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ー人生ー

#40

「認められる力はやがて彼方へ」

何言ってんだという顔をするアレスを、スペルは無視して話す。
「唯認めてくれなかった大人が憎いのか?それとも両親に何も出来なかった自分が妬ましいか?」
スペルは息を吐く。
「違うだろ」
アレスの瞳孔が揺らぐ。炎のように熱く燃えて。
「御前は、[太字]誰かと対等でいたかったんだろっッ!![/太字]」
スペルは自分でも想像した事のないくらいに大きな声を響かせる。
スペルはその目を知っていた。
昔、初めてゼウスに出会った時だ。その日は星がよく輝いていた。
スペルは宇宙を見ながら無限に煌めく星を一つ一つ数えていた。意味もなく、ただ無心に。
「宇宙の星を数えれば、何かが起こるのか」
隣に現れたのが誰かも知らなかった。
「誰?」
名を聞くと貴方は言ったんだ。
「ゼウス」
その名前を知らない者はいないであろう。だが少女はその名を知らなかった。
「御前の名は」
当たり障りのなく尋ねる。
「わからない」
「何故ここにいる」
「知らない」
それは経験のない少女に聞いても良かったのだろうか。ただ今生きているようで死んでいる奴が言葉を話せたのか。
「なら、御前はスペルと名乗れ」
物語はきっとここから始まった。
───────────────────────
嗚呼、とスペルは思う。
かつての自分と重ねて見えてしまい、どうもやる気が起きない。
「全面戦争がなんだっていいよ」
夢、いつかみた夢の話。それは不定期に呼びかけて消えてしまう。残るのは何かを聞いたという感覚だけだ。
アレスが言う。
「もう話しかけないでくれ」
「これ以上、我は“アレス”を殺したくない」

作者メッセージ

夢をみた

2026/06/11 22:00

徒花
ID:≫ 5.NCXqW.yLBqg
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創作長期ファンタジー天文

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