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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#41

第41話:返したくない、温度

結局、昨日の夜はあのマフラーを抱きしめたまま寝てしまった。
おかげで、朝起きた時も鼻の奥には千尋の家の柔軟剤の匂いが残っていて、なんだか心臓がずっと落ち着かない。

「……、……、……不潔なんだよ、あいつ……」

鏡の前で、律はマフラーを丁寧に畳み、紙袋に押し込んだ。
本当は洗ってから返そうと思ったけれど、洗ってしまったらこの「温度」が消えてしまう気がして、結局そのまま持ってきてしまった。

教室に着くと、千尋はいつものように友達と笑いながら話していた。
その姿を見た瞬間、律の胸が「キュッ」と音を立てる。

「……、……おい。……これ、……返す」

律は千尋の机に、ぶっきらぼうに紙袋を置いた。

「あ、律くん! おはよう。ちゃんと暖かかった?」
「……、……重かった。……、……あんなの、……二度と貸すなよ」

嘘だ。本当は、ずっと巻いていたかった。
千尋は紙袋を受け取ると、中身を少しだけ確認して、ふふっといたずらっぽく笑った。

「あれ? 律くん、これ洗ってないでしょ」
「……ッ!? ……、……悪いかよ。……時間が、なかったんだよ」
「ううん、嬉しいな。律くんに僕の匂いが移ったかなって思って」

千尋はそう言うと、袋からマフラーを取り出し、自分の首にそのまま巻き直した。
それから、律にだけ聞こえるような低い声で囁く。

「……、……昨日、これと一緒に寝たでしょ。律くんの匂いがする」

律の耳が、マフラーもしていないのに真っ赤に跳ね上がる。
完結まであとわずかだというのに、自分の心臓の音は、どんどんうるさくなっていく一方だった。
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作者メッセージ

皆様、こんにちは!酸素ちゃんです🫧

第41話は、マフラー返却回でした🐾
素直になれなくて洗わずに返しちゃう律くんと、それを全部お見通しの千尋くん。
千尋くんの「律くんの匂いがする」という言葉、ちょっと攻めすぎでしょうか……?笑

物語はいよいよ、完結の50話に向けて加速していきます!
二人がどんな未来に辿り着くのか、最後まで一緒に歩んでいただけたら嬉しいです💍✨

2026/04/16 06:50

蜜薬
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