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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#6

第6話:合格点と、ご褒美の甘い罠。

「ねえ律くん、こっちのナッツが入ってる方も美味しいよ! 食べてみる?」

僕が自分のクレープを差し出すと、律くんは「いらねーよ」と即答した。……はずだったんだけど。
僕があんまりにも「美味しいよ、本当に!」と目を輝かせて勧めるもんだから、彼は「……ちっ、一口だけだぞ」と、僕の手元に顔を寄せた。

ぱくり、と僕のクレープの端っこを齧る律くん。
その拍子に、僕の指先に彼の吐息がかかって、心臓が跳ねた。

「……ふん、まあ。こっちの方がマシだな」

「でしょ!? あ、喉乾かない? 僕、お茶買ってきたよ」

僕はカバンからペットボトルのお茶を取り出した。
律くんは無造作にそれを受け取ると、キャップを開けてごくごくと喉を鳴らして飲む。

……あ。

「あ、律くん、それ……」

「……あ? なんだよ」

飲み終えた律くんが、不思議そうに僕を見る。
僕は顔が熱くなるのを抑えきれずに、ボトルを指差した。

「それ……さっき、僕が飲んだやつだよ」

一瞬、沈黙が流れた。
律くんの視線がボトルから僕の唇へ、そしてまたボトルへと泳ぐ。
次の瞬間、律くんの顔が、持っていたクレープのイチゴよりも真っ赤に染まった。

「……っ!!!! お前、なんでそれを先に言わないんだよ!!」

「えっ、だって律くんが自然に手に取るから……。あ、もしかして、嫌だった?」

「嫌だとかそういう問題じゃねーだろ! 死ね! 気持ち悪い、一生口をゆすいでやる!!」

律くんはボトルを僕に押し付けると、立ち上がって猛烈な勢いで僕を睨みつけた。
「間接キスだね」なんて口が裂けても言えないくらいの迫力。
でも、怒鳴り散らしている割に、律くんは僕から離れて行こうとはしない。

「……もう帰るぞ! さっさと立て、バカ犬!」

「あ、待ってよ律くん! 怒らないでよ〜!」

真っ赤な顔をして早歩きで去っていく律くんの後ろ姿。
怒ってるけど、照れてる。
突き放してるけど、置いていかない。

(律くん、やっぱり可愛すぎるよ……!)

僕の心臓の音は、さっきから全然止まってくれない。
間接キスなんて、律くんにとっては「事故」かもしれないけど。
僕にとっては、テストのご褒美以上の、最高のプレゼントになっちゃったんだ。
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作者メッセージ

テスト勉強のお礼の奢りのお出かけ(デート)に思わぬハプニング発生です!
律くんの鉄壁のガードも、無自覚な千尋の行動には太刀打ちできないみたいです(笑)。

「間接キス」にパニックになる律くんですが、千尋はそれすらも幸せに変換してしまいます。
次回、律くんの怒りは静まるのか……?
それとももっとツンツンしちゃうのか、お楽しみに!🐾🫧

2026/02/19 06:02

酸素ちゃん
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