月夜の花魁
#1
思い
設定
吉原の“青絵屋”の4大花魁(玲夏花魁、廻姫花魁、千豹花魁、氷羊花魁)の1人である氷羊花魁は、決まって満月の夜に吉原の花道を歩く為、吉原乃人々から月夜の花魁とも呼ばれている。そして、氷羊花魁は誰にでも優しいから、庶民からも愛されている。
また、氷羊花魁の母親も元花魁。そんな彼女は吉原の人気でいつも2番。だから、娘には、自分がなれなかった吉原1番の花魁になってほしいと期待している。
氷羊花魁はいつも笑顔。そんな笑顔の下に隠された本音を客として来た烏旅人に打ち明けていた。
[斜体]思い[/斜体]
『うち、もういやや。人に体売りたない。』
「…」
ってうち、お客はんになんでこんなん言うてもうたんやろ。
客の名前は烏旅人。
この人は人の観察得意らしい。
初めて会うた時なんか
「ジブン、ほんまに花魁になりたかったん?」
やら言うてきた。
この人ほんまに人の心やらあるんかいな?そう思た。
そやけど、烏さんが言うてることは事実や。
別にうちは花魁になりたかったわけとちがう。
普通の女の子で、甘酸っぱい恋愛がしたかった。そやけどそないな夢は泡となって消えていく。
いや、あの母親から産まれたには「花魁になる」この道しかなかったのかもしれへん。
母親の“お人形”になって…うちってほんま惨めだ。
それに比べ、烏さんは、毎日のようにここに来てる。
安いモノちゃうんに。
毎日のように抱かれてると感覚がおかしなる。
せやけど、烏さんやったらええ。そう思うようになった。
そやのに、[漢字]体なんか売りたない。[/漢字][ふりがな]こんなん[/ふりがな]を本人に言うなんてうちってほんまアホ。
大切なところでいつも空回りする。
こないなうちなんてえらい好かん。
いつも甘い言葉を掛けてくれる烏さんも流石に怒るやろ。
[大文字]ドクッ[/大文字]
烏さんががどやすこと考えたら、
「吉原1番の花魁になる為に俺が教えたってるんやで!」てどやされたてお父さんに無理矢理やられたことを思い出す。
「そうやんたんやな。俺とやるの嫌やったか?」
『ちゃう!嫌とちがう!』
『そやけど、そやけど、もうほっこりした…』
『愛振り撒くのんはもううんざりしたんよ。』
自分の本音を隠して、楽しそうな真似をするのんはもう嫌。
「氷羊花魁も大変なんやな。俺が話聞くで?」
『烏さん…』
「呼び捨てでええ。そっちの方が気ぃ楽やろ?」
烏はなんもかもうちを認めてくれる。この人やったら、心を許せるかもしれへん。
烏はうちの過去の話聞いてくれるかいな。
『あのな、烏、うちな…』
吉原の“青絵屋”の4大花魁(玲夏花魁、廻姫花魁、千豹花魁、氷羊花魁)の1人である氷羊花魁は、決まって満月の夜に吉原の花道を歩く為、吉原乃人々から月夜の花魁とも呼ばれている。そして、氷羊花魁は誰にでも優しいから、庶民からも愛されている。
また、氷羊花魁の母親も元花魁。そんな彼女は吉原の人気でいつも2番。だから、娘には、自分がなれなかった吉原1番の花魁になってほしいと期待している。
氷羊花魁はいつも笑顔。そんな笑顔の下に隠された本音を客として来た烏旅人に打ち明けていた。
[斜体]思い[/斜体]
『うち、もういやや。人に体売りたない。』
「…」
ってうち、お客はんになんでこんなん言うてもうたんやろ。
客の名前は烏旅人。
この人は人の観察得意らしい。
初めて会うた時なんか
「ジブン、ほんまに花魁になりたかったん?」
やら言うてきた。
この人ほんまに人の心やらあるんかいな?そう思た。
そやけど、烏さんが言うてることは事実や。
別にうちは花魁になりたかったわけとちがう。
普通の女の子で、甘酸っぱい恋愛がしたかった。そやけどそないな夢は泡となって消えていく。
いや、あの母親から産まれたには「花魁になる」この道しかなかったのかもしれへん。
母親の“お人形”になって…うちってほんま惨めだ。
それに比べ、烏さんは、毎日のようにここに来てる。
安いモノちゃうんに。
毎日のように抱かれてると感覚がおかしなる。
せやけど、烏さんやったらええ。そう思うようになった。
そやのに、[漢字]体なんか売りたない。[/漢字][ふりがな]こんなん[/ふりがな]を本人に言うなんてうちってほんまアホ。
大切なところでいつも空回りする。
こないなうちなんてえらい好かん。
いつも甘い言葉を掛けてくれる烏さんも流石に怒るやろ。
[大文字]ドクッ[/大文字]
烏さんががどやすこと考えたら、
「吉原1番の花魁になる為に俺が教えたってるんやで!」てどやされたてお父さんに無理矢理やられたことを思い出す。
「そうやんたんやな。俺とやるの嫌やったか?」
『ちゃう!嫌とちがう!』
『そやけど、そやけど、もうほっこりした…』
『愛振り撒くのんはもううんざりしたんよ。』
自分の本音を隠して、楽しそうな真似をするのんはもう嫌。
「氷羊花魁も大変なんやな。俺が話聞くで?」
『烏さん…』
「呼び捨てでええ。そっちの方が気ぃ楽やろ?」
烏はなんもかもうちを認めてくれる。この人やったら、心を許せるかもしれへん。
烏はうちの過去の話聞いてくれるかいな。
『あのな、烏、うちな…』