閲覧前に必ずご確認ください

本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

文字サイズ変更

しっぽを振るのは、君の前だけ

#32

第32話:敗者の特権。

「……、……、……消えたい。今すぐ、分子レベルまで分解されて消えてなくなりたい……」

リベンジに失敗して、名前を呼んだだけで自爆した律くんは、図書室のテーブルに突っ伏して、耳まで真っ赤にしたまま動かなくなっちゃった。

「律くん、そんなに落ち込まないで? 名前呼んでくれたの、本当に嬉しかったんだよ」

「……、……うるせー、不潔。……勝者の余裕かよ、バカ……。……俺は、……お前の弱点を握って、……もっと『彼氏』っぽく、……なりたかったんだよ……っ」

消え入るような声で、律くんが本音を漏らした。
そっか。律くんは律くんなりに、僕をドキドキさせたくて頑張ってくれてたんだ。

「……ねえ、律くん。顔、上げて?」

「……、……嫌だ。……一生このままでいい。……バカ千尋……」

「じゃあ、……昨日湊くんに教わったこと、試してもいい?」

律くんが「……っ!?」と肩を震わせる。
僕は、テーブルに突っ伏して丸まっている律くんの、ふわふわした髪にそっと手を置いた。

「よしよし。律くん、頑張ったね」

「……、……っ、……、……あ……」

湊くんが言っていた通りだ。
律くんは一瞬だけ「不潔!」って言いかけたみたいだけど、僕が優しく何度もなでなですると、次第に力が抜けていった。
そのまま、少しだけ頭を僕の方に寄せてくる。

「……、……一回だけだ。……リベンジに負けた『敗者』への、……情けだと思って……許してやる、大バカ……」

「うん。律くん、大好きだよ」

なでなでされている律くんの眼鏡が、また少しずつ白く曇っていく。
でも、その隙間から見える瞳は、さっきまでの悔しさじゃなくて、なんだかすごく、幸せそうな色をしていた。

「……、……、……明日、……またやるからな、リベンジ……。……次は、……覚悟しろ、バカ」

「あはは。楽しみにしてるね」

図書室に響く、二人の小さな笑い声。
お試し期間だけど、僕たちは少しずつ、本当の「恋人」の距離を見つけていっている気がする。
ページ選択

作者メッセージ

32話目です!酸素ちゃんです🫧🤍

凹む律くんをなでなでで励ます回🐾
「彼氏っぽくなりたい」って本音を漏らす律くん、愛おしすぎて抱きしめたくなりました……!

湊くんの情報、本当に神レベルでしたね(笑)。
これからも二人の「お試し期間」をじっくり描いていくので、見守ってください!

2026/04/03 17:12

酸素ちゃん
ID:≫ .1qWrS8rlgVRw
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は酸素ちゃんさんに帰属します

TOP