閲覧前に必ずご確認ください
原作とは異なる設定・内容が多くあります。
苦手な方はブラウザバックを
「それじゃ,行ってくるわね。」
いつものように[漢字]霊夢[/漢字][ふりがな]れいむ[/ふりがな]が神社を出る。
途端,境内は静まり返る。
その静けさの中,[漢字]天[/漢字][ふりがな]あめ[/ふりがな]は一人呟く。
「...さて」
ここの掃除も慣れてきたのかスムーズに終わらせることができるようになった。
(そろそろ自分も行くか...)
昨日の内に用意しておいた荷物を手に取る。
「じゃあ,[漢字]神社[/漢字][ふりがな]ここ[/ふりがな]の見張りよろしくね」
誰もいないはずの境内に向かって呼びかける天。
「__あうん」
彼がそう言い終えた数秒後。
「はーい!!」
元気な返答の声が大きく反響した。
それと共に,カールした緑髪を腰下まで伸ばした少女が現れた。
額に生えている一本角や大きな耳からは狛犬を連想させる容姿をしている。
彼女は[漢字]高麗野[/漢字][ふりがな]こまの[/ふりがな] あうん。
信仰の集まる寺社を守護する存在であるらしい。
博麗神社だけでなく守矢神社や命蓮寺等も守護するため,主にこれらの場所を転々としているようだ。
天が彼女と知り合ったのは最近のことで,知り合ってからは神社の掃除の時などに度々会話をしている。
「今日は天さんもお出掛けなんですね?」
黄緑色に輝くくりくりした目を瞬かせて天に尋ねる。
「うん。掃除も早めに終わらせたし霊夢の調査を手伝おうと思って」
「分かりました~!!調査,頑張ってくださいね!」
明るい笑顔を振りまきながら天を見送るあうん。
その笑顔はとても可愛らしいものだった。
「うん。行ってくるね」
軽く頷きながら石造りの階段を降りていく天。
そんな彼の後ろ姿を見ていたあうんは先程までの笑顔とは対照的な,どこか冴えない表情をしていた。
「何だか嫌な予感がします...天さん,どうかお気を付けて。」
境内の上空には雨雲が広がろうとしていた。
******
(...とは言ったもののどこを目指せばいいんだろうか)
博麗神社を出てそう遠くはない平原を歩きながら天は行く先を思案する。
命蓮寺や魔法の森に紅魔館,地底,永遠亭。
大体の場所は彼が幻想入りしてから一週間も経たない内に挨拶も兼ねて霊夢と出向いていた。
(そうだ。妖怪の山....)
守矢神社を訪ねる際に通ったが,山自体はあまり見ることができなかった。
「あそこに居る人達にも挨拶したいし今日は妖怪の山に行くか」
そう言い,彼は止まりかけていた足を再び動かすのであった。
******
数十分は経っただろうか。
赤や黄色に色づいた葉が目に映る。
どうやら妖怪の山の麓に辿り着いたようだ。
「綺麗...」
美しい[漢字]紅葉[/漢字][ふりがな]こうよう[/ふりがな]が天を魅了する。
そんな景色に見惚れていた時だった。
[大文字]「そこの者!止まれ!!」[/大文字]
不意にそんな声が背後から聞こえてきた。