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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#17

第17話:泣き出しそうな君を、包み込む。

キッチンでしゃがみ込んだまま、ふきんで顔を隠して震えている律くん。
「事故」だったとはいえ、初めてのことに律くんの心はもう限界なんだと思う。

僕はそっと近づいて、律くんの隣に同じようにしゃがみ込んだ。

「……律くん。ごめんね、びっくりさせちゃって」

「…………。……、……帰れって、……言っただろ。バカ」

ふきん越しに聞こえる声は、今にも消えてしまいそうなくらい弱々しい。
僕は勇気を出して、律くんの細い肩を抱き寄せた。

「離せ、不潔……」なんて言う力も、今の律くんにはないみたいだ。

「律くん。嫌だった……?」

「…………。……わかんねーよ。……、……心臓がうるさくて、……死……、……死にそうなだけだ、バカ」

その言葉を聞いて、僕は少しだけ安心した。
律くんは僕を拒絶しているんじゃなくて、ただ自分の気持ちに戸惑っているだけなんだ。

僕は律くんの背中を、大きな手でゆっくりと撫でた。
よしよし、となだめるみたいに。

「大丈夫だよ、律くん。僕も、心臓が爆発しそう。……でもね、僕はすごく幸せだったよ」

「……、……お前は、……本当にバカだな」

ようやく律くんがふきんを下げて、僕を見た。
丸眼鏡が少しだけ曇っている。その奥の瞳は、潤んでいて、僕を責めるような、でも甘えるような、複雑な色をしていた。

律くんは自分から、僕のパーカーの裾をギュッと握りしめた。

「……一週間だぞ」

「うん」

「……一週間経ったら、……今の、忘れてやるからな。バカ」

「忘れないでよー」なんて言いながら、僕は律くんの頭を自分の肩に預けた。
律くんは「……暑苦しい」と文句を言いながらも、僕の胸に顔を埋めて、静かに体温を預けてくれた。

外はまだ雨が降っているけれど、この部屋の中だけは、おひさまみたいな温かい空気に包まれていたんだ。
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作者メッセージ

17話目です!酸素ちゃんです🫧

キスの後の、ちょっとしっとりしたイチャイチャ回でした。
パニックになっちゃう律くんを、千尋が優しくなだめる姿に書いてる私も癒やされました🐾

二人の距離が、心の面でも一歩近づいた気がします!

2026/03/10 16:41

酸素ちゃん
ID:≫ .1qWrS8rlgVRw
コメント

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