「こやつを倒すなら、お主の寿命を1日分じゃ。いいな?」
私が頷いたのを確認した白狐は、天秤に乗っていた私の「1日」を手に取るのと同時に、人型に変幻した。
そのまま流れるような洗練された動きで、手に持っている光をふたつに割った。
「武器は何にしようかの…?そうじゃのう。今日は弓の気分じゃ。」
白狐は憎たらしいほど呑気にそう呟いて、両手で持っていた光を握りしめると、持っていたはずの光は、実態を持つ弓矢に変わる。
こちらに向けて岩を無数に投げつけてきている鬼に弓の標準を合わせようとしてーーいいことを思いついた!とでも言いそうな顔をこちらに向けた。
「お主、この鬼はちょこまかと動いて標準が合わせにくい。だから、お主が囮になるのじゃ!」
そう言った白狐は器用に指を鳴らす。そうすると、私の足元を固定していた氷が割れた。
ふざけていると思った。でも私がここで言われたとうりにしないと、きっと白狐はわざと何発も矢を外すのだろう。
凍ったせいで少し痛んでいる足を無理やり動かす。鬼が此方を睨む。
こちらに向けて投げ続けられている岩を紙一重で避け続ける。足がジクジクと痛む。
鬼が私を仕留め切ろうと大きい石を持ち上げた。石の重さで鬼がよろめき、その巨体がほんの一瞬、動きを止める。
「白狐!いまだ‼︎」
「[漢字]五月蝿[/漢字][ふりがな]うるさ[/ふりがな]いのう。わかっておるわ。」
白狐が引き絞った弓を放つ。矢が妖の心臓部分、つまり核に向かって放たれた。
「ギャオオォォオ!」
断末魔が響き渡った。白狐は一発で矢を命中させたらしい。
跡形もなく消え去った鬼に、心の中で手を合わせた。
そして、全く動いていないはずの白狐は、疲れたと嘆く。
「これで妾の仕事は終わりじゃ。疲れたのう。妾はもう寝る。」
「待て、白狐!さっき私を凍らせた、あの声は何だったんだ?」
白狐は面倒くさそうに片目を閉じ、「さあな。妾は知らぬ。厄介な奴に関わるな」とだけ吐き捨て、私の刀、白狐の依代に帰っていった。
私も任務が終わったことだし、帰ろう。
でも、その前に一仕事。
鬼に食い殺された人たちの埋葬を。土を掘りながら、彼らの平穏な生活を奪った鬼への憎悪を改めて噛みしめた。
全ての弔いを終え、夜明けが近づく頃。私は本部である、【式神使役総管理局】へと帰るとしよう。
私が頷いたのを確認した白狐は、天秤に乗っていた私の「1日」を手に取るのと同時に、人型に変幻した。
そのまま流れるような洗練された動きで、手に持っている光をふたつに割った。
「武器は何にしようかの…?そうじゃのう。今日は弓の気分じゃ。」
白狐は憎たらしいほど呑気にそう呟いて、両手で持っていた光を握りしめると、持っていたはずの光は、実態を持つ弓矢に変わる。
こちらに向けて岩を無数に投げつけてきている鬼に弓の標準を合わせようとしてーーいいことを思いついた!とでも言いそうな顔をこちらに向けた。
「お主、この鬼はちょこまかと動いて標準が合わせにくい。だから、お主が囮になるのじゃ!」
そう言った白狐は器用に指を鳴らす。そうすると、私の足元を固定していた氷が割れた。
ふざけていると思った。でも私がここで言われたとうりにしないと、きっと白狐はわざと何発も矢を外すのだろう。
凍ったせいで少し痛んでいる足を無理やり動かす。鬼が此方を睨む。
こちらに向けて投げ続けられている岩を紙一重で避け続ける。足がジクジクと痛む。
鬼が私を仕留め切ろうと大きい石を持ち上げた。石の重さで鬼がよろめき、その巨体がほんの一瞬、動きを止める。
「白狐!いまだ‼︎」
「[漢字]五月蝿[/漢字][ふりがな]うるさ[/ふりがな]いのう。わかっておるわ。」
白狐が引き絞った弓を放つ。矢が妖の心臓部分、つまり核に向かって放たれた。
「ギャオオォォオ!」
断末魔が響き渡った。白狐は一発で矢を命中させたらしい。
跡形もなく消え去った鬼に、心の中で手を合わせた。
そして、全く動いていないはずの白狐は、疲れたと嘆く。
「これで妾の仕事は終わりじゃ。疲れたのう。妾はもう寝る。」
「待て、白狐!さっき私を凍らせた、あの声は何だったんだ?」
白狐は面倒くさそうに片目を閉じ、「さあな。妾は知らぬ。厄介な奴に関わるな」とだけ吐き捨て、私の刀、白狐の依代に帰っていった。
私も任務が終わったことだし、帰ろう。
でも、その前に一仕事。
鬼に食い殺された人たちの埋葬を。土を掘りながら、彼らの平穏な生活を奪った鬼への憎悪を改めて噛みしめた。
全ての弔いを終え、夜明けが近づく頃。私は本部である、【式神使役総管理局】へと帰るとしよう。