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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#19

第19話:五本の指、重なる温度。

月曜日。お試し期間4日目の朝。
校門へと続く並木道で律くんの姿を見つけた瞬間、土曜日の「事故キス」の記憶がフラッシュバックして、心臓が爆音を立て始めた。

「……あ、律くん! おはよう!」

「…………。……、……はよ。バカ」

律くんは、丸眼鏡を指で何度も押し上げながら、僕と目を合わせようとしない。
あの日以来、初めて会う僕たちは、お互いにどう接していいか分からなくて、いつもより少しだけ距離を空けて歩き出した。

(お姉ちゃんに「後悔すんな」って言われたばっかりなのに、このままじゃダメだ……!)

僕はギュッと拳を握りしめて、隣を歩く律くんの手元を見た。
細くて、綺麗な指先。いつもなら袖を掴むだけだけど、今日はもっと、律くんを近くに感じたい。

「……あの、律くん」

「……、……なんだよ。バカ」

「手、繋いでもいい……?」

律くんがビクッと肩を跳ねさせた。
立ち止まった彼は、耳まで真っ赤に染めながら、地面を見つめて震えている。

「……、……お試し期間中だって、……言っただろ。……その、……お前がどうしてもって言うなら、……不潔だけど、……許可してやる、バカ」

「……! ありがとう、律くん」

僕はゆっくりと手を伸ばして、律くんの手を包み込んだ。
最初は指先が触れるだけの心許ない感じだったけど、勇気を出して、五本の指を律くんの指の間に滑り込ませる。「恋人繋ぎ」だ。

「……っ、……あ、……っ」

「律くんの手、あったかいね」

「……。……。……うるせー。……お前の体温が、……移ってるだけだ。……死……、……死ぬほど緊張して、手が汗ばんだらどうすんだ、大バカ!!」

律くんはそう文句を言いながらも、僕の手をぎゅっと握り返してくれた。
真っ赤な顔をして、眼鏡を曇らせながらも、僕の手を振り払おうとはしない。

校門までの短い道のり。
繋いだ手から伝わってくる律くんの鼓動が、僕の鼓動と重なって、しゅわしゅわと弾けるような幸せが全身を駆け巡った。
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作者メッセージ

19話目です!酸素ちゃんです🐾

ついに!ついに手を繋ぎました!
しかもただの手繋ぎじゃなくて、恋人繋ぎです🫧

照れすぎて語彙力がなくなっちゃう律くんと、勇気を出した千尋。
二人の手の温度が、画面越しに伝わったら嬉しいです🐾

2026/03/13 06:14

酸素ちゃん
ID:≫ .1qWrS8rlgVRw
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