深夜の貨物列車を追う
《東京貨物ターミナル駅》
しづみ「お疲れ様です」
職員「はい、お疲れです」
しづみ「74列車、17時19分で定刻に到着しました。」
運転士の上郡しづみは、越谷からの貨物列車を運転してきた。報告が終わると休憩室で支度をした。
運転士「今日は“あれ”らしいですね」
しづみ「あの列車はほんとツラいわ」
しづみ「あっ、コンビニ行くけど、何か買ってほしいものとかある?」
運転士「あぁ、じゃあ…おにぎりを2つと、パンをお願いします」
近くのローソンへ行ったのだった、
[水平線]
しづみ「どうぞ」
運転士「ありがとうございます‼︎ これ、代金ですね」
運転士「僕の好きな焼肉ありますね、助かります」
しづみ「そう、よかった。」
運転士「お嬢様は何買いました?」
しづみ「これ。」
買ってきたのは、レトルトカレー、肉じゃが、わかめスープだ。米は炊いてあるので、これらが今夜の夕飯となる。また、夜食にバウムクーヘンだ。
この仕事をしていると、ものすごく腹が減る。
[水平線]
《21時》
しづみ「あと51分。」
東京貨物ターミナル発 安治川口行きの列車の運転だ。
そう、スーパーレールカーゴだ。
出区点検を済ませて、運転席で待っていた。
暇なので外に出たり、貨物列車を端から端まで歩いたりする。
しづみ「……。」
指令「2061列車運転士、応答願います。」
しづみ「こちら2061列車です、どうぞ。」
指令「えー、東京駅でサンライズ瀬戸・出雲が遅れて出発する予定です。そのため浜松駅で運転間隔の調整を行いますので、浜松駅で25分遅延させます。」
しづみ「了解、浜松駅で25分遅延ですね。」
しづみ「…休憩時間ゲット」
あとから聞いた話だが、車両基地で作業に遅れが出たからだ。
《21時51分 定刻》
しづみ「速度計よし、信号よし、時刻よし、発車!」
この16両編成の列車は約600km先を目指す。
6時間30分+25分かけて深夜の東海道本線を爆走する。
東京駅も、横浜駅も、何もかも貨物列車は通過する。
しづみ「熱海第6、進行!」
いよいよ“地獄の静岡エリア”だ。
距離341km、駅数83のこの区間が指折りに苦手だ。
富士、静岡を超えるとしづみは、出しておいたバウムクーヘンを全部口に入れた。
[水平線]
しづみ「浜松、停車!」
誰もいない浜松駅は、電気が付いているだけの不気味な空間のように感じる。終電はとっくに終わり、おそらく駅員はまだ起きているだろう。しづみは寒い外に出た。
しづみ「あっ、来た。」
少し速いスピードで、14両編成のサンライズ瀬戸・出雲が追い越してきた。前7両が高松行き、後ろ7両が出雲市行きで、岡山で切り離しを行う列車だ。
しづみ「…乗りたい。」
20分後、スーパーレールカーゴも発車した。
しづみ「深夜の追いかけっこね。」
警笛を鳴らし、25分遅れで発車した。
これから豊橋、名古屋、岐阜、米原、京都、新大阪なども通過する。
[水平線]
しづみ「環状線を 走り抜けて〜♪」
しづみ「ゆめ咲線も なんのその〜♪」
大阪から大阪環状線に入り、西九条からゆめ咲線(桜島線)に入ればいよいよゴールだ。安治川口はもうすぐ。
[水平線]
しづみ「安治川口、停車、6時39分」
6時14分→6時39分、つまり定刻だ。
しづみ「お疲れ様です」
職員「はい、お疲れです」
しづみ「74列車、17時19分で定刻に到着しました。」
運転士の上郡しづみは、越谷からの貨物列車を運転してきた。報告が終わると休憩室で支度をした。
運転士「今日は“あれ”らしいですね」
しづみ「あの列車はほんとツラいわ」
しづみ「あっ、コンビニ行くけど、何か買ってほしいものとかある?」
運転士「あぁ、じゃあ…おにぎりを2つと、パンをお願いします」
近くのローソンへ行ったのだった、
[水平線]
しづみ「どうぞ」
運転士「ありがとうございます‼︎ これ、代金ですね」
運転士「僕の好きな焼肉ありますね、助かります」
しづみ「そう、よかった。」
運転士「お嬢様は何買いました?」
しづみ「これ。」
買ってきたのは、レトルトカレー、肉じゃが、わかめスープだ。米は炊いてあるので、これらが今夜の夕飯となる。また、夜食にバウムクーヘンだ。
この仕事をしていると、ものすごく腹が減る。
[水平線]
《21時》
しづみ「あと51分。」
東京貨物ターミナル発 安治川口行きの列車の運転だ。
そう、スーパーレールカーゴだ。
出区点検を済ませて、運転席で待っていた。
暇なので外に出たり、貨物列車を端から端まで歩いたりする。
しづみ「……。」
指令「2061列車運転士、応答願います。」
しづみ「こちら2061列車です、どうぞ。」
指令「えー、東京駅でサンライズ瀬戸・出雲が遅れて出発する予定です。そのため浜松駅で運転間隔の調整を行いますので、浜松駅で25分遅延させます。」
しづみ「了解、浜松駅で25分遅延ですね。」
しづみ「…休憩時間ゲット」
あとから聞いた話だが、車両基地で作業に遅れが出たからだ。
《21時51分 定刻》
しづみ「速度計よし、信号よし、時刻よし、発車!」
この16両編成の列車は約600km先を目指す。
6時間30分+25分かけて深夜の東海道本線を爆走する。
東京駅も、横浜駅も、何もかも貨物列車は通過する。
しづみ「熱海第6、進行!」
いよいよ“地獄の静岡エリア”だ。
距離341km、駅数83のこの区間が指折りに苦手だ。
富士、静岡を超えるとしづみは、出しておいたバウムクーヘンを全部口に入れた。
[水平線]
しづみ「浜松、停車!」
誰もいない浜松駅は、電気が付いているだけの不気味な空間のように感じる。終電はとっくに終わり、おそらく駅員はまだ起きているだろう。しづみは寒い外に出た。
しづみ「あっ、来た。」
少し速いスピードで、14両編成のサンライズ瀬戸・出雲が追い越してきた。前7両が高松行き、後ろ7両が出雲市行きで、岡山で切り離しを行う列車だ。
しづみ「…乗りたい。」
20分後、スーパーレールカーゴも発車した。
しづみ「深夜の追いかけっこね。」
警笛を鳴らし、25分遅れで発車した。
これから豊橋、名古屋、岐阜、米原、京都、新大阪なども通過する。
[水平線]
しづみ「環状線を 走り抜けて〜♪」
しづみ「ゆめ咲線も なんのその〜♪」
大阪から大阪環状線に入り、西九条からゆめ咲線(桜島線)に入ればいよいよゴールだ。安治川口はもうすぐ。
[水平線]
しづみ「安治川口、停車、6時39分」
6時14分→6時39分、つまり定刻だ。
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