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朽ちて、なお

#25

#24

〈現在〉
小さい足音が街に響く。
小さい頃の記憶を思い出したら、さらに傷が痛く感じた。
ボロボロの身体を引きづりながら歩く。
なんだか無様な気持ちになった。
また紡久に誤魔化さないと。
「ただいま。」
紡『おかえりなさい。』
ここはあの場所よりは暖かい。
けれど。
俺はあの時からまだ成長しきれてない。
[下線]紡『…話したいことがあって。』[/下線]
「…っ!」
紡『でもその…!詰めるつもりとか更々ないので…警戒しないでほしいです。』
「…わかった。」
正直怖くてたまらなかった。
だって親との関係は紡久には関係ない。
俺は巻き込みたくなかった。
これは俺が解決させる問題だから。
深くは言わない。
でも…
(…全部話してしまいたい。)

「あの…話って?」
紡『…最近夜によく出かけてますよね。』
「っ…うん。そうだね。」
紡『理玖さんのプライベートを探りたいわけじゃ…いや、もう探ってるから意味ないか。その…単刀直入に言うんですけど、なんで夜に出かけるようになったんです?』
紡『それも、玲央さんと長らく仕事した日から。』
紡『別に玲央さんを疑ってるわけではないんですが…でも、同じ時間帯に出掛けて、ばらばらな時間で帰ってくるから、その…。』
紡『それから、傷もないのに足をひきづったり、腕をさすったり…もしかして、玲央さんになにかされてるとかでは…?』
あぁ、彼は優しいな。
責めもせず、俺のことを気遣いながら言ってくれてる。
「…これだけは言えるけど、玲央はなにも関係ない。玲央はただの良い後輩。」
「それと…夜出かけてるのは俺が出かけたいと思ってるだけだから。」
「あっ、あと、足とかをひきづってるのは、単にいろんなところにぶつけてるだけだから。」
「だからその…気にしないで欲しい、かな。」
僕はうまく嘘を吐けた。
巻き込めない。
優しい彼を巻き込めない。
俺が我慢すれば誰も巻き込まない。
__________なら、苦しむのは、俺だけで十分。

作者メッセージ

お久しぶりですす、夜投稿すみませんです。
いっぱいストック生産してるのでお楽しみに♩

2026/01/22 22:47

rary
ID:≫ 1acdLZrSPpU0c
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