文字サイズ変更

やっちゃったわね、やっちゃったわ

#5

#5

あれは、3年前···高校1年生の夏だった。

アタシはとにかく陰キャだった。トレードマークは縁が欠けたメガネ。ボサボサの髪で学校に通っては、それを見たうるさいクラスメイト共に笑われ、いじめられるだけだった。
痛い。辛い。苦しい。怖い。生きているのが痛い。生きているのが辛い。生きているのが苦しい。生きているのが怖い。生きているのが。生きているのが···
殴られ、蹴られ、陰口を言われ、暴言を吐かれ、『助けて』を無視され、ものを隠され、水を掛けられ、笑い者にされ······ずっとずっと堪えてた。何をしても通用しないから。ずっとずっと頑張ってた。泣いたら余計嫌になるから。
「···死にたい」
言葉にした瞬間、ぷつりと心の糸が切れて。ずっと生きていたかったから、リストカットで我慢してた。それなのに、どうしてか、何もかも忘れた。どうしてここにいるんだろう。どうしてアタシは生きているんだろう。
「だったら早く死ね、陰キャw」
「お前が死んだら清々するぜw」
放課後だった。アタシは帰り道にある橋から転落死を図っていた。いじめっこ達は見ているだけで。
「しーね、しーねwww」
ああ、やっと楽になれる。涙を浮かべながら、飛び降りようとした時だった。
「死なせないっ···!」
背後から腕を捕まれた。驚いて、アタシは足を滑らせた。体が宙に浮かんでいる感覚だった。腕を掴んでいるのは、そう―ミクだった。
「手を離せよ!」
「死なせてあげなさいよ!」
いじめっこ達は駆け寄り、ミクに詰め寄った。
「ボクは死にたいんだっ···離してくれよ!」
そういえば、『ボク』って言ってたっけ。
「死なせない···生きたいんだろう?君が手を離せばいいものを、君は掴んで離さないじゃないか!」
「···っ、ボクは···アタシは···っ!」
その言葉で、涙が流れた。ミクの友達の手も借りて、アタシは引き上げられた。
「君達、この子をいじめていたんだね?謝らなければ、君達は警察行きかもね」
「なっ···わ、悪かったよ」
「もうしないわ、許して···」
アタシは許してた。ミクは驚いていたけど。

アタシは変わっていった。ミクがいたから···

作者メッセージ

次回、可不の世界、ひっくり返る。


久しぶりに投稿しました!めずらしく文字数900ぐらいあります···

2024/04/13 16:17

ライラック
ID:≫ 63hm9p3iYJgEY
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はライラックさんに帰属します

TOP