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本作は全年齢対象の創作BLです。

攻めから受けへの一方的な(?)溺愛を含みますが、ヤンデレ、監禁、執着、共依存などの暗い要素は一切ありません。

終始ハッピーで平和な、光の属性の物語です。

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しっぽを振るのは、君の前だけ

#12

第12話:失くしてなかった、宝物。

「あ、律くん! そのキーホルダー……!」

お昼休み、屋上へ向かう階段の途中で、僕は律くんのスクールバッグに目が釘付けになった。
揺れているのは、僕が以前「お揃いにしたい!」って渡して、その場で「いらねーよ、没収だ」って冷たく取り上げられた、ワンコのキーホルダー。

ずっと、律くんのことだからどこかにしまい込んじゃったか、捨てちゃったんだと思ってたのに。

「……あ? ああ、これか」

僕の視線に気づいた律くんが、丸眼鏡をクイッと押し上げて、わざとらしく顔をそらした。

「……お前が勝手に俺のカバンに入れたんだろ。外すのも面倒だったから、そのままにしてるだけだ。バカ」

「えへへ、嘘だぁ。律くん、自分ですごく丁寧に付け直してくれたでしょ? 紐の結び目、僕がやった時よりずっと綺麗だもん」

「……っ!! う、うるせーよ! 観察してんじゃねーよ、不潔!」

律くんの顔が、一瞬で耳まで真っ赤になる。
「捨てればよかったのに」なんて口では言うけれど、キーホルダーには傷ひとつなくて、大切に扱ってくれていたのが一目でわかった。

「律くん、嬉しいな。僕とお揃い、嫌じゃなかったんだね」

「……。……。……お試し期間中、だけだぞ。……一週間経って、お前をクビにしたら、これはその辺の溝にでも投げ捨ててやる」

「そっか。じゃあ、一生捨てられないように頑張らなきゃ!」

「……、……っ。……死……、……死ぬまで持ってろって意味じゃねーよ、大バカ!!」

律くんはそう怒鳴りながらも、カバンを抱え直すフリをして、そっと指先でそのキーホルダーに触れた。
愛おしそうに、壊れ物を扱うみたいに優しい手つきで。

「律くん、大好き!」

「……。……ふん。……さっさと歩け、バカ。……弁当、腐るぞ」

不器用な律くんの、精一杯の「お返し」。
カバンの横で揺れる小さなワンコが、まるで律くんに代わって「僕もだよ」って言ってくれているみたいで、僕はもう、お腹がいっぱいになっちゃいそうだった。
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作者メッセージ

12話目です!酸素ちゃんです🫧

ついに発覚!律くん、没収したキーホルダーをずっと大切に持っていました。
「捨てる」なんて言いながら、指先で優しく触れちゃう律くんの素直じゃない愛情表現に、千尋も私も(笑)メロメロです🐾

お試し期間中だけのつもりと言いつつ、きっと一生外せないんだろうな……🫧

2026/03/04 16:49

酸素ちゃん
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