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朽ちて、なお

#53

#52

そうして数日後。
零《ちゃんと能力返せよ。》
「わかってます。」
琴〔…いっつも神楽兄さんのこと信用できないけど、今回ばかりは紡久兄さんもいるし…信用してるからね。〕
神[わかってるよ。絶対になんとかしてくるから。]
みんなから能力を一時的に借りて、いよいよ天蓋神に会うことになった。
神[…いよいよだね。さぁ、半分だけ能力を貸して。]
「はい。…これでどうですか?」
神[十分だ。ありがとう。]
神[…んじゃあ、いってきます。]
そうしてみんなを後にし、彼と歩き出した。

[斜体]神『俺はあえて天蓋の目の前で悪役を演じるけど、驚かないでね。これも作戦だから。』[/斜体]
[斜体]{わかってますよ。}[/斜体]
脳内で会話を共有し合う。
薄暗い廊下に二つの足跡が響く。
そうして、大扉を開けると。
〈おぉ、お前たちか。どうした?後継者選びに進展があったか?〉
神[えぇ、お父様。今のところ、わたくしめが継承させていただくつもりでございます。]
まるで別人のように語りだす彼。
…やはり彼は[下線]天才[/下線]だ。
神[僕はお父様の血を十分に引き継いでるため…あの弟たちよりも断然後継者に向いているかと。]
〈あぁ、そうか。お前はやはり自慢の息子だ。…それに対して、お前は弱いくせに刃向かい、天蓋神の父を侮辱など…[斜体]一族の子孫で一番の恥だ。〉[/斜体]
「…何度でも言ったらどうだ?俺はあんたの子供なんか、なった覚えもないしな。」
〈やかましいのぉ…お前の兄者は素晴らしき人格者だというのに。〉
その瞬間、心の声が聞こえた。
[斜体]『神楽がこのまま継承できれば、天界もさらに強くなるだろう。』
『…正直、紡久とかいうやつは…”失敗作“だ。我の血がふんだんに入っているはずなのに、言うことも聞かず…。このままいけば、あいつも命を失うことになる…。』
『いらないものは全て排除。…だが、もしこいつが下手に唆したら困るのぉ…。』
『継承がなければ、我らも天界も終わりだ。…近々、こやつを消そう。』
『いや…どうせあやつらは殺されるのだ。神楽の手によって。』
『あやつらが強大な力を持った兄に殺されるところを見るのが楽しみだ…。』[/斜体]
今ので全てわかった。
天蓋神になった者は、[下線]兄弟を全てこの手で殺さないといけない[/下線]。
多分殺すまでが継承式なのだろう。
本当にこの世で一番最低最悪な儀式だ。
…それに、最初の神楽さんが説明していた一部の言葉。

_____[太字]この天蓋神の血を引き継ぐ者を天界へ増やすためらしい。[/太字]

この言葉も天蓋神が彼に伝えた嘘の言葉だったのだろう。
神[それは言い過ぎですよ。彼だって、意外に素質はあるかもしれませんよ?]
〈はっ、こいつに任せたら全て終わりだ。〉
その時、また脳内に声が流れた。
[斜体]神『さっきの会話、聞こえたよね。このまま継承するとまずいこと。』
{えぇ、とっても。}
神『絶対、変えよう。絶対、壊そう。この最悪な継承式を。』[/斜体]
{もちろんです。}
〈一段と継承式が楽しみになったよ。〉
神[光栄です。]
そうして、その日の対話は終了した。

作者メッセージ

バレンタインデーですね。みなさんは誰かにチョコ渡しましたか?
私はリア友さんたちに渡しました。好きな人にあげた方もいるかな?もしかしたら。
ホワイトデーも楽しみですね。

2026/02/14 11:38

rary
ID:≫ 1acdLZrSPpU0c
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