何言ってんだという顔をするアレスを、スペルは無視して話す。
「唯認めてくれなかった大人が憎いのか?それとも両親に何も出来なかった自分が妬ましいか?」
スペルは息を吐く。
「違うだろ」
アレスの瞳孔が揺らぐ。炎のように熱く燃えて。
「御前は、[太字]誰かと対等でいたかったんだろっッ!![/太字]」
スペルは自分でも想像した事のないくらいに大きな声を響かせる。
スペルはその目を知っていた。
昔、初めてゼウスに出会った時だ。その日は星がよく輝いていた。
スペルは宇宙を見ながら無限に煌めく星を一つ一つ数えていた。意味もなく、ただ無心に。
「宇宙の星を数えれば、何かが起こるのか」
隣に現れたのが誰かも知らなかった。
「誰?」
名を聞くと貴方は言ったんだ。
「ゼウス」
その名前を知らない者はいないであろう。だが少女はその名を知らなかった。
「御前の名は」
当たり障りのなく尋ねる。
「わからない」
「何故ここにいる」
「知らない」
それは経験のない少女に聞いても良かったのだろうか。ただ今生きているようで死んでいる奴が言葉を話せたのか。
「なら、御前はスペルと名乗れ」
物語はきっとここから始まった。
───────────────────────
嗚呼、とスペルは思う。
かつての自分と重ねて見えてしまい、どうもやる気が起きない。
「全面戦争がなんだっていいよ」
夢、いつかみた夢の話。それは不定期に呼びかけて消えてしまう。残るのは何かを聞いたという感覚だけだ。
アレスが言う。
「もう話しかけないでくれ」
「これ以上、我は“アレス”を殺したくない」
「唯認めてくれなかった大人が憎いのか?それとも両親に何も出来なかった自分が妬ましいか?」
スペルは息を吐く。
「違うだろ」
アレスの瞳孔が揺らぐ。炎のように熱く燃えて。
「御前は、[太字]誰かと対等でいたかったんだろっッ!![/太字]」
スペルは自分でも想像した事のないくらいに大きな声を響かせる。
スペルはその目を知っていた。
昔、初めてゼウスに出会った時だ。その日は星がよく輝いていた。
スペルは宇宙を見ながら無限に煌めく星を一つ一つ数えていた。意味もなく、ただ無心に。
「宇宙の星を数えれば、何かが起こるのか」
隣に現れたのが誰かも知らなかった。
「誰?」
名を聞くと貴方は言ったんだ。
「ゼウス」
その名前を知らない者はいないであろう。だが少女はその名を知らなかった。
「御前の名は」
当たり障りのなく尋ねる。
「わからない」
「何故ここにいる」
「知らない」
それは経験のない少女に聞いても良かったのだろうか。ただ今生きているようで死んでいる奴が言葉を話せたのか。
「なら、御前はスペルと名乗れ」
物語はきっとここから始まった。
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嗚呼、とスペルは思う。
かつての自分と重ねて見えてしまい、どうもやる気が起きない。
「全面戦争がなんだっていいよ」
夢、いつかみた夢の話。それは不定期に呼びかけて消えてしまう。残るのは何かを聞いたという感覚だけだ。
アレスが言う。
「もう話しかけないでくれ」
「これ以上、我は“アレス”を殺したくない」
- 1.「人生」
- 2.「奇跡の星」
- 3.「夏紀」
- 4.「とある隣人は」
- 5.「立場」
- 6.徒花の行方
- 7.「幼女は」
- 8.「笑顔」
- 9.「軸柊奏」
- 10.徒花の行方
- 11.「居場所」
- 12.「弦の音」
- 13.「答え」
- 14.「日常編」
- 15.「悩むものか」
- 16.「歪み」
- 17.「信頼」
- 18.「余命」
- 19.「時歌」
- 20.「日常編」
- 21.「神として」
- 22.「忘却列車」
- 23.「微熱」
- 24.「クリスマス」
- 25.「プレゼント」
- 26.「鳴っている」
- 27.「バレンタイン」
- 28.「日常」
- 29.「誰」
- 30.「戦場」
- 31.「アレス」
- 32.「日常編」
- 33.「破会議壊」
- 34.「徒花の行方」
- 35.「戦の予兆」
- 36.「日常編」
- 37.「誰もが知る」
- 38.「日常編」
- 39.「糧と千」
- 40.「認められる力はやがて彼方へ」