閲覧前に必ずご確認ください

※この物語は、少し心が「チクッ」とするような、重め・病み系の描写が含まれます。
※キャラクターが精神的に落ち込んでいくシーンがありますが、最終的にはハッピーエンドに向かいますので、最後まで見守っていただけると嬉しいです。
※「愛」を求める過程で、少し大人びた表現や、ピュアなだけではない描写が入る可能性があります。苦手な方はご注意ください。

「最後には、必ず幸せな光を見せます。」

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壊れたドールは、愛の温度を知りたい

#20

第20話:黒とピンクとバニラの約束

夜、部屋の電気を消してベッドに潜り込む。
スマホの画面だけが、私の顔を青白く照らしていた。
グループトークの通知が、心地よいリズムで震える。

『ねえねえ!今度の土曜日、3人で原宿行きませんか!?ルナさんに絶対見てほしいショップがあるんです!』

陽菜ちゃんのテンション高めのメッセージに、一瞬指が止まる。
土曜日。お母さんは休みで、たぶん家にいる。
「遊びに行く」なんて言えば、またあの冷たい声で何か言われるかもしれない。

『俺は空いてるよ。ルナさんはどう?』

颯太くんからの言葉が重なる。
昼間、彼に渡したキャンディの味を思い出す。……甘くて、少しだけ苦かった、あの時間。
家の中にいれば、私はただの「壊れた人形」でいられる。でも、外の世界には、私の名前を呼んでくれる二人がいる。

「……、……、……バカ。……みんな、勝手なんだから」

私は震える指で、文字を打ち込んだ。

『……行く。……、……昼過ぎなら、いい』

送信ボタンを押した瞬間、心臓が跳ねた。
すぐさま陽菜ちゃんから大量のスタンプが送られてくる。颯太くんからも『楽しみだね』という短い、でも温かい返信。

カチリ、とリビングでドアが開く音がした。お母さんが戻ってきたのかもしれない。
私は急いでスマホを枕の下に隠し、目を閉じた。

暗闇の中、胸の鼓動だけがやけに大きく響く。
お母さんの知らないところで、私の世界が勝手に色づいていく。
怖くて、でも、ほんの少しだけ……この「反抗」が、愛おしく思えた。

作者メッセージ

皆様、こんにちは。酸素ちゃんです🫧

第20話、ついに物語は中盤の大きな山場へ向かいます。
ルナちゃんが自分から「行く」と決めた原宿へのお出かけ。それは彼女にとって、お母さんの支配から一歩踏み出すための、小さな、でも確実な挑戦です。

3人で過ごす初めての休日。
そこで彼女は何を見つけ、何を感じるのか。
物語はここから、さらに加速していきます!

2026/05/24 15:17

蜜薬 @文字化け気味
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