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おばけは死んでしまいました。

[中央寄せ][大文字]おばけは死んでしまいました。[/大文字][/中央寄せ]

むかしむかし、森のはずれに、フワリという小さなおばけがいました。
フワリは、だれにもこわがられず、だれにも見えず、
ひとりぼっちで、風にまぎれて生きていました。
ある日、森にミオという女の子がやってきました。
ミオはふと、すずしげな空気のなかに、やさしい目をしたフワリを見つけました。
「あなた、さびしいの?」とミオがきくと、
フワリはふわふわと、うれしそうにうなずきました。
ミオは毎日、森へ通っていました。
フワリに歌をきかせたり、絵をかいたり、あたたかいお話をしてあげました。

そして、数年後。ミオは成人しました。
今日は仕事を休んで、久しぶりにフワリに会いに行こうと森へ出かけました。
「フワリ、遊びに来たよ。」
こう言うと、すぐ出てきてくれるフワリが、今日は来ません。ミオは、森の中を探しました。
森を、何周もしました。
大きな森です。すぐに、自分がどこに居て、家がどこなのか、わからなくなってしまいました。
「フワリ、どこにいるの?」
もしかしたら、フワリは居なくなってしまった?
そんなふうに考えていると、ある小屋を見つけました。
その小屋は、フワリの家でした。
『ミオがいないときはね、いつもこの小屋で時間を潰していたんだ。』
ミオはこの中に、フワリがいると思いました。
「フワリ、いるの?」
中は明かり一つありません。
暗闇の中、窓から照らす月の光を頼りに、ミオは進んでいきました。
一番、奥の部屋。いつもミオとフワリが遊んでいた部屋。
そこに、フワリは横たわっていました。
「フワリ!」
ミオは抱きつきました。
フワリの体温が、いつもより低く感じました。
もうすぐ、消えてしまうんだな。
ミオはそう思いました。
「フワリ、だいすきだよ。」
ミオは泣きそうになるのをこらえながら、
フワリにそっと、小さな花のかんむりをのせました。
フワリはやさしくほほえみ、ふわり、と消えました。
そこには、さわさわと草がゆれる音だけがのこりました。
ミオはひとりになりました。
大切な友だちを失った悲しみに、そっと目をふせました。
けれど、胸のなかには、あたたかい光が、ちゃんと、のこっていました。

2025/12/11 21:10

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