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叶わない恋でも。

#2

運命の席。

[太字]私、黒崎先生のことが好き…[/太字]


あの瞬間、自分の気持ちに気づいてから、私は大きな罪悪感があった。


黒崎先生は、大人で、先生。もしかしたら、もう結婚してるかもしれない。

私は、子どもで、生徒。


黒崎先生を好きになっていいわけがない。


でも…。


授業中、黒板に向かって説明している姿。

いつも通り、みんなに囲まれて笑ってる顔。

いつも、私は先生を目で追ってしまって、どんな姿も、私には特別に見えてしまった。


今まで恋をしたことがなかった私だけど、確実に大きくなっていく気持ちに、

気づかないふりなんて、できそうになかった。


ある日。

「ねぇ、藤野さん。今、時間ある?」


中休み、となりの席の女の子から、話しかけられた。名前は… 斎藤夏奈ちゃん、だったと思う。


「ごめんね、急に」


私と斎藤さんは、あんまり人がいない、体育館裏に来た。


「あの… 高森悠斗ってわかる?」
「うん」


高森くんは、クラスメイト。いつも明るいし、人気者だから、もちろん知ってる。


「実はね、私、悠斗のことが好きなの」
「えっ…!」

「ごめんね、急に言って。びっくりするよね」
「ううん。相談は、なんでも聞くよ!」
「ほんと?」
「うん!」


「じゃあ…」


[水平線]


「じゃあ、席替えをします!」


中休みが終わって、今は3時間目。

黒崎先生が、くじの箱を持ちながら、そう言った。


「藤野さん、よろしくね」
「うん、わかった!」


さっき、斎藤さんから言われたこと。それは…


『じゃあ、次の時間の席替えで、もし、悠斗ととなりになったら、代わってくれない?』


っていうこと。

そんなことなら、私でもできる。だから、すぐにオッケーしたんだ。


「それでは、くじをひいてくださーい!」


黒崎先生がそう言って、みんな順番にくじをひいた。

私も、みんなに続いて、くじをひく。


「4番…」


4番は、前から2番目の、いちばん窓側の席。


となりの席は…


「俺、5番!」


なんと、高森くんだったんだ。


「藤野さん、悠斗のとなりになったんだね」
「うん」
「じゃあ… 代わってくれる?」
「うん、もちろん!」
「ありがとう!!」


と、そのとき。

「あっ。となり、藤野?」
「あっ、えっと…」

「あのね、悠斗。藤野さん、窓側が嫌みたいで、私が廊下側だから、かわることになったの」
「…うん、そう! だから、高森くんのとなりは、斎藤さんだよ」


うまくごまかしてくれた、斎藤さんに続いて、私もそう言う。


「へぇ…。わかった」


「じゃあね」とだけ言って、私は新しい席にやってきた。


「となり、麻結ちゃん? よろしくね」
「あっ、よろしくね。莉緒ちゃん」


となりは、鈴木莉緒ちゃん。前から仲良い莉緒ちゃんがとなりになったから、最高!


斎藤さんと高森くん、莉緒ちゃんと私がとなりの席になれたから、楽しくなりそう!


でも、この時の私は、莉緒ちゃんの秘密を、知らなかったんだ。

この時からすでに、事件が始まってたなんて…。


続く!

作者メッセージ

「叶わない恋でも。」の第2話、「運命の席。」を読んでくれて、ありがとうございます!
流衣です!

今回は、黒崎先生と麻結の関わりは、あんまりなかったんですけど、
新しい登場人物が3人出てきました!

感想は、コメントで待ってます! よろしくお願いします!

2025/04/27 13:23

流衣
ID:≫ 42zttIT6xsU7k
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