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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#39

第39話:マフラー越しの温度

図書室を出ると、廊下には冬の終わりの冷たい空気が流れ込んでいた。
さっきまで千尋に耳をいじられていたせいで、体温が上がっている律にはその冷気が少しだけ心地いい。

「……律くん、まだ耳が赤いよ。風邪引いちゃう」
「……、……うっせ。……すぐ、……引くから……放っとけ……不潔」

律はそっぽを向いて歩き出そうとする。けれど、千尋はその足を止めて、自分の首に巻いていたグレーのマフラーをふわりと律の首に巻きつけた。

「……なっ、……、……っ!?」
「はい、お団子律くんの出来上がり。これ、あったかいよ?」

千尋の手が律の頬に一瞬だけ触れ、手際よくマフラーが重ねられていく。
律の視界は、瞬く間にふかふかのウールで半分ほど埋まってしまった。

「……、……、……重ぇ……、……っ」
「あはは、ごめん。でも、その方が可愛いから」

マフラーからは、千尋の家の柔軟剤のような、清潔でほんのり甘い香りがした。
鼻先をくすぐるその匂いに、律はまた心臓が跳ねるのを感じる。マフラーで耳を隠せているはずなのに、その内側で自分の耳がさらに熱くなっていくのがわかった。

「……、……、……バカ……」

律はマフラーに深く顔を埋めて、消えそうな声で呟く。
隣を歩く千尋の体温を感じながら、律は震える指先で、千尋のブレザーの袖をほんの少しだけ、バレないようにぎゅっと掴んだ。
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作者メッセージ

皆様、こんにちは!酸素ちゃんです🫧

第39話は、マフラーに埋もれる律くんでした🐾
千尋くんの匂いに包まれて、毒舌もどこか弱々しくなっちゃう律くん……。
素直になれないなりに、袖を掴んでしまうくらいの甘えは許してあげてほしいです。笑

いつも温かい応援、本当にありがとうございます!
皆様のコメントが私の元気の源です✨🤍

2026/04/12 16:51

蜜薬
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