閲覧前に必ずご確認ください
グロテスクな描写,キャラ崩壊,急展開,厨二感半端ない文章(?)あり。
苦手な方は回れ右。
「それではゲームスタートです!」
不安と恐怖が入り混じる空間に反した明るい声が響き渡る。
それと同時にどこかからガチャン,という金属音のようなものも聞こえた。
音の発信源の比較的近くにいた[漢字]熊ヶ崎[/漢字][ふりがな]くまがさき[/ふりがな] [漢字]雛[/漢字][ふりがな]ひな[/ふりがな]は音のした方へと顔を向ける。
「なんか今音がしたような...」
「ゲームマスターの言っていた"鬼"とやらか?追いつかれたらまずい,ここから離れるぞ。」
雛が音に興味を示す一方,その兄,[漢字]熊ヶ崎[/漢字][ふりがな]くまがさき[/ふりがな] [漢字]凪[/漢字][ふりがな]なぎ[/ふりがな]は危機感を感じているようだ。
「うん。そうだね!行こう,なぎにぃ!」
カードキーに内蔵されている地図の機能を使い,最適な逃走ルートを探す。
それが今凪にとって妹を守るために唯一出来ることだった。
******
こちらは鬼の開放地点からは幾分か離れた場所。
相変わらず並ぶ建物の中が点灯している様子はなく,外灯の数も少ない。
「全く...なんなんだよデスゲームって。何で俺が....」
不満を漏らしながら歩く少年が一人。
(こんな2次元みたいな展開に巻き込まれるなんてな)
鬼が出るというから一応遠くに逃げてみたものの誰もいないので心細さを感じる。
少年の名は[漢字]普通[/漢字][ふりがな]あまねつうじ[/ふりがな] [漢字]凡人[/漢字][ふりがな]ひろと[/ふりがな]。
因みにポジションは"ニンゲン"である。
「ポジションとやらも一番地味なニンゲン,かー。」
それによって支給されたであろうナイフを取り出してみる凡人。
「まあペイシェントじゃないだけマシかー...あでもこれって効果が発動するまで分からないのか」
そう言いながらビルの扉を開けようと試みたがルール通り扉はびくともしなかった。
「誰か探して一緒に行動しようかn__
[大文字]ダン![/大文字]
暗闇の中銃声が響く。
「は....?」
その音を聞いてから自分が撃たれているということに気づくまで凡人は数秒を要した。
心臓辺りからおびただしい量の血が出ている。
このままでは間違いなく出血多量で[打消し]死ぬ[/打消し]。
慌てて止血をしようとする凡人の体はホログラムのように透けていた。
それに加えまるでテレビのブロックノイズのようになっていた。
それは砂嵐のようなザー,ザー,という音を発している。
「噓だろ....もしかして俺,もう脱らk__
[明朝体]ジジッ[/明朝体]
その音が消えた時には凡人の姿は最初から存在しなかったかのように小さな血しぶきだけを残して消えていた。
そして銃を撃った人物。
それは"鬼"だった。
見た目は参加者たちと同じような人型。
しかし生気を全く感じず,人を[打消し]殺めて[/打消し]も動じる様子すら見せない。
その姿はまるで[打消し]殺[/打消し]人マシーンのようだった。
凡人の脱落を確認すると鬼は再び歩き出した。
他の参加者を[打消し]殺す[/打消し]ため。
******
参加者の中にはすでに他の参加者を見つけ,タッグを組んでいる者もいた。
「僕は[漢字]行里[/漢字][ふりがな]ゆきざと[/ふりがな] [漢字]零[/漢字][ふりがな]れい[/ふりがな]。こちらは妹の[漢字]行里[/漢字][ふりがな]ゆきざと[/ふりがな] [漢字]凛[/漢字][ふりがな]りん[/ふりがな]。よろしくね。」
その一人が行里 零という人物だった。
その後ろにいる少女を妹と言っていることから凛と呼ばれた少女とは兄妹なのだろう。
「よろしくな!」
こちらは零がタッグを組んだ相手,[漢字]雨雫[/漢字][ふりがな]あましずく[/ふりがな] [漢字]瀾[/漢字][ふりがな]らん[/ふりがな]。
緊張する凛に対しても丁寧に自己紹介をしている。
それが終わり,凛の笑顔が僅かに戻ったかと思われたその時。
「ゲーム開始からあんまり時間が経ってませんがお知らせでーす!」
あれから音沙汰のなかったスピーカーから再び声が聞こえてきた。
声の主は例のゲームマスターだろう。
「ルール説明で言い忘れていたことを今から言いますので鬼に気を付けながら聞いてくださいね~?あ,もう脱落している方も一人いるみたいですけど」
一人の脱落者。先程脱落した[漢字]彼[/漢字][ふりがな]凡人[/ふりがな]のことだろう。
「マジかよ...もう脱落してる奴いんのか?!」
ゲーム開始から10分も経ってもいないのに関わらず脱落者が出ていることに瀾は驚きを隠せないようだ。
「私の言いたいことは...そう!鬼の強さについてです!!」
「鬼に強さの違いがあるみたいだね。厄介なことだ」
フロワの説明に静かに耳を傾けていた零は微かに目を細める。
「当ゲームでの鬼は現時点で14体!これらは別のゲームでの参加者データをもとに作られた機械人形でーす!!そして強さはLv.1~Lv.5まであります!ここからが重要です!!強さの見極め方は瞳の色。Lv.1は黄緑色,Lv.2は青色,Lv.3は黄色,Lv.4は赤色,Lv.5は黒色となっております!!要するに黒色の目をした奴に出会ったら結構まずいってことですね!まぁその分強い鬼は人数が少なくなっているので安心してください♪因みに今のところ人数はLv.1~Lv.3は各4体,Lv.4・Lv.5はそれぞれ1体となっております」
長々とした言葉での説明に瀾は大混乱のようだ。
「え?どゆこと?もっかい言って?」
「カードキーを見たらどうだい?どうやらいつの間にか追加されているようだよ」
気づけばカードキーのホログラムを見つめていた零は冷静にアドバイスする。
「カードキーにも説明あったんだな?!助かった~!」
急いで確認し始める瀾を見つめていた凛がようやく口を開いた。
「瀾さんって優しいけど....頭,悪いんです..ね?」
小さな声だったがその威力は絶大。特に"頭,悪い"という言葉はクリティカルヒットした模様。
「リ...凛サン?!容赦ねぇな...。」
消沈しかけている瀾に零がさらに追い打ちをかける。
「凛は[下線]彼と違って[/下線]ちゃんと理解できたようだね。偉い」
「ぐはあ」
瀾は無事K.O.された。
「それと"特別イベント"について告知しておきますね~」
説明にはまだ続きがあった。
「特別イベントはゲーム内で三度開催されまーす!場合によっては別の陣営が登場することもあるかもしれませんよ~?イベントの内容はその時にお知らせしますので楽しみにしててくださーい!!」
フロワがそう言い終えるとブツッという音を立ててスピーカーは再び静かになった。
「......相変わらず唐突にものを言うね,このゲームマスターとやらは。」
またまたカードキーの映し出す画面に追加された説明を読みながら呟く零。
「"特別イベント"というのも気になるがまずはこちらの対応が先のようだね」
彼が目を向けた先には鬼が立っていた。
「お,お兄様....あれ,鬼ですか......?」
凛は泣きそうな顔をしながら兄を見上げる。
「そうみたいだな。目の色は青...ってことはLv.1だな?」
零の代わりに瀾が応える。が,すかさずそこに零の訂正が入る。
「違うよ,瀾さん。瞳の色が青色のものはLv.2だと書いていただろう?」
「あ,そうだったわ。間違えた」
「そんなことよりも瀾さんは戦えるかい?」
怯える妹を庇いながらも攻撃態勢にうつる兄。
「私は能力上攻撃は不向きだからね....できれば君に相手をしていただきたいんだが」
「おう,任せろ。」
鬼に向き直った瀾は先程までとは違い,真剣な眼差しをしていた。
彼の手には液体の入った小瓶が握られている。
蓋を開けた瞬間その水のようなものは次第に何かの形へと変化していった。
「要はあいつを壊しゃいいってことだろ?」
変化した液体は完全に形を成し,弓矢となっていた。
その弓矢を零に渡し瀾は前へと進む。
「お前はこれ使って援護してくれ。俺は直接あいつをぶっ叩く。」
「助かるよ。凛,この弓矢を強化できるかい?」
「はい...!」
凛が弓にそっと手を添える。特に変化は無いように見えるが,彼女の能力"強化"は既に発動している。
「えっと...多分追尾機能がつきました」
「何だよそれ強くね?」
瀾のツッコミにはしかとを決め込むことにした零。
「ありがとう。じゃあ瀾さん,始めようか!」
彼のその言葉を合図に町の一角での戦いが幕を開けた。