閲覧前に必ずご確認ください
本作は全年齢対象の創作BLです。
攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。
終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。
図書室からの帰り道。律くんの家の前まで送っていくと、玄関から「あー!お兄ちゃんだ!」と元気な声が響いた。
バタバタと走ってきたのは、律くんを小さくして、眼鏡を外して、何倍もキラキラさせたような男の子。律くんの弟の、湊くんだ。
「お兄ちゃん、おかえり! ……あれ、その人は? お兄ちゃんの新しいお友達?」
「……、……あー、……よせ、湊。……こいつは、……その……」
律くんが珍しく言葉に詰まって、真っ赤な顔で僕をチラチラ見る。
すると湊くんは、僕の顔をじーっと見上げてから、パッと顔を輝かせた。
「わかった! お兄ちゃんが家で『バカ千尋が、不潔だ、死ぬほどバカだ』って毎日言ってる、あの千尋さんでしょ!」
「…………っ!!???」
律くんが、聞いたこともないような変な声を上げた。
「……みな……っ、湊!! ……お前、余計なこと言うな、不潔!! ……死……、……今すぐ記憶を消して死ね、バカ!!」
「えー、だってお兄ちゃん、千尋さんの話する時だけ、いつも眼鏡曇らせて笑ってるもん!」
「笑ってねーよ!! 曇らせてねーよ!!」
律くんは湊くんの口を慌てて塞いで、僕から隠すように抱え込んだ。
でも、僕は聞いちゃった。律くんが家で僕の話を「毎日」してくれていること。しかも、笑いながら(!?)。
「……律くん。僕の話、家でしてくれてるんだ?」
「……、……違う!! 悪口だ!! 呪詛だ!! ……勘違いすんな、大バカ!!」
律くんは湊くんを引きずるようにして玄関の中に逃げ込もうとする。
でも、湊くんは腕の中からひょこっと顔を出して、僕にニコッと笑いかけた。
「千尋さん、また遊びに来てね! お兄ちゃん、本当は千尋さんのこと、だーい好き……むぐぐっ!!」
「……、……帰れ、千尋!! ……明日の朝まで、……絶交だ、バカ!!」
バタン! と勢いよく閉まったドアの向こうから、「お兄ちゃん顔赤いよー!」「うるせー!!」という賑やかな声が聞こえてくる。
僕は、幸せすぎて倒れそうになりながら、真っ暗な帰り道をスキップで帰った。
バタバタと走ってきたのは、律くんを小さくして、眼鏡を外して、何倍もキラキラさせたような男の子。律くんの弟の、湊くんだ。
「お兄ちゃん、おかえり! ……あれ、その人は? お兄ちゃんの新しいお友達?」
「……、……あー、……よせ、湊。……こいつは、……その……」
律くんが珍しく言葉に詰まって、真っ赤な顔で僕をチラチラ見る。
すると湊くんは、僕の顔をじーっと見上げてから、パッと顔を輝かせた。
「わかった! お兄ちゃんが家で『バカ千尋が、不潔だ、死ぬほどバカだ』って毎日言ってる、あの千尋さんでしょ!」
「…………っ!!???」
律くんが、聞いたこともないような変な声を上げた。
「……みな……っ、湊!! ……お前、余計なこと言うな、不潔!! ……死……、……今すぐ記憶を消して死ね、バカ!!」
「えー、だってお兄ちゃん、千尋さんの話する時だけ、いつも眼鏡曇らせて笑ってるもん!」
「笑ってねーよ!! 曇らせてねーよ!!」
律くんは湊くんの口を慌てて塞いで、僕から隠すように抱え込んだ。
でも、僕は聞いちゃった。律くんが家で僕の話を「毎日」してくれていること。しかも、笑いながら(!?)。
「……律くん。僕の話、家でしてくれてるんだ?」
「……、……違う!! 悪口だ!! 呪詛だ!! ……勘違いすんな、大バカ!!」
律くんは湊くんを引きずるようにして玄関の中に逃げ込もうとする。
でも、湊くんは腕の中からひょこっと顔を出して、僕にニコッと笑いかけた。
「千尋さん、また遊びに来てね! お兄ちゃん、本当は千尋さんのこと、だーい好き……むぐぐっ!!」
「……、……帰れ、千尋!! ……明日の朝まで、……絶交だ、バカ!!」
バタン! と勢いよく閉まったドアの向こうから、「お兄ちゃん顔赤いよー!」「うるせー!!」という賑やかな声が聞こえてくる。
僕は、幸せすぎて倒れそうになりながら、真っ暗な帰り道をスキップで帰った。
- 1.第1話:雨上がりに、君を見つけた
- 2.第2話:昨日のお礼は、ぶっきらぼうに。
- 3.第3話:没収された「大好き」の行方
- 4.第4話:メロンパンと、大型犬の忠誠心。
- 5.第5話:赤点回避の、スパルタ教育。
- 6.第6話:合格点と、ご褒美の甘い罠。
- 7.第7話:封印された二文字
- 8.第8話:嵐を呼ぶ、ひまわりのようなあいつ
- 9.第9話:バカにしないで、ちゃんと聞いて。
- 10.第10話:一週間、……お試しだぞ。
- 11.第11話:お試し1日目、心臓がもたない。
- 12.第12話:失くしてなかった、宝物。
- 13.第13話:眼鏡の奥の、本当の熱。
- 14.第14話:雨の音と、重なる鼓動。
- 15.第15話:朝の光と、お花の抱っこ。
- 16.第16話:朝食後の、0センチメートル。
- 17.第17話:泣き出しそうな君を、包み込む。
- 18.第18話:最強の姉、現る。
- 19.第19話:五本の指、重なる温度。
- 20.第20話:一週間なんて、待てない。
- 21.第21話:本当の恋人、1日目。
- 22.第22話:瞳に映る、一番好きな人。
- 23.第23話:0.5秒の、誓い。
- 24.第24話:姉の勘は、世界一。
- 25.第25話:不器用な、お返し。
- 26.第26話:フードの中の、秘密。
- 27.第27話:レンズ越しより、近い距離。
- 28.第28話:最強の刺客、現る。
- 29.第29話:ちいさな情報屋。
- 30.第30話:無防備な、もぐもぐタイム。
- 31.第31話:不器用な逆襲。
- 32.第32話:敗者の特権。
- 33.第33話:二度目の宣戦布告。
- 34.第34話:攻守交代の、お手本。
- 35.第35話:隠せない、本音の場所。
- 36.第36話:ぼやける視界と、熱い耳
- 37.第37話:不意打ちの「よしよし」
- 38.第38話:熱が引かない放課後
- 39.第39話:マフラー越しの温度
- 40.第40話:マフラー越しの本音
- 41.第41話:返したくない、温度
- 42.第42話:不確かな未来と、確かな体温
- 43.第43話:誰にも渡さない
- 44.第44話:指先のシミュレーション
- 45.第45話:左手の約束
- 46.第46話:銀色の重み、僕らの印
- 47.第47話:卒業の足音、消えない光
- 48.第48話:サヨナラは、はじまりの合図
- 49.第49話:左手の証明、朝の温度
- 50.第50話(最終回):しっぽを振るのは、君の前だけ
- 51.番外編:玄関先の大型犬