[太字]私はサヨナラをした後、新しい出会いをした。[/太字]
『別れよう』
私、フラれちゃった。湊斗くんに。…大切なひとに。
湊斗くんには、新しい好きな人ができたんだって。
私は悲しくて、泣きそうになって、『良いよ、別れよう。じゃあね』って告げて、走って逃げたんだ。
その瞬間、涙が溢れてきた。
『大丈夫…?』
そのとき、話しかけてくれたのが、6年生の橋本悠翔くんっていう人。
「名前は?」
「藤野莉緒です。5年生です」
「藤野、莉緒…」
不思議そうに、私の名前をつぶやく、その男子。
「あっ、そうだ! 思い出した!」
急に叫んだその男子。思い出したって、なにを…?
「藤野ってさ…、伊藤湊斗の友達だよな?」
「…えっ?」
さっきフラれたばっかなのに、『湊斗』って名前を聞くと、胸がズキズキ痛む。
っていうか、なんで湊斗くんのことを知ってるの…?
「俺、湊斗と同じ塾で、仲が良いんだ。よく、湊斗から藤野の話聞いてた」
「えっ?」
「もしかして、さっき泣いてたのは、湊斗のことか?」
「…まぁ…」
『はい』って言ったら、きっと色々聞かれる。フラれたことも、バレてしまう。
でも、『いいえ』でもない。
「なぁ、藤野!」
「……?」
湊斗くんの話、じゃないの…?
「俺と、友達になって!」
「…え? なんで…?」
「藤野と友達になりたいんだ! お願い!」
フラれたばっかの私に、友達のお願い…?
もう、意味がわかんないよ。
でも、男子の真剣な目を見ると、断れない。
それに、断る理由も…、ない。
「良いですよ」
「マジ?! サンキュー! 藤野!」
男子は、飛び上がって喜んだ。
そんなに喜ぶ…?
「藤野、ってなんか友達って感じしないよな。…じゃあ、『莉緒』で良い?」
「…莉緒…?」
初対面で、いきなり呼び捨て?
すごいな、この人。すごく社交性。
「友達のしるしってことでさ! 俺は莉緒って呼ぶ! 莉緒は、悠翔って呼ぶ! 約束な!」
勝手に小指で約束されてる私。
『良いよ』とも、『いや』とも、言ってないのにな…
「じゃあ、俺行くから! じゃあな、莉緒!」
そして、勝手に去っていく。
私は、その後ろ姿を見つめる。
…でも、良いかも。新しい出会いってことで。
あの男子。…いや… 悠翔、くん。
仲良くなってみる価値は、ある気がする。
それから、私は湊斗くんとは全く話さなくなった。
でも。
『莉緒、おはよ!』
『…おはよう』
悠翔くんは、すれ違ったとき、毎回話しかけてくれる。
それに、年上なのに同い年みたいで、私もついつい、タメ口で話しちゃうんだ。
馴れ馴れしい悠翔くんに、ときどきうんざりすることはあるけど、なぜか、笑顔になるんだ。
この頃の私の笑顔を作ってくれてるのは、悠翔くんなんだ。
「莉緒!」
「あっ、悠翔くん」
なぜか、今日は後ろから走ってきた。…学校のろうかなのに。
「俺、莉緒のとなりのクラスに用事があってさ。途中まで一緒に行こうぜ!」
「良いよ」
私は悠翔くんと並んで、歩き出した。
でも、そのとき。
「…二人ってどんな関係?」
「……!」
私たちの前に現れたのは…
続く!
『別れよう』
私、フラれちゃった。湊斗くんに。…大切なひとに。
湊斗くんには、新しい好きな人ができたんだって。
私は悲しくて、泣きそうになって、『良いよ、別れよう。じゃあね』って告げて、走って逃げたんだ。
その瞬間、涙が溢れてきた。
『大丈夫…?』
そのとき、話しかけてくれたのが、6年生の橋本悠翔くんっていう人。
「名前は?」
「藤野莉緒です。5年生です」
「藤野、莉緒…」
不思議そうに、私の名前をつぶやく、その男子。
「あっ、そうだ! 思い出した!」
急に叫んだその男子。思い出したって、なにを…?
「藤野ってさ…、伊藤湊斗の友達だよな?」
「…えっ?」
さっきフラれたばっかなのに、『湊斗』って名前を聞くと、胸がズキズキ痛む。
っていうか、なんで湊斗くんのことを知ってるの…?
「俺、湊斗と同じ塾で、仲が良いんだ。よく、湊斗から藤野の話聞いてた」
「えっ?」
「もしかして、さっき泣いてたのは、湊斗のことか?」
「…まぁ…」
『はい』って言ったら、きっと色々聞かれる。フラれたことも、バレてしまう。
でも、『いいえ』でもない。
「なぁ、藤野!」
「……?」
湊斗くんの話、じゃないの…?
「俺と、友達になって!」
「…え? なんで…?」
「藤野と友達になりたいんだ! お願い!」
フラれたばっかの私に、友達のお願い…?
もう、意味がわかんないよ。
でも、男子の真剣な目を見ると、断れない。
それに、断る理由も…、ない。
「良いですよ」
「マジ?! サンキュー! 藤野!」
男子は、飛び上がって喜んだ。
そんなに喜ぶ…?
「藤野、ってなんか友達って感じしないよな。…じゃあ、『莉緒』で良い?」
「…莉緒…?」
初対面で、いきなり呼び捨て?
すごいな、この人。すごく社交性。
「友達のしるしってことでさ! 俺は莉緒って呼ぶ! 莉緒は、悠翔って呼ぶ! 約束な!」
勝手に小指で約束されてる私。
『良いよ』とも、『いや』とも、言ってないのにな…
「じゃあ、俺行くから! じゃあな、莉緒!」
そして、勝手に去っていく。
私は、その後ろ姿を見つめる。
…でも、良いかも。新しい出会いってことで。
あの男子。…いや… 悠翔、くん。
仲良くなってみる価値は、ある気がする。
それから、私は湊斗くんとは全く話さなくなった。
でも。
『莉緒、おはよ!』
『…おはよう』
悠翔くんは、すれ違ったとき、毎回話しかけてくれる。
それに、年上なのに同い年みたいで、私もついつい、タメ口で話しちゃうんだ。
馴れ馴れしい悠翔くんに、ときどきうんざりすることはあるけど、なぜか、笑顔になるんだ。
この頃の私の笑顔を作ってくれてるのは、悠翔くんなんだ。
「莉緒!」
「あっ、悠翔くん」
なぜか、今日は後ろから走ってきた。…学校のろうかなのに。
「俺、莉緒のとなりのクラスに用事があってさ。途中まで一緒に行こうぜ!」
「良いよ」
私は悠翔くんと並んで、歩き出した。
でも、そのとき。
「…二人ってどんな関係?」
「……!」
私たちの前に現れたのは…
続く!