文字サイズ変更

【大規模参加型】式神使いの現代結界録

#4

3話 式神使役総管理局と同期と黒幕の影

「戦闘員撫子、ただいま戻りました」

頭に齧り付いてくる白狐をいなしながら、そう大和本部の職員たちに帰還を報告する。
何人かが帰還を喜ぶ声を挙げていると、同期たちが声をかけてきた。

「おかえり、撫子。どうだった?」
[漢字]楓[/漢字][ふりがな]かえで[/ふりがな]が読んでいた本を閉じて任務の調子を問いかけてくる。まあまあかな、と答える。

「お帰りなさい撫子さん。無事でよかったです」
[漢字] 泰那[/漢字][ふりがな]たいな[/ふりがな]が黒にふち取られたメガネ越しに、無事でよかったと声をかけてきた。

「ありがとう、二人とも。他の2人は?」

二人は任務中らしい。二人して朝だというのにどこに派遣されているのやら。
それにしても人員不足は深刻だ。今回私が行った任務だって、本当はもっと下の階級の戦闘員が行くはずだった。
式神を戦闘に出すたびに寿命を削られる私は、あまり一般任務は行わない方が望ましいのに。

「ところで撫子の頭に齧り付いている[漢字]白狐[/漢字][ふりがな]エキノコックス[/ふりがな]は放っておいていいの?」

呆れ顔の楓から鋭いツッコミが飛んできた。泰那も頷いている。随分な嫌われようだな、白狐も。
仕方がないので白狐に助け舟を出そうとすると、また白狐が憎まれ口を叩いた。

「なんじゃ、妾のなすことに文句があるというのか?妾よりも弱いくせに、よく吠える獣じゃのう」

「はあ?撫子の寿命がないと戦えない寄生虫がよくそんなこと言えたわね!ルイ、出てきて!」

ヒートアップする1人と1匹。白狐と楓が顔を合わせると、いつもこうなる。

「はーい、どっちもそこまで。お姉さんが帰ってきたぞー!また喧嘩してんのか、そこの二人」
止めてくれたのは[漢字]澪[/漢字][ふりがな]みお[/ふりがな]、さん。この中では一番年上。そして、みんなのまとめ役である。
楓と白狐の動きがピタッと止まる。前、散々お叱り受けてたからなぁ。

泰那と澪さんが会話している。どうやら、泰那が上司から何やら聞いたらしい。

「あの、澪さんの任務先で廃墟になった洋館に出た幽霊が、急に上位の妖である怨霊に変わったって聞いたんですけど…実際どうだったんですか?」

「あー。それがね、本当に途中から強くなったんだよ。なんか囁くような声が聞こえた後に、急に幽霊が強くなって苦戦したよ。あの幽霊、強くなったと思ったら幽霊から怨霊に変わってたのかぁ」

「澪さんの任務でそれが起きたのなら…おかしいですね。幽霊から怨霊への不自然な昇格は理論上ありえないはずです。しかも戦闘中になんて尚更。誰かが妖の進化を促している可能性が高い。……誰が妖の強化なんてするんだッ!」

「まあまあ、落ち着いて泰那くん。まだ決まったわけじゃないんだからさ。」

澪さんと泰那の話をこっそり聞いていた私はハッとした。そういえば私の足が突然凍りつく前、声がしたような気がする。
微かに聞こえた少年のような甘い声。澪さんの話と繋がるところがある。

「あの、澪さん、その聞こえた声って『戦闘員、霧間 澪。最上位司令官から話があるそうだ。なんだか、急に妖が強くなった件についてらしいぞ』」

私の問いかけは途中で遮られた。でも妖の件についてらしい。好都合だ。

「私もその件について話があります。私も最上位司令官のところに連れて行ってください!」

いつの間にか地面に降りていた白狐が、またややこしいことに首を突っ込んで、と言いたげな顔をこちらに向けていた。

作者メッセージ

途中で出てくるエキノコックスとは、狐につく寄生虫の一種だったと思います。
詳しくは知りません。ハイ。(?)

今回、実は1,000文字をかなりオーバーしてます。
長ったらしかったらすみません。
できるだけ毎日更新を心がけてきましたが、明日は予定があるので多分無理そうです…!すみません!

(ここから下は関係ない話)

感想コメントをくださると作者は狂喜乱舞します。
モチベもアップしますのでぜひお願いします!アドバイスでも嬉しいです。

2025/10/12 12:00

らむね。
ID:≫ 13k85r9.zy8vI
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はらむね。さんに帰属します

TOP