[太字]私が恋をした相手は… 担任の先生だった。[/太字]
小学6年生の春。
いよいよ、小学校生活最後の年が始まった。
クラス替えをして、担任の先生が発表された。
「担任の、黒崎 遼です。みなさんにとって小学校最後の1年、楽しみましょう!」
パチパチパチパチ…!
大きい拍手が、黒崎先生を包んだ。
[小文字]「ねぇ、イケメンじゃない?」
「ね! 超イケメン!」
「私たち、めっちゃ運いいんだけどー!」[/小文字]
コソコソ… って、いろんな声が聞こえる。
「イケメン」っていうのは、否定できない。
だけど、「運が良い」っていうのは… 私は、そう思わなかった。
去年。
小学5年生だった、私の担任の先生は、菊地天音先生だった。
すごく優しくて、ほんっとに大好きだった。
だけど、菊地先生が違う学校に行くことになって…
私はそれで、学校に行く気を失ったくらい、すごく悲しかった。
離任式の日、友達と一緒に、たくさん泣いた。
だから、黒崎先生が担任の先生になったけれど、喜べない私がいる。
「さようなら!」
「さようならー!!」
1日目。笑顔になれないまま、終わった。
それから1週間くらい経って、少しは慣れて来た。
始業式からずっと、黒崎先生の人気っぷりは変わらなくて。
いつも、周りには女子がたくさんいる。
でも、その輪の中に、私が行くことはなかった。
ある日。
私は、職員室に用事があって、ドアの前まで来た。
ノックをしようとした、その時。
「あっ…」
黒崎先生が、職員室から出てきた。
「藤野さん… ですよね」
「あっ、はい…」
気まずい。
「職員室に用事があるので…」
私が行こうとすると。
「ちょっと待ってください。藤野さん」
「…えっ…?」
黒崎先生は、私の手首をグッって握って、私を引きとめた。
すると、しゃがんで、私の靴ひもを直し始めた。
「靴ひも、ほどけてると危ないですよ。でも、これで大丈夫です」
「…ありがとうございます…」
「あと、困ったことがあったら、なんでも言ってくださいね」
「……!」
黒崎先生の笑顔。
私だけに向けてくれた、眩しい笑顔。
黒崎先生の背中を見つめながら、私は、胸がドキン…って鳴るのを感じた。
気づいたら、さっきまで気まずくてたまらなかった気持ちが、どこかにいっていた。
なんでだろう。
どうして、あんなふうに優しくされると、嬉しくなるんだろう。
どうして、あの笑顔が頭から離れないんだろう。
その瞬間、気づきたくない気持ちに、気づいてしまった。
[太字]私、黒崎先生のことが好き…[/太字]
続く!
小学6年生の春。
いよいよ、小学校生活最後の年が始まった。
クラス替えをして、担任の先生が発表された。
「担任の、黒崎 遼です。みなさんにとって小学校最後の1年、楽しみましょう!」
パチパチパチパチ…!
大きい拍手が、黒崎先生を包んだ。
[小文字]「ねぇ、イケメンじゃない?」
「ね! 超イケメン!」
「私たち、めっちゃ運いいんだけどー!」[/小文字]
コソコソ… って、いろんな声が聞こえる。
「イケメン」っていうのは、否定できない。
だけど、「運が良い」っていうのは… 私は、そう思わなかった。
去年。
小学5年生だった、私の担任の先生は、菊地天音先生だった。
すごく優しくて、ほんっとに大好きだった。
だけど、菊地先生が違う学校に行くことになって…
私はそれで、学校に行く気を失ったくらい、すごく悲しかった。
離任式の日、友達と一緒に、たくさん泣いた。
だから、黒崎先生が担任の先生になったけれど、喜べない私がいる。
「さようなら!」
「さようならー!!」
1日目。笑顔になれないまま、終わった。
それから1週間くらい経って、少しは慣れて来た。
始業式からずっと、黒崎先生の人気っぷりは変わらなくて。
いつも、周りには女子がたくさんいる。
でも、その輪の中に、私が行くことはなかった。
ある日。
私は、職員室に用事があって、ドアの前まで来た。
ノックをしようとした、その時。
「あっ…」
黒崎先生が、職員室から出てきた。
「藤野さん… ですよね」
「あっ、はい…」
気まずい。
「職員室に用事があるので…」
私が行こうとすると。
「ちょっと待ってください。藤野さん」
「…えっ…?」
黒崎先生は、私の手首をグッって握って、私を引きとめた。
すると、しゃがんで、私の靴ひもを直し始めた。
「靴ひも、ほどけてると危ないですよ。でも、これで大丈夫です」
「…ありがとうございます…」
「あと、困ったことがあったら、なんでも言ってくださいね」
「……!」
黒崎先生の笑顔。
私だけに向けてくれた、眩しい笑顔。
黒崎先生の背中を見つめながら、私は、胸がドキン…って鳴るのを感じた。
気づいたら、さっきまで気まずくてたまらなかった気持ちが、どこかにいっていた。
なんでだろう。
どうして、あんなふうに優しくされると、嬉しくなるんだろう。
どうして、あの笑顔が頭から離れないんだろう。
その瞬間、気づきたくない気持ちに、気づいてしまった。
[太字]私、黒崎先生のことが好き…[/太字]
続く!