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本作は全年齢対象の創作BLです。
攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。
終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。
「律君、律君! 見て見て、これ!」
お昼休みの喧騒の中、僕は律君の席に突撃した。
彼は読みかけの文庫本をパタンと閉じ、眼鏡の奥の瞳で僕を冷たく射抜く。
「……またお前か。廊下を走るなって何度言えばわかるんだ」
「えへへ、ごめん! それよりこれ、プレゼント!」
僕が差し出したのは、昨日雑貨屋で一目惚れした『つながる!犬猫マグネット』のキーホルダー。
律君はそれを受け取らず、心底嫌そうに眉を寄せた。
「……なんだこれ。ピンクのハート……に、猫?」
「そう! こっちのワンコが僕で、こっちの猫が律君。ほら、近づけるとね……(ピタッ)」
マグネットが吸い寄せられるようにくっついて、一つのハート形になる。
それを見た瞬間、律君の顔が、火を噴きそうなほど真っ赤になった。
「……っ!! お前、正気か!? こんなの、誰が付けるか!」
「ええっ!? 律君にそっくりで可愛いと思ったのに。……律君、いらない?」
僕はわざとらしく、しゅん、と肩を落としてみせる。
律君は「……っ」と言葉を詰まらせ、泳ぐ視線を無理やり僕に戻した。
「いらないに決まってるだろ! そもそも、男がこんなファンシーなもん……。だいたい、なんで『ペア』なんだよ、意味わかんねーよ!」
「えー、仲良しの印だよ?」
「仲良くねーよ! ……はぁ。いいか、こんなの他の奴に見られたらどうすんだ。……没収だ、没収! 俺が預かっといてやる」
律君はひったくるようにして、二つのキーホルダーを奪い取った。
そして、乱暴にカバンの奥底へと放り込む。
「やったぁ! 律君、持っててくれるんだね!」
「勘違いするな。捨てようとしたお前を止めるための、人道的処置だ。……あと、ニヤニヤすんな。死ねよ」
冷たい言葉。突き放すような態度。
でも、カバンの奥にキーホルダーを隠した律君の手が、かすかに震えていたのを僕は見逃さなかった。
律君の「ツン」は、今日も鉄壁。
だけど、僕を拒絶しきれないその不器用さが、愛しくてたまらないんだ。
お昼休みの喧騒の中、僕は律君の席に突撃した。
彼は読みかけの文庫本をパタンと閉じ、眼鏡の奥の瞳で僕を冷たく射抜く。
「……またお前か。廊下を走るなって何度言えばわかるんだ」
「えへへ、ごめん! それよりこれ、プレゼント!」
僕が差し出したのは、昨日雑貨屋で一目惚れした『つながる!犬猫マグネット』のキーホルダー。
律君はそれを受け取らず、心底嫌そうに眉を寄せた。
「……なんだこれ。ピンクのハート……に、猫?」
「そう! こっちのワンコが僕で、こっちの猫が律君。ほら、近づけるとね……(ピタッ)」
マグネットが吸い寄せられるようにくっついて、一つのハート形になる。
それを見た瞬間、律君の顔が、火を噴きそうなほど真っ赤になった。
「……っ!! お前、正気か!? こんなの、誰が付けるか!」
「ええっ!? 律君にそっくりで可愛いと思ったのに。……律君、いらない?」
僕はわざとらしく、しゅん、と肩を落としてみせる。
律君は「……っ」と言葉を詰まらせ、泳ぐ視線を無理やり僕に戻した。
「いらないに決まってるだろ! そもそも、男がこんなファンシーなもん……。だいたい、なんで『ペア』なんだよ、意味わかんねーよ!」
「えー、仲良しの印だよ?」
「仲良くねーよ! ……はぁ。いいか、こんなの他の奴に見られたらどうすんだ。……没収だ、没収! 俺が預かっといてやる」
律君はひったくるようにして、二つのキーホルダーを奪い取った。
そして、乱暴にカバンの奥底へと放り込む。
「やったぁ! 律君、持っててくれるんだね!」
「勘違いするな。捨てようとしたお前を止めるための、人道的処置だ。……あと、ニヤニヤすんな。死ねよ」
冷たい言葉。突き放すような態度。
でも、カバンの奥にキーホルダーを隠した律君の手が、かすかに震えていたのを僕は見逃さなかった。
律君の「ツン」は、今日も鉄壁。
だけど、僕を拒絶しきれないその不器用さが、愛しくてたまらないんだ。
- 1.第1話:雨上がりに、君を見つけた
- 2.第2話:昨日のお礼は、ぶっきらぼうに。
- 3.第3話:没収された「大好き」の行方
- 4.第4話:メロンパンと、大型犬の忠誠心。
- 5.第5話:赤点回避の、スパルタ教育。
- 6.第6話:合格点と、ご褒美の甘い罠。
- 7.第7話:封印された二文字
- 8.第8話:嵐を呼ぶ、ひまわりのようなあいつ
- 9.第9話:バカにしないで、ちゃんと聞いて。
- 10.第10話:一週間、……お試しだぞ。
- 11.第11話:お試し1日目、心臓がもたない。
- 12.第12話:失くしてなかった、宝物。
- 13.第13話:眼鏡の奥の、本当の熱。
- 14.第14話:雨の音と、重なる鼓動。
- 15.第15話:朝の光と、お花の抱っこ。
- 16.第16話:朝食後の、0センチメートル。
- 17.第17話:泣き出しそうな君を、包み込む。
- 18.第18話:最強の姉、現る。
- 19.第19話:五本の指、重なる温度。
- 20.第20話:一週間なんて、待てない。
- 21.第21話:本当の恋人、1日目。
- 22.第22話:瞳に映る、一番好きな人。
- 23.第23話:0.5秒の、誓い。
- 24.第24話:姉の勘は、世界一。
- 25.第25話:不器用な、お返し。
- 26.第26話:フードの中の、秘密。
- 27.第27話:レンズ越しより、近い距離。
- 28.第28話:最強の刺客、現る。
- 29.第29話:ちいさな情報屋。
- 30.第30話:無防備な、もぐもぐタイム。
- 31.第31話:不器用な逆襲。
- 32.第32話:敗者の特権。
- 33.第33話:二度目の宣戦布告。