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ちょい暴力表現あります。
勇者様に連れられれば、すんなりと森を抜けることができた。話によると、あのモンスターが木の位置を変えたりして惑わせていたのだという。でも、ソイツはもう倒したから、大丈夫だと。
「よーし、この村であってる?」
「え、う、はい」
ボクは少し詰まりながらも頷く。緊張している、と思われたのか、勇者様は優しい口調で話しかけた。
「実を言うとね、ぼくもここに宿を借りてるんだ」
「魔王城が近いしさ」
ね、と笑う勇者様。
確かにここは魔王城に一番近い場所だ。
「だから…えと、君がよかったらだよ?」
「一緒に遊ばない?」
そう照れくさそうに勇者様は笑う。
「え…いいの…?」
ボクが戸惑いながらそう尋ねると、勇者様は満面の笑みで答えた。
「もちろん!」
こうして、ボクと勇者様の不思議な縁は結ばれた。
それからボクは勇者様やパーティーのみんなと遊んだりした。それは、すごく、すごく楽しくて。
*暗転
その日の朝、勇者様があのペンダントをくれた。ひし形の宝石に、雫型のガラスがくっついている。光に照らすと、淡い光が落ちてきて、神秘的だ。
「きれー…これなぁに?」
「ペンダントだよ。ボクの大切な」
「え…?大切なものならボクが持ってちゃ……」
急いで返そうとペンダントを持った手を突き返そうとするが、それを勇者様は優しく止める。
「ううん…君に持ってて欲しいんだ。ごめんね…こんなもの押し付けて…ごめん、でも、でも、ぼくはもう疲れたんだ」
勇者様の瞳は、瞬きひとつしたら涙が溢れそうなほど潤んでいた。
その数時間後、勇者様達が死んだと知らせが入った。
掴んでいたペンダントは、なぜだかひどく冷たかった。
こんなことがあって世界は今、絶望に浸っている。
なぜなら、唯一世界を救える存在が消えてしまったから。
「どうしたら…この世界は……」
人々の声に紛れて、ボクも悲痛な声を漏らす。その時だった。
「大丈夫!」
突然、葬儀の場に合わぬ明るい声が聞こえた。
驚いた周りの人も、こちらをみている。そんなことはお構いなしに、その謎の生物は喋り始めた。
「きみはシエルからペンダントをもらっただろう?それがあれば、きみはユウシャになることができる!」
ボクが…勇者?
あまりに突拍子もない話に固まるボク。その間にも、謎の生物…妖精?はベラベラと話し続けている。
「きみもなかなかに素質があるよ!だいじょぶ!ぼくがサポートしたげるからさ‼︎」
「__新たな希望となるきみの名前は?」
先ほどのテンション高めな声とは打って変わり、急に大人びた声になる妖精(仮)。その風貌に圧倒され、思わず答えてしまった。
「セナ、セナだよ」
「いい名前だね」
周りから、拍手が起きる。それはそれは、葬儀に似合わない、拍手が。
「よーし、この村であってる?」
「え、う、はい」
ボクは少し詰まりながらも頷く。緊張している、と思われたのか、勇者様は優しい口調で話しかけた。
「実を言うとね、ぼくもここに宿を借りてるんだ」
「魔王城が近いしさ」
ね、と笑う勇者様。
確かにここは魔王城に一番近い場所だ。
「だから…えと、君がよかったらだよ?」
「一緒に遊ばない?」
そう照れくさそうに勇者様は笑う。
「え…いいの…?」
ボクが戸惑いながらそう尋ねると、勇者様は満面の笑みで答えた。
「もちろん!」
こうして、ボクと勇者様の不思議な縁は結ばれた。
それからボクは勇者様やパーティーのみんなと遊んだりした。それは、すごく、すごく楽しくて。
*暗転
その日の朝、勇者様があのペンダントをくれた。ひし形の宝石に、雫型のガラスがくっついている。光に照らすと、淡い光が落ちてきて、神秘的だ。
「きれー…これなぁに?」
「ペンダントだよ。ボクの大切な」
「え…?大切なものならボクが持ってちゃ……」
急いで返そうとペンダントを持った手を突き返そうとするが、それを勇者様は優しく止める。
「ううん…君に持ってて欲しいんだ。ごめんね…こんなもの押し付けて…ごめん、でも、でも、ぼくはもう疲れたんだ」
勇者様の瞳は、瞬きひとつしたら涙が溢れそうなほど潤んでいた。
その数時間後、勇者様達が死んだと知らせが入った。
掴んでいたペンダントは、なぜだかひどく冷たかった。
こんなことがあって世界は今、絶望に浸っている。
なぜなら、唯一世界を救える存在が消えてしまったから。
「どうしたら…この世界は……」
人々の声に紛れて、ボクも悲痛な声を漏らす。その時だった。
「大丈夫!」
突然、葬儀の場に合わぬ明るい声が聞こえた。
驚いた周りの人も、こちらをみている。そんなことはお構いなしに、その謎の生物は喋り始めた。
「きみはシエルからペンダントをもらっただろう?それがあれば、きみはユウシャになることができる!」
ボクが…勇者?
あまりに突拍子もない話に固まるボク。その間にも、謎の生物…妖精?はベラベラと話し続けている。
「きみもなかなかに素質があるよ!だいじょぶ!ぼくがサポートしたげるからさ‼︎」
「__新たな希望となるきみの名前は?」
先ほどのテンション高めな声とは打って変わり、急に大人びた声になる妖精(仮)。その風貌に圧倒され、思わず答えてしまった。
「セナ、セナだよ」
「いい名前だね」
周りから、拍手が起きる。それはそれは、葬儀に似合わない、拍手が。