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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#3

第3話:没収された「大好き」の行方

「律君、律君! 見て見て、これ!」

お昼休みの喧騒の中、僕は律君の席に突撃した。
彼は読みかけの文庫本をパタンと閉じ、眼鏡の奥の瞳で僕を冷たく射抜く。

「……またお前か。廊下を走るなって何度言えばわかるんだ」

「えへへ、ごめん! それよりこれ、プレゼント!」

僕が差し出したのは、昨日雑貨屋で一目惚れした『つながる!犬猫マグネット』のキーホルダー。
律君はそれを受け取らず、心底嫌そうに眉を寄せた。

「……なんだこれ。ピンクのハート……に、猫?」

「そう! こっちのワンコが僕で、こっちの猫が律君。ほら、近づけるとね……(ピタッ)」

マグネットが吸い寄せられるようにくっついて、一つのハート形になる。
それを見た瞬間、律君の顔が、火を噴きそうなほど真っ赤になった。

「……っ!! お前、正気か!? こんなの、誰が付けるか!」

「ええっ!? 律君にそっくりで可愛いと思ったのに。……律君、いらない?」

僕はわざとらしく、しゅん、と肩を落としてみせる。
律君は「……っ」と言葉を詰まらせ、泳ぐ視線を無理やり僕に戻した。

「いらないに決まってるだろ! そもそも、男がこんなファンシーなもん……。だいたい、なんで『ペア』なんだよ、意味わかんねーよ!」

「えー、仲良しの印だよ?」

「仲良くねーよ! ……はぁ。いいか、こんなの他の奴に見られたらどうすんだ。……没収だ、没収! 俺が預かっといてやる」

律君はひったくるようにして、二つのキーホルダーを奪い取った。
そして、乱暴にカバンの奥底へと放り込む。

「やったぁ! 律君、持っててくれるんだね!」

「勘違いするな。捨てようとしたお前を止めるための、人道的処置だ。……あと、ニヤニヤすんな。死ねよ」

冷たい言葉。突き放すような態度。
でも、カバンの奥にキーホルダーを隠した律君の手が、かすかに震えていたのを僕は見逃さなかった。

律君の「ツン」は、今日も鉄壁。
だけど、僕を拒絶しきれないその不器用さが、愛しくてたまらないんだ。
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作者メッセージ

三話目です!酸素ちゃんです。

今回はプレゼント回。
千尋の全力デレを、律君が全力のツンで跳ね返しています(笑)。

律君の「ツン」は、そう簡単には壊れません。
でも、カバンの奥に隠したキーホルダーの存在が、二人の新しい秘密になったらいいな……なんて思いながら書きました。

感想などいただけたら、酸素補給になります!

2026/02/17 17:36

酸素ちゃん
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