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本作は全年齢対象の創作BLです。
攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。
終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。
「ねえ律くん、こっちのナッツが入ってる方も美味しいよ! 食べてみる?」
僕が自分のクレープを差し出すと、律くんは「いらねーよ」と即答した。……はずだったんだけど。
僕があんまりにも「美味しいよ、本当に!」と目を輝かせて勧めるもんだから、彼は「……ちっ、一口だけだぞ」と、僕の手元に顔を寄せた。
ぱくり、と僕のクレープの端っこを齧る律くん。
その拍子に、僕の指先に彼の吐息がかかって、心臓が跳ねた。
「……ふん、まあ。こっちの方がマシだな」
「でしょ!? あ、喉乾かない? 僕、お茶買ってきたよ」
僕はカバンからペットボトルのお茶を取り出した。
律くんは無造作にそれを受け取ると、キャップを開けてごくごくと喉を鳴らして飲む。
……あ。
「あ、律くん、それ……」
「……あ? なんだよ」
飲み終えた律くんが、不思議そうに僕を見る。
僕は顔が熱くなるのを抑えきれずに、ボトルを指差した。
「それ……さっき、僕が飲んだやつだよ」
一瞬、沈黙が流れた。
律くんの視線がボトルから僕の唇へ、そしてまたボトルへと泳ぐ。
次の瞬間、律くんの顔が、持っていたクレープのイチゴよりも真っ赤に染まった。
「……っ!!!! お前、なんでそれを先に言わないんだよ!!」
「えっ、だって律くんが自然に手に取るから……。あ、もしかして、嫌だった?」
「嫌だとかそういう問題じゃねーだろ! 死ね! 気持ち悪い、一生口をゆすいでやる!!」
律くんはボトルを僕に押し付けると、立ち上がって猛烈な勢いで僕を睨みつけた。
「間接キスだね」なんて口が裂けても言えないくらいの迫力。
でも、怒鳴り散らしている割に、律くんは僕から離れて行こうとはしない。
「……もう帰るぞ! さっさと立て、バカ犬!」
「あ、待ってよ律くん! 怒らないでよ〜!」
真っ赤な顔をして早歩きで去っていく律くんの後ろ姿。
怒ってるけど、照れてる。
突き放してるけど、置いていかない。
(律くん、やっぱり可愛すぎるよ……!)
僕の心臓の音は、さっきから全然止まってくれない。
間接キスなんて、律くんにとっては「事故」かもしれないけど。
僕にとっては、テストのご褒美以上の、最高のプレゼントになっちゃったんだ。
僕が自分のクレープを差し出すと、律くんは「いらねーよ」と即答した。……はずだったんだけど。
僕があんまりにも「美味しいよ、本当に!」と目を輝かせて勧めるもんだから、彼は「……ちっ、一口だけだぞ」と、僕の手元に顔を寄せた。
ぱくり、と僕のクレープの端っこを齧る律くん。
その拍子に、僕の指先に彼の吐息がかかって、心臓が跳ねた。
「……ふん、まあ。こっちの方がマシだな」
「でしょ!? あ、喉乾かない? 僕、お茶買ってきたよ」
僕はカバンからペットボトルのお茶を取り出した。
律くんは無造作にそれを受け取ると、キャップを開けてごくごくと喉を鳴らして飲む。
……あ。
「あ、律くん、それ……」
「……あ? なんだよ」
飲み終えた律くんが、不思議そうに僕を見る。
僕は顔が熱くなるのを抑えきれずに、ボトルを指差した。
「それ……さっき、僕が飲んだやつだよ」
一瞬、沈黙が流れた。
律くんの視線がボトルから僕の唇へ、そしてまたボトルへと泳ぐ。
次の瞬間、律くんの顔が、持っていたクレープのイチゴよりも真っ赤に染まった。
「……っ!!!! お前、なんでそれを先に言わないんだよ!!」
「えっ、だって律くんが自然に手に取るから……。あ、もしかして、嫌だった?」
「嫌だとかそういう問題じゃねーだろ! 死ね! 気持ち悪い、一生口をゆすいでやる!!」
律くんはボトルを僕に押し付けると、立ち上がって猛烈な勢いで僕を睨みつけた。
「間接キスだね」なんて口が裂けても言えないくらいの迫力。
でも、怒鳴り散らしている割に、律くんは僕から離れて行こうとはしない。
「……もう帰るぞ! さっさと立て、バカ犬!」
「あ、待ってよ律くん! 怒らないでよ〜!」
真っ赤な顔をして早歩きで去っていく律くんの後ろ姿。
怒ってるけど、照れてる。
突き放してるけど、置いていかない。
(律くん、やっぱり可愛すぎるよ……!)
僕の心臓の音は、さっきから全然止まってくれない。
間接キスなんて、律くんにとっては「事故」かもしれないけど。
僕にとっては、テストのご褒美以上の、最高のプレゼントになっちゃったんだ。
- 1.第1話:雨上がりに、君を見つけた
- 2.第2話:昨日のお礼は、ぶっきらぼうに。
- 3.第3話:没収された「大好き」の行方
- 4.第4話:メロンパンと、大型犬の忠誠心。
- 5.第5話:赤点回避の、スパルタ教育。
- 6.第6話:合格点と、ご褒美の甘い罠。
- 7.第7話:封印された二文字
- 8.第8話:嵐を呼ぶ、ひまわりのようなあいつ
- 9.第9話:バカにしないで、ちゃんと聞いて。
- 10.第10話:一週間、……お試しだぞ。
- 11.第11話:お試し1日目、心臓がもたない。
- 12.第12話:失くしてなかった、宝物。
- 13.第13話:眼鏡の奥の、本当の熱。
- 14.第14話:雨の音と、重なる鼓動。
- 15.第15話:朝の光と、お花の抱っこ。
- 16.第16話:朝食後の、0センチメートル。
- 17.第17話:泣き出しそうな君を、包み込む。
- 18.第18話:最強の姉、現る。
- 19.第19話:五本の指、重なる温度。
- 20.第20話:一週間なんて、待てない。
- 21.第21話:本当の恋人、1日目。
- 22.第22話:瞳に映る、一番好きな人。
- 23.第23話:0.5秒の、誓い。
- 24.第24話:姉の勘は、世界一。
- 25.第25話:不器用な、お返し。
- 26.第26話:フードの中の、秘密。
- 27.第27話:レンズ越しより、近い距離。
- 28.第28話:最強の刺客、現る。
- 29.第29話:ちいさな情報屋。
- 30.第30話:無防備な、もぐもぐタイム。
- 31.第31話:不器用な逆襲。
- 32.第32話:敗者の特権。
- 33.第33話:二度目の宣戦布告。