国分和奏との出会い
《下関駅》
かなえ「いや〜、フグ美味しかったですね」
まな「ほんと美味しかったわね〜」
かなえ「東山さん、まだ時間あります?」
まな「うん、あるわよ。今日は1日ここに泊まるわ」
かなえ「じゃあ、小倉行きませんか?」
まな「いいわよ」
2人は小倉行きの列車に乗る。車両は211系そっくりな415系だ。
《小倉駅》
まな「関門トンネル、どきどきしたわ」
かなえ「そうですね」
かなえ「あっ…」
かなえは、ホームの端を見て止まった。
まな「どうしたの?」
かなえ「あの人見える?制服着た人」
まな「同業者…?」
かなえ「あの人、国分和奏さんですよ」
名前は知っている。JR九州の代表だ。
かなえ「あの人、もう半年もここで毎日あれを見ているんですよ」
まな「415系の鋼製車…」
見ると、415系が錆を浮かせて鎮座している。
かなえ「毎日そこで見ていて、飽きないんですか?」
和奏「……。」
まな「こんにちは、JR東海の東山です。」
和奏「……どうも。」
まな「あの415系が、どうかしたのですか?」
和奏「あなたたちには関係ないですよ。」
かなえ「ふーん…だったら廃車しないんですか?」
和奏「それはダメ‼︎」
突如、和奏が激昂した。
かなえ「何か、あるんですね?」
まな「しつこいようですが、お話聞かせてください。同じJRの人間として、あなたを見過ごせません」
和奏は2人を見つめて、
和奏「…彼は、私の親同然だったの。」
かなえ「彼?ひょっとして、415系?」
この世界では、鉄道車両が「半擬人化車両」といって、喋ったり動いたりする。任天堂の某キャラクターのような見た目だ。
和奏「あれは415系100番台Fo507編成。あの半擬人化車両が、私にとって親同然なの」
まな「親同然…ですか…。」
和奏「私ね、両親は13歳のときに亡くしてるの。」
2人「えっ?」
和奏「お母さんを9歳で亡くしたとき、片親だった私の相手をしてくれたのがFo507編成で、お父さんが亡くなってからも、ずっと私を愛してくれた。」
まな「そうなんですか…」
和奏「けど、そのFo507編成も…死んだの…」
和奏は、涙を流した。半擬人化車両は、実車の解体と同時に死んでしまう生き物だ。
和奏「ずっと一緒だった…なんで…」
両親を早くに亡くし、親同然の相手を亡くしたのは、和奏にとってどんな辛さだろうか。2人には想像がつかないぐらいだ。
かなえ「もう大丈夫ですよ…きっと、Fo507編成は、あなたを天国で見守ってくれてますよ」
和奏「ぐすっ…ぐすっ…」
かなえがそっと和奏を抱きしめた。
まな「私たちは仲間です。寂しい時は、ぶつけていいんです。ありがとう、話してくれて。勇気のいることだったかと」
和奏「ありがとうございます…」
やがて涙は収まり、3人はその場を離れた。
かなえ「いや〜、フグ美味しかったですね」
まな「ほんと美味しかったわね〜」
かなえ「東山さん、まだ時間あります?」
まな「うん、あるわよ。今日は1日ここに泊まるわ」
かなえ「じゃあ、小倉行きませんか?」
まな「いいわよ」
2人は小倉行きの列車に乗る。車両は211系そっくりな415系だ。
《小倉駅》
まな「関門トンネル、どきどきしたわ」
かなえ「そうですね」
かなえ「あっ…」
かなえは、ホームの端を見て止まった。
まな「どうしたの?」
かなえ「あの人見える?制服着た人」
まな「同業者…?」
かなえ「あの人、国分和奏さんですよ」
名前は知っている。JR九州の代表だ。
かなえ「あの人、もう半年もここで毎日あれを見ているんですよ」
まな「415系の鋼製車…」
見ると、415系が錆を浮かせて鎮座している。
かなえ「毎日そこで見ていて、飽きないんですか?」
和奏「……。」
まな「こんにちは、JR東海の東山です。」
和奏「……どうも。」
まな「あの415系が、どうかしたのですか?」
和奏「あなたたちには関係ないですよ。」
かなえ「ふーん…だったら廃車しないんですか?」
和奏「それはダメ‼︎」
突如、和奏が激昂した。
かなえ「何か、あるんですね?」
まな「しつこいようですが、お話聞かせてください。同じJRの人間として、あなたを見過ごせません」
和奏は2人を見つめて、
和奏「…彼は、私の親同然だったの。」
かなえ「彼?ひょっとして、415系?」
この世界では、鉄道車両が「半擬人化車両」といって、喋ったり動いたりする。任天堂の某キャラクターのような見た目だ。
和奏「あれは415系100番台Fo507編成。あの半擬人化車両が、私にとって親同然なの」
まな「親同然…ですか…。」
和奏「私ね、両親は13歳のときに亡くしてるの。」
2人「えっ?」
和奏「お母さんを9歳で亡くしたとき、片親だった私の相手をしてくれたのがFo507編成で、お父さんが亡くなってからも、ずっと私を愛してくれた。」
まな「そうなんですか…」
和奏「けど、そのFo507編成も…死んだの…」
和奏は、涙を流した。半擬人化車両は、実車の解体と同時に死んでしまう生き物だ。
和奏「ずっと一緒だった…なんで…」
両親を早くに亡くし、親同然の相手を亡くしたのは、和奏にとってどんな辛さだろうか。2人には想像がつかないぐらいだ。
かなえ「もう大丈夫ですよ…きっと、Fo507編成は、あなたを天国で見守ってくれてますよ」
和奏「ぐすっ…ぐすっ…」
かなえがそっと和奏を抱きしめた。
まな「私たちは仲間です。寂しい時は、ぶつけていいんです。ありがとう、話してくれて。勇気のいることだったかと」
和奏「ありがとうございます…」
やがて涙は収まり、3人はその場を離れた。
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