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本作は全年齢対象の創作BLです。
攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。
終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。
帰り道の公園、街灯がポツリと灯り始めた。
そろそろバイバイの時間。でも、本当の恋人になった今日だけは、どうしてもこのまま帰りたくなかった。
「……おい。いつまで立ち止まってんだ。バカ」
律くんが怪訝そうに僕を見る。
僕は意を決して、律くんの前に一歩踏み出した。
「律くん。……目、閉じて?」
「……はぁ!? ……、……不潔。……死……、……死んでも嫌だ、バカ」
文句を言いながらも、律くんは僕の真剣な瞳に押されたのか、眼鏡の奥の瞳をぎゅっと閉じた。
夕暮れの中、律くんの長い睫毛が細かく震えている。
「……一秒だけ、だからな。バカ」
僕は、律くんの頬にそっと手を添えて、そのまま彼の唇に、自分の唇を重ねた。
「……っ」
ほんの一瞬。羽が触れるような、短い短い、0.5秒のキス。
マシュマロみたいに柔らかい感触と、律くんの甘い匂いが鼻をくすぐる。
「……! ……な、……な、な……っ!!」
唇を離すと、目を開けた律くんは、顔どころか首筋まで真っ赤になって固まっていた。
眼鏡が完全に真っ白に曇ってしまっている。
「……おま、……っ、……不潔!! 大バカ!! 何してんだよ、不慮の事故じゃないのに!!」
「あはは! 事故じゃないよ、確信犯! ……じゃあね、律くん。また明日、学校で!」
僕は、頭を抱えてしゃがみ込んじゃった律くんを置いて、全速力で駆け出した。
「……死……、……死ぬほどバカ千尋!!」という叫び声が背中に心地よく響く。
心臓が、今まで生きてきた中で一番速く跳ねている。
指先で自分の唇に触れると、そこにはまだ、律くんの確かな温度が残っていた。
そろそろバイバイの時間。でも、本当の恋人になった今日だけは、どうしてもこのまま帰りたくなかった。
「……おい。いつまで立ち止まってんだ。バカ」
律くんが怪訝そうに僕を見る。
僕は意を決して、律くんの前に一歩踏み出した。
「律くん。……目、閉じて?」
「……はぁ!? ……、……不潔。……死……、……死んでも嫌だ、バカ」
文句を言いながらも、律くんは僕の真剣な瞳に押されたのか、眼鏡の奥の瞳をぎゅっと閉じた。
夕暮れの中、律くんの長い睫毛が細かく震えている。
「……一秒だけ、だからな。バカ」
僕は、律くんの頬にそっと手を添えて、そのまま彼の唇に、自分の唇を重ねた。
「……っ」
ほんの一瞬。羽が触れるような、短い短い、0.5秒のキス。
マシュマロみたいに柔らかい感触と、律くんの甘い匂いが鼻をくすぐる。
「……! ……な、……な、な……っ!!」
唇を離すと、目を開けた律くんは、顔どころか首筋まで真っ赤になって固まっていた。
眼鏡が完全に真っ白に曇ってしまっている。
「……おま、……っ、……不潔!! 大バカ!! 何してんだよ、不慮の事故じゃないのに!!」
「あはは! 事故じゃないよ、確信犯! ……じゃあね、律くん。また明日、学校で!」
僕は、頭を抱えてしゃがみ込んじゃった律くんを置いて、全速力で駆け出した。
「……死……、……死ぬほどバカ千尋!!」という叫び声が背中に心地よく響く。
心臓が、今まで生きてきた中で一番速く跳ねている。
指先で自分の唇に触れると、そこにはまだ、律くんの確かな温度が残っていた。
- 1.第1話:雨上がりに、君を見つけた
- 2.第2話:昨日のお礼は、ぶっきらぼうに。
- 3.第3話:没収された「大好き」の行方
- 4.第4話:メロンパンと、大型犬の忠誠心。
- 5.第5話:赤点回避の、スパルタ教育。
- 6.第6話:合格点と、ご褒美の甘い罠。
- 7.第7話:封印された二文字
- 8.第8話:嵐を呼ぶ、ひまわりのようなあいつ
- 9.第9話:バカにしないで、ちゃんと聞いて。
- 10.第10話:一週間、……お試しだぞ。
- 11.第11話:お試し1日目、心臓がもたない。
- 12.第12話:失くしてなかった、宝物。
- 13.第13話:眼鏡の奥の、本当の熱。
- 14.第14話:雨の音と、重なる鼓動。
- 15.第15話:朝の光と、お花の抱っこ。
- 16.第16話:朝食後の、0センチメートル。
- 17.第17話:泣き出しそうな君を、包み込む。
- 18.第18話:最強の姉、現る。
- 19.第19話:五本の指、重なる温度。
- 20.第20話:一週間なんて、待てない。
- 21.第21話:本当の恋人、1日目。
- 22.第22話:瞳に映る、一番好きな人。
- 23.第23話:0.5秒の、誓い。
- 24.第24話:姉の勘は、世界一。
- 25.第25話:不器用な、お返し。
- 26.第26話:フードの中の、秘密。
- 27.第27話:レンズ越しより、近い距離。
- 28.第28話:最強の刺客、現る。
- 29.第29話:ちいさな情報屋。
- 30.第30話:無防備な、もぐもぐタイム。
- 31.第31話:不器用な逆襲。
- 32.第32話:敗者の特権。
- 33.第33話:二度目の宣戦布告。
- 34.第34話:攻守交代の、お手本。
- 35.第35話:隠せない、本音の場所。
- 36.第36話:ぼやける視界と、熱い耳
- 37.第37話:不意打ちの「よしよし」
- 38.第38話:熱が引かない放課後
- 39.第39話:マフラー越しの温度
- 40.第40話:マフラー越しの本音
- 41.第41話:返したくない、温度
- 42.第42話:不確かな未来と、確かな体温
- 43.第43話:誰にも渡さない
- 44.第44話:指先のシミュレーション
- 45.第45話:左手の約束
- 46.第46話:銀色の重み、僕らの印
- 47.第47話:卒業の足音、消えない光
- 48.第48話:サヨナラは、はじまりの合図
- 49.第49話:左手の証明、朝の温度
- 50.第50話(最終回):しっぽを振るのは、君の前だけ
- 51.番外編:玄関先の大型犬