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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#47

第47話:卒業の足音、消えない光

教室の黒板に書かれた「卒業まであとわずか」という文字が、やけに白く浮き上がって見える。
僕たちの左手の薬指には、あの日買った銀色の輪が、制服の袖に隠れて静かに息づいている。

「……、……、……卒業、……か」

窓の外では、桜の蕾が少しずつ膨らみ始めていた。
この制服を着て、この席に座って、千尋のバカな話を聞く毎日が、もうすぐ終わってしまう。
そう思うと、なんだか喉の奥がツンとして、僕は慌てて顔を伏せた。

「律くん。……寂しいの?」

隣の席から、千尋が小声で話しかけてくる。
相変わらず、こいつは僕の心の揺れに敏感すぎて腹が立つ。

「……ッ、……別に。……、……不潔な校舎とおさらばできて、……清々するよ……」
「嘘だ。律くんのしっぽ、さっきから元気がなさそうに垂れてるもん」

千尋は机の下で、僕の左手をそっと手繰り寄せた。
指輪越しに伝わる千尋の体温が、不安で震えそうだった心を、ゆっくりと凪いでいく。

「大丈夫だよ、律くん。……学校が終わっても、制服を脱いでも、僕たちの指輪は消えないし、僕もどこにも行かないから」
「……、……、……勝手に、……決めんな。……、……アイツ……」

僕は千尋の手を握り返す。
「ずっと一緒」なんて、これまでは信じていなかったけれど。
左手にある「重み」が、それが夢ではないことを教えてくれる。

「……、……卒業したら、……もっと、……遠くに行こうな」

僕の精一杯の「約束」に、千尋は目尻を下げて、これ以上ないくらい幸せそうに笑った。

完結まで、あと3話。
サヨナラの先にある、眩しい光を僕たちは見つめていた。
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作者メッセージ

皆様、こんにちは!酸素ちゃんです🫧

第47話は、卒業を控えた二人のちょっと切ない放課後でした🐾
「寂しい」と言えない律くんと、それを全部包み込む千尋くん。
卒業は一つの区切りですが、二人にとっては「新しい生活」へのカウントダウンでもあります💍

完結の50話まで、あと3話。
二人の未来がどんな形になっていくのか、最後まで見届けてくださいね✨🤍

2026/04/22 07:51

蜜薬
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