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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#20

第20話:一週間なんて、待てない。

放課後の誰もいない教室。
窓から差し込む夕日が、律くんの丸眼鏡をオレンジ色に染めている。
繋いだ手の温もりがまだ残っていて、僕の胸の奥は、しゅわしゅわと音を立てて波打っていた。

「……おい。……いつまで見てんだよ。……顔、ついてるぞ。バカ」

律くんが気まずそうに顔を背ける。
いつも通りの「バカ」。でも、その声はどこか優しくて、僕を突き放す力なんてどこにもなかった。

「ねえ、律くん」

「……なんだよ」

「僕、もう我慢できないよ」

僕は、律くんの細い肩をそっと掴んで、自分の方を向かせた。
律くんの瞳が、驚いたように揺れる。

「……お試し期間、まだ終わってないだろ。……あと三日も……」

「三日も待てない。……お試しじゃなくて、本当に僕の恋人になってほしい。律くんの返事、今すぐ聞かせて?」

心臓が、耳元で鳴っているみたいにうるさい。
律くんは、顔を真っ赤にして、逃げ場を探すように視線を泳がせた。
丸眼鏡が少し曇って、彼がどれだけ動揺しているかが伝わってくる。

「……、……っ。……お前、……本当に……、……空気読めねーよな、大バカ」

「……ごめん。でも、本気なんだ」

律くんは、僕の胸元をぎゅっと掴んで、消えそうな声で呟いた。

「……、……断る理由なんて、……最初からねーよ。……死……、……死ぬほど待たせやがって、バカ千尋」

「え……? 律くん、今……」

「……っ!! 二度は言わねーよ!! 察しろ!!」

律くんはそのまま、僕の胸に顔を埋めた。
その耳の先は、夕日よりもずっと鮮やかに赤く染まっていて。

「律くん……大好き! 大好きだよ!!」

「……う、うるせー!! 離せ、不潔!! ……でも、……一秒だけ、……このままでいろ、バカ」

お試し期間、終了。
僕たちの「本当の恋」が、この静かな教室で、ようやく産声を上げたんだ。
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作者メッセージ

20話目です!酸素ちゃんです🐾

ついに、お試し期間終了!千尋の熱い想いが、律くんの「ツン」を完全に溶かしちゃいました🫧

「死ぬほど待たせやがって」なんて、律くん最高に可愛いですよね(笑)。
晴れて本当の恋人同士になった二人を、これからも応援してもらえると嬉しいです🐾

2026/03/14 13:47

酸素ちゃん
ID:≫ .1qWrS8rlgVRw
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