閲覧前に必ずご確認ください
本作は全年齢対象の創作BLです。
攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。
終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。
「ただいまー……」
律くんとの0.5秒の感触を反芻しながら、僕は半分上の空で玄関のドアを開けた。
心臓はまだバクバク言っているし、顔は絶対に締まりがない。
「……おい、千尋。お前、それ以上ニヤつくと顔の筋肉溶けるぞ」
階段の上から、お姉ちゃんの結愛が気だるげに降りてきた。
病みかわメイクの赤い目元が、僕をじっと観察するように細められる。
「あ、お姉ちゃん……。おかえり」
「おかえりはお前だろ。……なんだ、その顔。さては……」
お姉ちゃんは僕の前に仁王立ちになると、175cmの視点から僕の顔をぐいっと覗き込んだ。
「やったな?」
「な、何を!?」
「とぼけんな。……キスしただろ、お前」
「っっっ!!!!!!」
図星どころか、核心を突かれすぎて心臓が止まるかと思った。
僕は顔を真っ赤にして後ずさりしたけど、お姉ちゃんは「あはは!」と豪快に笑いながら僕の肩を叩いた。
「わかりやすすぎ。お前の周りだけ、なんかピンク色の花びらとか飛んでるもん。……へぇ、律くん、よく許してくれたな。お前のことだから無理やりじゃないだろうけど」
「違うよ! ……ほんの一瞬、僕から……っ。あーもう、お姉ちゃんに言うんじゃなかった!」
「言ってねーだろ、私が当てたんだよ。……まぁ、よかったじゃん。おめでとう」
お姉ちゃんはそう言って、僕の頭を乱暴に撫で回した。
でも、その後にボソッと、
「……その分、明日の朝は地獄だぞ。相手の子、今頃恥ずかしさで部屋の壁とか殴ってんじゃない?」
「え……。そ、そんなことない、はず……」
お姉ちゃんの言葉に、僕は急に不安になった。
……確かに、あの時の律くん、真っ白に曇った眼鏡の奥で、泣きそうな顔をしてた気がする。
「明日の朝、ちゃんと迎えに行ってやれよ。逃げられる前にさ」
そう言って、お姉ちゃんはコンビニで買ってきたエナジードリンクを片手に部屋に戻っていった。
……お姉ちゃん、口は悪いし怖いけど、たまに本当にかっこいいアドバイスをくれるんだ。
よし。明日は、律くんが「死ぬほど恥ずかしい」って怒っても、絶対に逃がさないようにしなくちゃ。
律くんとの0.5秒の感触を反芻しながら、僕は半分上の空で玄関のドアを開けた。
心臓はまだバクバク言っているし、顔は絶対に締まりがない。
「……おい、千尋。お前、それ以上ニヤつくと顔の筋肉溶けるぞ」
階段の上から、お姉ちゃんの結愛が気だるげに降りてきた。
病みかわメイクの赤い目元が、僕をじっと観察するように細められる。
「あ、お姉ちゃん……。おかえり」
「おかえりはお前だろ。……なんだ、その顔。さては……」
お姉ちゃんは僕の前に仁王立ちになると、175cmの視点から僕の顔をぐいっと覗き込んだ。
「やったな?」
「な、何を!?」
「とぼけんな。……キスしただろ、お前」
「っっっ!!!!!!」
図星どころか、核心を突かれすぎて心臓が止まるかと思った。
僕は顔を真っ赤にして後ずさりしたけど、お姉ちゃんは「あはは!」と豪快に笑いながら僕の肩を叩いた。
「わかりやすすぎ。お前の周りだけ、なんかピンク色の花びらとか飛んでるもん。……へぇ、律くん、よく許してくれたな。お前のことだから無理やりじゃないだろうけど」
「違うよ! ……ほんの一瞬、僕から……っ。あーもう、お姉ちゃんに言うんじゃなかった!」
「言ってねーだろ、私が当てたんだよ。……まぁ、よかったじゃん。おめでとう」
お姉ちゃんはそう言って、僕の頭を乱暴に撫で回した。
でも、その後にボソッと、
「……その分、明日の朝は地獄だぞ。相手の子、今頃恥ずかしさで部屋の壁とか殴ってんじゃない?」
「え……。そ、そんなことない、はず……」
お姉ちゃんの言葉に、僕は急に不安になった。
……確かに、あの時の律くん、真っ白に曇った眼鏡の奥で、泣きそうな顔をしてた気がする。
「明日の朝、ちゃんと迎えに行ってやれよ。逃げられる前にさ」
そう言って、お姉ちゃんはコンビニで買ってきたエナジードリンクを片手に部屋に戻っていった。
……お姉ちゃん、口は悪いし怖いけど、たまに本当にかっこいいアドバイスをくれるんだ。
よし。明日は、律くんが「死ぬほど恥ずかしい」って怒っても、絶対に逃がさないようにしなくちゃ。
- 1.第1話:雨上がりに、君を見つけた
- 2.第2話:昨日のお礼は、ぶっきらぼうに。
- 3.第3話:没収された「大好き」の行方
- 4.第4話:メロンパンと、大型犬の忠誠心。
- 5.第5話:赤点回避の、スパルタ教育。
- 6.第6話:合格点と、ご褒美の甘い罠。
- 7.第7話:封印された二文字
- 8.第8話:嵐を呼ぶ、ひまわりのようなあいつ
- 9.第9話:バカにしないで、ちゃんと聞いて。
- 10.第10話:一週間、……お試しだぞ。
- 11.第11話:お試し1日目、心臓がもたない。
- 12.第12話:失くしてなかった、宝物。
- 13.第13話:眼鏡の奥の、本当の熱。
- 14.第14話:雨の音と、重なる鼓動。
- 15.第15話:朝の光と、お花の抱っこ。
- 16.第16話:朝食後の、0センチメートル。
- 17.第17話:泣き出しそうな君を、包み込む。
- 18.第18話:最強の姉、現る。
- 19.第19話:五本の指、重なる温度。
- 20.第20話:一週間なんて、待てない。
- 21.第21話:本当の恋人、1日目。
- 22.第22話:瞳に映る、一番好きな人。
- 23.第23話:0.5秒の、誓い。
- 24.第24話:姉の勘は、世界一。
- 25.第25話:不器用な、お返し。
- 26.第26話:フードの中の、秘密。
- 27.第27話:レンズ越しより、近い距離。
- 28.第28話:最強の刺客、現る。
- 29.第29話:ちいさな情報屋。
- 30.第30話:無防備な、もぐもぐタイム。
- 31.第31話:不器用な逆襲。
- 32.第32話:敗者の特権。
- 33.第33話:二度目の宣戦布告。