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朽ちて、なお

#38

#37

透side
理『早く2人も寝てね!』
「はいはい、あとちょっとしたら寝るから待ってろ。」
理『早めに来てよね!』
「うーい。」
もう時計の針は23時をまわっていた。
紡〔…寝ないんですか?〕
「なんかまだ寝たい気分じゃないっつうか、ね。」
紡〔ふーん…んじゃ、少しだけ2人で話しませんか?〕
「…前みたいなのは勘弁してくれよ?」
紡〔ふふっ、大丈夫ですよ。ただの雑談です。〕
「なら、いいけど。」
紡〔んじゃあ、ちょっと外出ましょ。〕
「外…?」
少し不思議に思いながらも彼について行った。

「さむっ…」
やはり冬だからだろうか。
身体を悴むような寒さが襲いかかる。
紡〔魔法であたり周辺、暖かくしますね。〕
その瞬間、先ほどの寒さはなくなり、雪が燦々と降っているのに、春のような暖かさを感じるようになった。
「あったか、ありがと。」
紡〔いえ…。なぜ外に連れてきたかと言ったら、その、透さんタバコを嗜まれているので…。良いかなと思いまして。〕
「あぁ…お気遣いどうも。」
そして徐にマルボロを取り出す。
紡〔マルボロ、ですか。…マルボロの意味、知ってますか?〕
「…さぁな。」
紡〔知っているくせに、ですか?〕
「…急に確信ついてくるのはやめてくれ。」
紡〔すみません。癖で。〕
マルボロの意味。
文章の頭文字を取って、その名前がつけられた。
その、文章の意味は。
[太字]『Man always remember love because of romance only.』[/太字]
[下線]”人は本当の愛を見つけるために恋をする。“[/下線]
紡〔…誰かに恋、してるんですか?〕
「してたとしても、教えたくないかもな。」
紡〔そうですか。〕
だって、そうだろ。
君は正真正銘、理玖の…。
「…ほんとは気づいてるんだろ?」
紡〔まぁ…そう、ですね。嘘はつけません。〕
「…哀れだなぁ、俺は。もう、諦めればいいものを…。まだ未練たらったらってことなのかなぁ…。」
「あいつが、タバコを吸う男がかっこいいっていうから吸い始めたってのに…。」
「理玖がマルボロの意味なんて知らないのは分かってるけど、もし意味を知ってくれていたらいいなって…ただその気持ちだけでこれを選んだんだっけな。」
「はっ、あーあ、なっさけな。」
俺の自虐ネタはやっぱおもしろくないな。
「それに…理玖が選んだ相手が目の前にいるってのによ。」
ずうっと理玖だけをみてきた。
愛としての意味だけじゃなくて、[下線]親友、ライバルとして。[/下線]
でも、それよりももっと[太字]強い想い[/太字]に気づくのがあまりにも遅すぎた。
「俺ももうちょい、自分に素直でバカだったら、理玖と2人で幸せになれたかな。」
紡〔…透さん。〕
「自分語りばかりでごめんな。…その、さ、君のおかげで理玖は今幸せになれてると思う。」
「だから…ありがとな。」
「理玖が選んだ人が君で良かったと心から思ってる。」
[下線]「だからさ…堂々と2人で幸せになれ。」[/下線]
これが不器用な俺の精一杯の願い。
紡〔透さんの想い、しかと受け取りました。〕
紡〔困難に直面しても、2人で寄り添え合えばきっとなんでもうまくいくような…そんな関係に理玖さんとなりたいんです。…いえ、なります。絶対に。〕
紡〔だからその…これからもご迷惑をおかけするかもしれませんが、見守ってくれたら嬉しいです。〕
「…結婚でもすんのか、あんたらは。」
そういうと面白いくらいに紡久の顔が赤くなり始めた。
紡「けけけけ、結婚はまだ早いっていうか…心の準備的にその…わかりますよね!?〕
「ははっ、うぶなんだな。意外に。」
[斜体]この想いが伝わらなかったとしても、理玖に出会えて良かったよ。[/斜体]

理玖side
過去も未来も、全部ひっくるめて愛してくれる人たちに出会えて良かった。
どんなに残酷な未来が訪れようと、俺は抗いつづけよう。
________愛してくれる人たちがそばにいるなら。
俺はそんなことを想いながら、静かに目を瞑った。

第二章、終了。

作者メッセージ

終わりましたあああああ!!やっと超絶長い第二章終了いたしました。
こっからは第三章に入っていきます。
紡久くんの過去をいっぱい書く予定なので、紡久推しの方は必見です(?)
活動報告にて、いっぱい第二章の感想やらなんやら書いているのでよかったら見に行ってみてください!

2026/02/02 18:04

rary
ID:≫ 1acdLZrSPpU0c
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