか。」
ずい、と2人は同時に私に顔を近づけて来る。ニタニタという効果音が似合うような顔に少し腹が立ち、ふいと顔を逸らした。
「別にそうじゃないけど…。好きな人の1人や2人はいて当然でしょう。こんなに永く生きているのだから。」
咄嗟に私にだっているし、と苦し紛れな嘘をついてしまった。これは嘘だと言われて揶揄われるだろうと思っていた。が、いつものような軽口が2人から返って来ることはなく、私は思わず逸らした顔を元に戻すことになる。
「…?ちょっと、」
「●●、好きな人がおるのか」
「それは誰だ、」
見てみればルダムとランドルは口元を抑えて何やら真剣な表情をしていて、嘘について追求してきた。2人の圧は怒っているわけではないのに強くて、思わず私は後ろに身を引いた。
今更嘘だなんて言えない雰囲気になってしまい、言い出せなくなった私はさらに嘘に嘘を重ねる。
「あ、貴方たちが知らない人…」
「私たちが知らない?ほう、」
「それはまた随分と難儀だな…」
では探して話を聞かなければならんな、とランドルが続ける。なぜそんなことを言うのか嘘をつくので精一杯の私は頭がうまく回らない。
「そいつのことがそんなに大切なのか。」
と問われ、もうやけっぱちである。
「そうよ!だから、」
あんまり言えないの。と勢いよく答えようとすれば、数十センチギリギリあった2人との距離が一気に縮まる。私を覆う影は伸び、背中には壁があるためこれ以上下がれない位置まで来ていた。
「お前さんにそこまで言わせる相手とは、」
「少々奥手過ぎてしまったかな」
何を言っているんだと思った瞬間、ルダムの手が腰に、ランドルの手が私の肩に周り引き寄せられる。耳元に吐息がかかり、鼓膜を伝って
『ちと、妬けるのぅ…』
2人の声が耳元で響き、私は思わず固まってしまう。
「これからはガンガン"あぴぃる"をせねばな。」
「そうだな、お前さんも"らいばる"じゃな。」
「私を挟んで変な会話して、置いていくのはやめて!」
だんだん状況を理解して気のせいではない何かが起こっていることに気づいた私は顔の熱が上がってくるのを必死に抑えながら、2人から距離を取ろうと身動ぐ。
しかしお構いなしに話を続けて、最後には
「これと決めたからには俺は曲げない主義なのでな、お前さんもよく知っておろう●●。」
「そうだな、これからは本気だ、●●」
端正な顔立ちで、笑顔の中に本気をちらつかせた言葉を私へ向けて言い放つ。
さらりと私の髪を持ち上げキスをする2人の間で混乱する。
私の波乱はここから始まるのかもしれない……。
↪︎つづく……??
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