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グロテスクな描写,キャラ崩壊,急展開,厨二感半端ない文章(?)あり。
苦手な方は回れ右。

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【参加再募集】オニアソビ~銷魂の宴~

#17

苦く深く焼き付く記憶

幼いながらも鮮明に記憶したことがあった。

"本音は絶対に口にしてはいけない"と。
そう考えるようになったのは両親に闇オークションに売られた日から。

売られた先はいかにも富裕層,と言った感じのとある屋敷だった。
最初から期待等していなかったが闇オークションに参加しているだけはあるだろう,弟と共に散々な扱いを受けた。

年中無休幾晩もそこの家事をさせられた。
逆らおうものなら容赦なく拳や蹴りが飛んでくる。

だから解放されたい,従いたくない,という思いは心の奥底で必死に押し殺し続けた。
当然,口に出すという行為もしなかった。

きっとそこからだ。自分がよく表情が固いだの何を考えているのが分からないだの言われるようになったのは。
加えて人を簡単に信用出来なくなったのも...


「...い......ん」

何処からか声が聞こえてきた。

「....い.......れ..ん」
その声は次第にはっきりしてくる。
「お~い,蓮~?」

その声で蓮は意識を取り戻した。
目の前には伊織が立っていた。
他にも,名前は分からないが二人。

「大丈夫か~?お前,狂屡使ってそのまま気絶してたんだぞ」
そう言い差し出された伊織の手を掴みながら蓮は立ち上がる。

「...イベントはもう終わったのか。」
ポケットに入れていた部落会を指すバッジが消えているのを確認し,蓮は呟く。

「はい。特別イベントは十数分前に終わりました。ここに集まっていた他の参加者もすでに移動しましたし。」
伊織のすぐ後ろに立っている星河が代わりに返事をする。
「それで自分たちも蓮さんが起きたら移動しようってなってたんですが...」
星河に続けてルナも言う。

「えっと...色々と悪いな。それでお前らは...?」
見知らぬ二人を見,蓮は彼らに質問を投げかける。

「私は天ヶ崎 星河です。以後お見知りおきを。」
軽い自己紹介と共に,星河は恭しく頭を下げた。

「自分はルナティ・リバーサルと申します。...どうぞよろしく」
同じくルナも名乗る。

「あー。俺は緋勇 蓮。そこの伊織の兄だ。宜しく」
伊織を指しながら,蓮も自己紹介をした。
「ところでお前ら,水泉って奴知らないか?イベント前はそいつと行動してたんだが...」
辺りを見回しても水泉が居ないことを確認しながら,何となく察しながらも蓮は念のため星河たちに訊いてみる。

「ああ...桃彩 水泉って方ですよね?あの方なら先ほど別の方とここを離れましたが...」
「やっぱりそうか...」
星河の言葉と蓮の予想は全くもって同じだった。
思わずため息をつく。

それにルナが説明を付け加える。
「水泉さんが着いて行ったという方は...慥か...」


「しのかさん?って方でしたね」





******
「へっくしゅ![小文字]...誰か,わしの噂でもしとるんか...[/小文字]」
蓮が目覚めたちょうどその頃,しのかと水泉はとある路地裏を移動していた。

「大丈夫ですかー?しのかさん。もしかして風邪?」

星河とルナの言った通り,水泉はしのかと行動を共にしていた。
理由はただ"なんとなく着いて行きたくなったから"。

薄暗い裏路地は電灯も少なく,今にも電球が切れそうなものもある。
鬼に見つかる可能性も減れば,鬼を見つけることも難しくなる。

そんなリスキーと言えばリスキーである場所を二人が歩く理由。

それは水泉の提案だった。

「...ところでなんでこがぁな暗いところに移動したんじゃ?鬼に気付きずらくなるんに...」
口元を押さえながら,飄々とした顔で前を歩く水泉にしのかは思わず尋ねる。

「大丈夫ですよ。私にも考えがありますので」
それに答える気配も見せず,水泉はなお足を進める。

(こやつん考えとるこたぁいっこも分からんな...)
どことなく不安感を抱きながらも,黙って水泉の後を追うしのかだった。





******
カードキーから出る画面を見ていた凪はふと,こんなことをしょたに訊く。
「そういえばしょたさん。あのイベント,参加者全員が参加していたわけじゃないの,気付きました?」

「え?そうだったのか?てっきり全員参戦してたのかと思ったぜ」
しょたは少し驚いた様子で答える。
「イベントが終わった後に一人きたなーっておもったけどまだきてない人,いたんだね~」
「あいつは別の場所から狙撃してたらしいぞ」
「しょたにぃ,そげきって何?」
「狙撃っていうのはなー__」
雛の疑問に丁寧に返事するしょた。

そんな二人を見て微笑みながらも,画面へと目を向け直した凪の表情は少し険しくなった。
(残り一人はおそらくずっと単独行動をしているんだろう。そいつが害の無い奴なら問題はない。だが,他の奴の脱落を狙っているような奴なら...)

デスゲーム系の漫画やアニメを見れば偶に登場する,所謂"クズキャラ"という人物。
他者に攻撃して[打消し]殺したり[/打消し],裏で怪しげなことをしていたりと,大抵の人には嫌われるような存在。

その"残りの一人"がそうではないことを凪は祈っていた。


「あっ,凪さーん!!」

不意に,空の方から自分を呼ぶ声が聞こえてきたような気がした。
(空...?いやいや,まさか....)

軽く首を振りながらも一応と空を見上げた凪だが___

(噓だろ...本当に人,いたんだけど)
空中に浮いている黒い羽を生やした少年__羽月がそこに居た。

「えっと...どちら様?それと何で俺の名前を?」
「さっき戦ってる時に聞こえたっす」
「こっわ」
そんなやりとりを交わしている間に,その少年は革靴でアスファルトを歩いた時のような,スタッというような音を立てて地面に着地していた。

「貴方はだぁれ?」
空を飛んでいた彼に興味津々な雛は目を輝かせて羽月の元による。

「突然失礼。自分は天翼 羽月って言うっす!」
少しかがんで雛と目線を合わせながら羽月は話す。

「そっか~うづきにぃだね!ひなは熊ヶ崎 雛だよ!!そこにいるなぎにぃの妹!よろしくね!」
自己紹介を済まし,二人は握手までしていた。

「で,俺たちに何の用なんだよ?」
腕を組み,若干警戒気味のしょたは羽月を問いただす。
「そうですよ。突然びっくりしましたよ」
凪もそれに同調する。

「えっとですね...凪さん。ちょっと自分に付き合ってほしいんですが」

「....??」
羽月の思惑に気づかないでいる凪は先程から混乱状態である。
突然呼ばれて協力してほしいなんて言われたのだから無理もない。


「まずは内容説明しろよ。話はそれからだ」
数秒間の沈黙にしびれを切らしてしょたが声を上げる。

「ああすいません。説明不足でしたっすね。....今,自分,とても焦っていて。」
そう言い状況説明をしようとなんとか言葉をひねり出そうとしている羽月は切迫しているようであり,幾分焦っているようでもあった。

「うづきにぃ,落ち着いて。ひなたち,ちゃんとはなし聞くから」
雛は羽月に優しい眼差しを送る。
そんな雛の様子を見て落ち着いたのか,深呼吸をすると羽月は口を開き,話し始めた。

「すいません。思いっきり取り乱してしまいましたっすね。雛さん,ありがとうございます。....では,話させていただくっす。」
始めからそうだったかのように,突然,彼の顔から感じ取れていた明るさや焦りは消えた。

「三人はイベントに未参加だった"残り一人の参加者"ってご存知っすか?」
一言一言慎重に言葉選びをしているようで,ゆっくりと,かつ確実に彼の口から凪の知りたかったことが語られる。

「自分は先程まで組んでいた方...橙智さんと行動していたんですが...」

「その時に出会ったんっすよ...その,参加者に。」

それを聞いた三人は啞然とする。
辺りに不穏な空気が漂っているかのような,重々しい雰囲気がその場を支配する。

羽月の口調からして,その人物はおそらく協力的な性格はしていない。
でなければ彼はこれほど顔面蒼白で話し出すなんてことも無かっただろう。
それどころか今頃こうして羽月と会話を交わしていなかったかもしれない。

「....そいつに,襲われたってことか。」
今にも過呼吸になってしまいそうな羽月の代わりに凪が結論を出す。

羽月はおもむろに首を縦に振る。

「待てよ。じゃあお前と一緒に行動してたっていう奴は...?!」
そんな彼の肩を勢いよく掴むしょたは詰問口調になりつつある。
羽月の状況を理解した彼は居ても立っても居られなくなったのだろう。


「それなら心配ないよ。橙智...だっけ?彼なら僕がきちんと脱落させておいたから」
しょたの質問に答えたのは今彼らが"最も声を聞きたくない人物"だった。

「お前....!!」
ルピナスのその発言に羽月の奥底では怒りなのか憎悪なのか,はたまた絶望なのか...がごちゃ混ぜにされたような,負の感情でできた"何か"が渦巻いていた。

羽月の様子を見て,推察したのだろう。
「成程...お前が例の参加者とやらか。」
至って冷静な語調であるも,しょたは細心の注意を払っていた。
動悸があることを感じながらも,警戒は怠らない。

「どこへ行ったかと思えば加勢を頼んでいたわけか。それで僕の話をしていた,と。」
不敵な笑みを浮かべながら,ルピナスは淡々と述べる。

「それで,どうするつもりだ?......そこの二人は戦う気しかないようだが」
ルピナスの指摘通り,凪としょたはすでに武器を構えている。

「もう少し人を集めようと思ってたっすけど...」
瞳からハイライトが消えた羽月の目は目の前の敵人を真っ直ぐ捉えている。

「お前はここで潰しておいた方が良いみたいっすね」

殺意のこもった声で,羽月はそう言い放った。

作者メッセージ

活動休止前最後の話です(??)
ちなみに第三陣営の参加はまだまだ受け付けておりますლ(╹◡╹ლ)

2025/03/05 13:22

キリサメアメ
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