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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#13

第13話:眼鏡の奥の、本当の熱。

「あ、雨……」

放課後。急に降り出した雨のせいで、僕と律くんは校門の前で立ち往生していた。
湿気と温度差のせいか、律くんがふと立ち止まる。

「……前が見えねー。バカ」

見ると、律くんのトレードマークである丸眼鏡が、真っ白に曇ってしまっていた。
これじゃ、せっかくの綺麗な瞳が全然見えない。

「律くん、貸して。僕が拭いてあげる!」

「……っ。……触んな、不潔。自分でできる……」

律くんはそう言いながら、眼鏡を外して制服の裾で拭こうとした。
だけど、眼鏡がないと距離感が掴めないのか、律くんの手元は少し危なっかしい。

「ほら、やっぱり僕がやるよ。律くん、ちょっとじっとしてて?」

僕は律くんの手からそっと眼鏡を受け取った。
眼鏡を外した律くんの顔が、露(あらわ)になる。
いつもはレンズの奥に隠れている、長くて繊細な睫毛と、少し潤んだような真っ直ぐな瞳。

「…………。……、……じろじろ見んな、バカ」

「……ごめん。でも、律くん……眼鏡取ると、すっごく可愛いんだね」

「……!!???」

至近距離でそう伝えると、律くんの白い頬が、見る間に鮮やかな赤に染まった。
視界がぼやけているせいか、いつもならすぐに逃げるはずの律くんが、僕の胸ぐらを掴むようにして顔を近づけてくる。

「……可愛くねーよ、バカ……。……お前、……いつも、こんな顔して俺のこと見てんのかよ」

「どんな顔?」

「……。……。……死……、……死ぬほど甘い顔だよ、大バカ!!」

律くんは、僕の手にあった眼鏡をひったくるように奪い返すと、まだ少し曇ったままのそれを無理やりかけ直した。
そして、顔を隠すようにマフラーに埋める。

「律くん、もしかして照れてる?」

「……。……うるせー。……雨、止みそうにねーから。……一秒だけ、俺の傘に入れてやる。……離れんなよ、バカ」

そう言って差し出された律くんの傘は、二人で入るには少し小さくて。
でも、そのおかげで肩が触れ合うくらい近くなれたのは、きっとこの「丸眼鏡のハプニング」のおかげだ。

(……眼鏡をかけてても、外してても。律くんの全部が、僕の特別なんだ)

雨の音に混じって、律くんの速い鼓動が聞こえた気がして、僕は幸せな気持ちで彼の隣に並んだ。
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作者メッセージ

13話目です!酸素ちゃんです🫧

今回は律くんのトレードマーク、丸眼鏡にまつわるお話です。
眼鏡が曇って困っている律くんも可愛いですが、外した時の素顔は破壊力抜群……!

千尋の「甘い顔」に当てられて、いつもより語彙力がなくなっちゃう律くんを楽しんでいただけたら嬉しいです🐾

2026/03/06 06:46

酸素ちゃん
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