「占い屋って、知ってる?」
そこから始まった友人との電話は長かった。
友人と喋るのは高校卒業以来であり、人と話すのは一か月振りである。
「私、気づいてなかったんだけど、結構昔からあるらしくて」
私は、うまく話せているか不安になる。
コミュニケーション能力の欠如。
「行ってみたらさ、占い師が女の子…女子高生なの」
私は高校生の頃から、だんだんと喋らなくなってしまった。
仲のいい友達と離れて気づいたことだったが、私は、ひとりでいる時の方が楽しいのだ。
今、電話しているのは高校での転校生で、隣の席だった私にガツガツ絡んできた。
コミュニケーションのやり方を忘れてしまっていたが、転校生―――[漢字]楽川[/漢字][ふりがな]らくがわ[/ふりがな]は、私を聞き手役に仕立て上げて、延々と話してきた。
そのせいで私は、相槌の打ち方だけは上手になっている。
「それで、ここからが変な話なんだけどね、」
楽川との日々は、鬱陶しかったが、同時に楽しくもあった。
毎回毎回オチがつかない、なんでもない話をしてきた。
その内容は、記憶がない。
自分の中の記憶選別装置は、楽川を切り捨てたようだった。
「その後の記憶が無いんだ」
大学時代も、友達というものと無縁だった。
何にも所属せず、自堕落な日々を過ごした。
健康面で言えば、今よりも悪質で、最悪だった。
「せっかく占ってもらったのに…。私、疲れてんのかな」
大学は出たけれど、仕事は見つからなかった。
目をそらしていたから当然か。
責任から逃げて、受け身で…。
「ねえ、聞いてる?」
聞いてなかった。
もう一回頼む。
私が悪かった。
「その言葉には、反省の意味が込められているようには到底思えないよ。」
そんなことを言ってきたものの、恐らくもう一度同じ内容を話してくれた。
こんなんで、よく嫌われなかったな、と思う。
そこから始まった友人との電話は長かった。
友人と喋るのは高校卒業以来であり、人と話すのは一か月振りである。
「私、気づいてなかったんだけど、結構昔からあるらしくて」
私は、うまく話せているか不安になる。
コミュニケーション能力の欠如。
「行ってみたらさ、占い師が女の子…女子高生なの」
私は高校生の頃から、だんだんと喋らなくなってしまった。
仲のいい友達と離れて気づいたことだったが、私は、ひとりでいる時の方が楽しいのだ。
今、電話しているのは高校での転校生で、隣の席だった私にガツガツ絡んできた。
コミュニケーションのやり方を忘れてしまっていたが、転校生―――[漢字]楽川[/漢字][ふりがな]らくがわ[/ふりがな]は、私を聞き手役に仕立て上げて、延々と話してきた。
そのせいで私は、相槌の打ち方だけは上手になっている。
「それで、ここからが変な話なんだけどね、」
楽川との日々は、鬱陶しかったが、同時に楽しくもあった。
毎回毎回オチがつかない、なんでもない話をしてきた。
その内容は、記憶がない。
自分の中の記憶選別装置は、楽川を切り捨てたようだった。
「その後の記憶が無いんだ」
大学時代も、友達というものと無縁だった。
何にも所属せず、自堕落な日々を過ごした。
健康面で言えば、今よりも悪質で、最悪だった。
「せっかく占ってもらったのに…。私、疲れてんのかな」
大学は出たけれど、仕事は見つからなかった。
目をそらしていたから当然か。
責任から逃げて、受け身で…。
「ねえ、聞いてる?」
聞いてなかった。
もう一回頼む。
私が悪かった。
「その言葉には、反省の意味が込められているようには到底思えないよ。」
そんなことを言ってきたものの、恐らくもう一度同じ内容を話してくれた。
こんなんで、よく嫌われなかったな、と思う。