英虞湾を再訪
[大文字]10:32[/大文字] [大文字]普通 津新町[/大文字]行き
[大文字]10:41[/大文字] [大文字]急行 松坂[/大文字]行き
杏奈「松坂を12時19分の伊勢志摩ライナーだよね」
冬毬「はい、間違いありません」
近鉄名古屋駅にいる。41分の松坂行きの急行に乗った。
冬毬「…賢島へは、いつぶりですかね」
杏奈「えっと…もう、一年だね」
冬毬「一年ですか…長いような、短いような。」
杏奈「ほんとあっという間だよね。あと、冬毬ちゃんと付き合ってから、僕の人生変わったな。」
この2人は、恋人同士だ。去年の夏、杏奈が夜の賢島で告白したのだ。つまり、賢島は、2人にとっては付き合った大切な場所なのだ。
冬毬「私のような人間に、こんな素敵な人ができるとは、あの時は思っていませんでした」
杏奈「…僕も。」
放送「次は、伊勢中川、中川です。」
杏奈「次だし、片付けよっか」
冬毬「そうですね」
伊勢中川の隣、松坂で乗り換えた。次に乗る伊勢志摩ライナーは、賢島まで行く列車で、1時間ほどで結ぶ。
ー停車駅ー
伊勢市
宇治山田
五十鈴川
鳥羽
志摩磯部
鵜方
冬毬「これが伊勢志摩ライナーですね、黄色のボディがかっこいいです」
杏奈「かっこいいよね〜」
伊勢志摩ライナーは、レギュラーシートを予約した。ほとんどの客は途中の鳥羽で降りた。
《英虞湾》
英虞湾は、賢島駅から見えるほどの距離にある。
冬毬「……。」
杏奈「……。」
ひたすら、波の音が聞こえてくる。潮風が気持ち良く体を撫でる。
杏奈「冬毬ちゃん」
冬毬「はい。」
杏奈「ずっと、好きだよ」
冬毬「私も、好きですよ」
見つめ合って、言った。
杏奈「冬毬ちゃんって、今まで恋愛に興味はあった?」
冬毬「いえ…。私はそういう人間だと自分で思ったことすらありませんよ…」
冬毬「自分で言うのもアレですが…ドライな性格で、恋愛に向いていなくて…」
杏奈「そんなことないよ…?」
冬毬「1つ、知りたいことがあります」
杏奈「?」
冬毬「なぜあの日、私に告白すると、決めたのですか?」
杏奈「…チャンスだったから。」
杏奈「ずっと、英虞湾に行きたかったんだ。冬毬ちゃんと。でも、冬毬に告白するのは、ここがチャンスだと思って。」
冬毬「チャンス…」
杏奈「ここで告白しなかったら、二度とないと思ったんだ。」
冬毬「そういうことでしたか…。謎が解けました。実は私もあの時、なんとなく察しは付いていました。」
杏奈「えっ?」
冬毬「いや、夜にホテルを抜けて賢島へ行こうなんて、きっと、そういうことだろうと想像はつきます。」
冬毬「ですが、ドキドキしてました。私は、杏奈と友達以上の関係になる日が来るなんて…」
杏奈「……。」
冬毬「あの列車で、私が一度席を外したのを覚えていますか?」
杏奈「うん」
冬毬「あれは実は、気持ちを整理するためですよ。ついに、この私に恋人ができると、想像しただけで、杏奈とまともに顔を合わせられませんでしたよ…」
杏奈「…だから、下向いてたんだ…」
2人は、また顔を合わせた。
[大文字]10:41[/大文字] [大文字]急行 松坂[/大文字]行き
杏奈「松坂を12時19分の伊勢志摩ライナーだよね」
冬毬「はい、間違いありません」
近鉄名古屋駅にいる。41分の松坂行きの急行に乗った。
冬毬「…賢島へは、いつぶりですかね」
杏奈「えっと…もう、一年だね」
冬毬「一年ですか…長いような、短いような。」
杏奈「ほんとあっという間だよね。あと、冬毬ちゃんと付き合ってから、僕の人生変わったな。」
この2人は、恋人同士だ。去年の夏、杏奈が夜の賢島で告白したのだ。つまり、賢島は、2人にとっては付き合った大切な場所なのだ。
冬毬「私のような人間に、こんな素敵な人ができるとは、あの時は思っていませんでした」
杏奈「…僕も。」
放送「次は、伊勢中川、中川です。」
杏奈「次だし、片付けよっか」
冬毬「そうですね」
伊勢中川の隣、松坂で乗り換えた。次に乗る伊勢志摩ライナーは、賢島まで行く列車で、1時間ほどで結ぶ。
ー停車駅ー
伊勢市
宇治山田
五十鈴川
鳥羽
志摩磯部
鵜方
冬毬「これが伊勢志摩ライナーですね、黄色のボディがかっこいいです」
杏奈「かっこいいよね〜」
伊勢志摩ライナーは、レギュラーシートを予約した。ほとんどの客は途中の鳥羽で降りた。
《英虞湾》
英虞湾は、賢島駅から見えるほどの距離にある。
冬毬「……。」
杏奈「……。」
ひたすら、波の音が聞こえてくる。潮風が気持ち良く体を撫でる。
杏奈「冬毬ちゃん」
冬毬「はい。」
杏奈「ずっと、好きだよ」
冬毬「私も、好きですよ」
見つめ合って、言った。
杏奈「冬毬ちゃんって、今まで恋愛に興味はあった?」
冬毬「いえ…。私はそういう人間だと自分で思ったことすらありませんよ…」
冬毬「自分で言うのもアレですが…ドライな性格で、恋愛に向いていなくて…」
杏奈「そんなことないよ…?」
冬毬「1つ、知りたいことがあります」
杏奈「?」
冬毬「なぜあの日、私に告白すると、決めたのですか?」
杏奈「…チャンスだったから。」
杏奈「ずっと、英虞湾に行きたかったんだ。冬毬ちゃんと。でも、冬毬に告白するのは、ここがチャンスだと思って。」
冬毬「チャンス…」
杏奈「ここで告白しなかったら、二度とないと思ったんだ。」
冬毬「そういうことでしたか…。謎が解けました。実は私もあの時、なんとなく察しは付いていました。」
杏奈「えっ?」
冬毬「いや、夜にホテルを抜けて賢島へ行こうなんて、きっと、そういうことだろうと想像はつきます。」
冬毬「ですが、ドキドキしてました。私は、杏奈と友達以上の関係になる日が来るなんて…」
杏奈「……。」
冬毬「あの列車で、私が一度席を外したのを覚えていますか?」
杏奈「うん」
冬毬「あれは実は、気持ちを整理するためですよ。ついに、この私に恋人ができると、想像しただけで、杏奈とまともに顔を合わせられませんでしたよ…」
杏奈「…だから、下向いてたんだ…」
2人は、また顔を合わせた。
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