閲覧前に必ずご確認ください

※この物語は、少し心が「チクッ」とするような、重め・病み系の描写が含まれます。
※キャラクターが精神的に落ち込んでいくシーンがありますが、最終的にはハッピーエンドに向かいますので、最後まで見守っていただけると嬉しいです。
※「愛」を求める過程で、少し大人びた表現や、ピュアなだけではない描写が入る可能性があります。苦手な方はご注意ください。

「最後には、必ず幸せな光を見せます。」

文字サイズ変更

壊れたドールは、愛の温度を知りたい

#4

第4話:傘の中の、小さな世界

「……、……、……離せ。……一人で帰れる」

そう口では言いながらも、私の足は止まったままだった。
土砂降りの雨の中、私を覆う紺色の傘。
そこだけが、まるで世界から切り離されたシェルターみたいに静かで、温かい。

「無理だよ。この雨じゃ、駅に着く前にびしょ濡れになっちゃう」

颯太くんは困ったように笑って、私の歩幅に合わせるようにゆっくりと歩き出した。
厚底ブーツが水たまりを弾くたびに、私の「ドール」としての鎧が少しずつ溶けていくような気がして、怖くなる。

「……なんで。……なんで私なんかに構うの。……あんなこと言われて、……怖くないの?」
「怖い? ……うーん、ルナさんの方が怖がってるように見えたから」
「……ッ、……意味わかんない」

俯いた視線の先、彼の靴が私の隣で一定のリズムを刻んでいる。
他の誰も気づかなかった私の震えを、この人はどうして見抜いたんだろう。

「ルナさん、さっきのポーチのこと……。もし良かったら、明日僕から先生に言っておこうか?」
「……、……やめてよ。余計なことしないで。……どうせ、誰も信じないから」
「僕は信じてるよ。……だって、君のリボン、あんなに綺麗に結んであるんだもん。嘘つく人が、あんなに丁寧に自分を大事にするわけないよ」

……心臓が、変な音を立てた。
「地雷系だから」じゃなくて、私が一生懸命結んだ「リボン」を見て、私という人間を信じると言ってくれた。
不覚にも、視界が雨のせいじゃなく、滲んでいく。

「……、……バカじゃないの。……お前、……本当に不潔……、……お人好しすぎる」

私は顔を隠すように、少しだけ彼の傘に深く入り込んだ。
雨音に紛れて、誰にも聞こえないくらい小さな声で「……ありがと」と呟いたのを、彼は気づいていただろうか。

作者メッセージ

皆様、こんにちは!酸素ちゃんです🫧

第4話は、雨の中の二人きりの帰り道でした🐾
ルナちゃん、相変わらず「不潔!」なんて言っちゃいますが、本当は救いを求めている自分に戸惑っています。
颯太くんの真っ直ぐな言葉が、ルナちゃんの心の傷に優しく触れていく……そんな回になりました。

少しずつ、ルナちゃんの「温度」が変わっていく様子を応援してくださいね✨🤍

2026/04/19 20:54

酸素ちゃん
ID:≫ .1qWrS8rlgVRw
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は酸素ちゃんさんに帰属します

TOP