閲覧前に必ずご確認ください

※この物語は、少し心が「チクッ」とするような、重め・病み系の描写が含まれます。
※キャラクターが精神的に落ち込んでいくシーンがありますが、最終的にはハッピーエンドに向かいますので、最後まで見守っていただけると嬉しいです。
※「愛」を求める過程で、少し大人びた表現や、ピュアなだけではない描写が入る可能性があります。苦手な方はご注意ください。

「最後には、必ず幸せな光を見せます。」

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壊れたドールは、愛の温度を知りたい

#21

第21話:竹下通り、最強の私

土曜日の正午。私は竹下通りの入り口で、落ち着かない気持ちで二人を待っていた。

今日の私は、手抜きなしの「フル装備」だ。
お気に入りの黒いレースのワンピースに、厚底のローファー。髪はツインテールにして、昨日買ったリボンを一番目立つところにつけた。
メイクも、お母さんが見たら悲鳴をあげるくらい、赤を効かせた「地雷系」全開の仕様。

「……、……、……遅い。……、……帰ろうかな」

独りだと、周りの視線が突き刺さる気がして怖い。
やっぱり私みたいなドールは、暗い部屋の中にいるのがお似合いなんだ。そう思いかけた、その時。

「ルナさーん! すみません、お待たせしましたっ!」

人混みの向こうから、ピンクのフリフリをなびかせた陽菜ちゃんが走ってくる。その後ろには、少し息を切らした颯太くん。
二人は私の前で足を止めると、一瞬、言葉を失ったように目を見開いた。

「……、……何。……変なら、今すぐ帰るけど」

私が顔を伏せようとした瞬間、陽菜ちゃんが私の両手をギュッと握った。

「すごーい! ルナさん、過去最高に可愛いです! まるで本物のドールみたい……! 私、感動しちゃいました!」
「……。……うん、本当だ。……なんていうか、圧倒されるね。すごく……ルナさんらしくて、いいと思う」

颯太くんも、照れくさそうに、でも真っ直ぐに私を見た。
お母さんが「汚い」と切り捨てたこの姿を、二人は「いい」と言ってくれる。
竹下通りの喧騒の中で、そこだけスポットライトが当たったみたいに、私の心が熱くなった。

「……、……バカじゃないの。……、……、……ほら、行くよ。……迷子にならないでよね」

私はそっぽを向いて歩き出す。
でも、厚底の靴音は、いつもよりずっと軽やかで。
ポケットの中のスマホじゃなく、目の前の二人の笑顔が、今の私の最強の武器だった。

作者メッセージ

皆様、こんにちは。酸素ちゃんです🫧

第21話、ついに原宿編がスタートしました!
自分の「好き」を全力で表現したルナちゃんと、それを心から肯定する二人。
誰かに認められることで、ドールの仮面の下にあるルナちゃんの素顔が、ほんの少しだけ輝き始めた回でした。

この楽しい時間が、彼女にどんな勇気を与えるのでしょうか。
3人の特別な休日を、最後まで見守ってください!

2026/05/25 15:37

蜜薬 @文字化け気味
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