シャルロッテ「郵便受けにロゼ様宛てのお手紙が届いておりました」
赤いバラの封がしてある手紙を差し出す。
ロゼ「手紙?」
ロゼが受け取り、手紙を開ける。
ーーーーーーーーー招待状ーーーーーーーーーー
拝啓ロゼ・ブラン様
白銀の月が宮殿の尖塔を優雅に照らし、
薔薇の香りが夜風にそよぐ季節となりました。
今宵、 オスタルク皇帝陛下のご成婚を祝し、伝統あるアステリア城にて、盛大なる舞踏会を執り行います。
シャンデリアの輝きと、宮廷楽団が奏でる優美な旋律に身を任せ、一夜限りの夢のようなひとときをロゼ様と共に過ごせれば幸いです。
敬具 クロード・アーベント
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロゼ「舞踏会!!私、行きたいわ。でも今夜ってちょっと急すぎるかしら?」
シャルロッテ「問題ないかと。特に今日はお稽古事などもございませんし。」
ロゼ「ふふ、久しぶりの舞踏会、楽しみだわ。でもこの、クロード・アーベント様?私面識あったかしら?」
シャルロッテ「隣国、アステリア国の皇太子様ですね。お会いするのは今回が初めてかと。」
ロゼ「ふうん?お見合いっていう場を設けているのもあるのかしら?」
シャルロッテ「恐らく。お嬢様と同じでとても人気があるそうですよ。二つ名は麗しの貴公子だとか。」
ロゼ「詳しいのね。」
シャルロッテ「まぁ…」
ロゼ「ま、いいわ。早速準備しないとね。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ガーネットの耳飾り。
ガーネット色のタイトなマーメイドドレスはロゼのスタイルの良さを際立たせている。
いつもおろしている髪は結い上げて薔薇の髪留めで留めている。
ロゼ「どうかしら?」
ドレスアップされた
ロゼが憂いた顔で問う。
シャルロッテ「お似合いですよ。流石お嬢様です。」
ロゼ「まぁそうよね。」
自信が溢れ出ている。
ロゼ「……なんで私の白薔薇のドールが執事服なんてきてるの?」
襟を正し、白手袋をはめ、ビシッと執事服を着て、ウィッグを被ってなんかいない女の子には見えないシャルロッテ。流石に中性的な顔は隠しきれていないが。
シャルロッテ「…正装ですよ…?一応。お招きされた身で半分コスプレのようか格好で行くのは失礼でしょう?」
ロゼ「…そう、…そうね。」
(はぁ…意識してないにしても…この人男慣れしてないくせに婚約者探しとか大丈夫なのか?)
シャルロッテ「そういえば、ネックレスをつけるのがまだでしたね。こちらにおかけください。」
ベルベットの椅子に掛けるよう促すシャルロッテ。
ロゼ「…ええ」
そこに腰掛けるロゼ。
シャルロッテ「ガーネットの耳飾りと同じ、こちらにしましょうか。」
ロゼ「ねぇ、…早くしてね。」
シャルロッテ「はぁ…?どうしてです?」
ロゼ「…いいから、早くして。」
シャルロッテ「…?」
座るロゼの後ろにシャルロッテが立ち、ネックレスを取り付ける。
シャルロッテ「…どうして―どうして、そんなに怖がっておられるのですか?」
ロゼ「…私の知るシャルロッテじゃないもの。」
シャルロッテ「…別人のようですか?」
ロゼ「別人ではないけれど、なんとなく違うの。だってあなたは白薔薇のドールで、私のメイドで…」
シャルロッテ「ロゼ様が知らないだけでしょう?というか、知ろうとしなかった。ロゼ様の知るシャルロッテは―」
ロゼの正面に立ち、やさしく顔に手を近づける。
手を顎に回し、シャルロッテの顔に近づけ―
頬に―口付けをした。
ゆっくり離れて、
シャルロッテ「―こんなことしないのでしょうか?」
意地悪に微笑む―けれどどこか悲しそうに笑うシャルロッテ。
ロゼ「…は、?」
顔を真っ赤にしてうろたえるロゼ。
シャルロッテ「準備も整いましたし、行きましょうか。」
ロゼ「…っ!ま、待って…!」
シャルロッテのスーツの裾を掴むロゼ。
ロゼ「どうして…?」
シャルロッテ「どうしてだと思います?」
ロゼ「……あ、」
シャルロッテが手を取り、離す。
シャルロッテ「行きましょうか。」
ロゼ(あなたは私のことをどう思っているの…?)
その問いをロゼは口にすることができなかった―。
赤いバラの封がしてある手紙を差し出す。
ロゼ「手紙?」
ロゼが受け取り、手紙を開ける。
ーーーーーーーーー招待状ーーーーーーーーーー
拝啓ロゼ・ブラン様
白銀の月が宮殿の尖塔を優雅に照らし、
薔薇の香りが夜風にそよぐ季節となりました。
今宵、 オスタルク皇帝陛下のご成婚を祝し、伝統あるアステリア城にて、盛大なる舞踏会を執り行います。
シャンデリアの輝きと、宮廷楽団が奏でる優美な旋律に身を任せ、一夜限りの夢のようなひとときをロゼ様と共に過ごせれば幸いです。
敬具 クロード・アーベント
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ロゼ「舞踏会!!私、行きたいわ。でも今夜ってちょっと急すぎるかしら?」
シャルロッテ「問題ないかと。特に今日はお稽古事などもございませんし。」
ロゼ「ふふ、久しぶりの舞踏会、楽しみだわ。でもこの、クロード・アーベント様?私面識あったかしら?」
シャルロッテ「隣国、アステリア国の皇太子様ですね。お会いするのは今回が初めてかと。」
ロゼ「ふうん?お見合いっていう場を設けているのもあるのかしら?」
シャルロッテ「恐らく。お嬢様と同じでとても人気があるそうですよ。二つ名は麗しの貴公子だとか。」
ロゼ「詳しいのね。」
シャルロッテ「まぁ…」
ロゼ「ま、いいわ。早速準備しないとね。」
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ガーネットの耳飾り。
ガーネット色のタイトなマーメイドドレスはロゼのスタイルの良さを際立たせている。
いつもおろしている髪は結い上げて薔薇の髪留めで留めている。
ロゼ「どうかしら?」
ドレスアップされた
ロゼが憂いた顔で問う。
シャルロッテ「お似合いですよ。流石お嬢様です。」
ロゼ「まぁそうよね。」
自信が溢れ出ている。
ロゼ「……なんで私の白薔薇のドールが執事服なんてきてるの?」
襟を正し、白手袋をはめ、ビシッと執事服を着て、ウィッグを被ってなんかいない女の子には見えないシャルロッテ。流石に中性的な顔は隠しきれていないが。
シャルロッテ「…正装ですよ…?一応。お招きされた身で半分コスプレのようか格好で行くのは失礼でしょう?」
ロゼ「…そう、…そうね。」
(はぁ…意識してないにしても…この人男慣れしてないくせに婚約者探しとか大丈夫なのか?)
シャルロッテ「そういえば、ネックレスをつけるのがまだでしたね。こちらにおかけください。」
ベルベットの椅子に掛けるよう促すシャルロッテ。
ロゼ「…ええ」
そこに腰掛けるロゼ。
シャルロッテ「ガーネットの耳飾りと同じ、こちらにしましょうか。」
ロゼ「ねぇ、…早くしてね。」
シャルロッテ「はぁ…?どうしてです?」
ロゼ「…いいから、早くして。」
シャルロッテ「…?」
座るロゼの後ろにシャルロッテが立ち、ネックレスを取り付ける。
シャルロッテ「…どうして―どうして、そんなに怖がっておられるのですか?」
ロゼ「…私の知るシャルロッテじゃないもの。」
シャルロッテ「…別人のようですか?」
ロゼ「別人ではないけれど、なんとなく違うの。だってあなたは白薔薇のドールで、私のメイドで…」
シャルロッテ「ロゼ様が知らないだけでしょう?というか、知ろうとしなかった。ロゼ様の知るシャルロッテは―」
ロゼの正面に立ち、やさしく顔に手を近づける。
手を顎に回し、シャルロッテの顔に近づけ―
頬に―口付けをした。
ゆっくり離れて、
シャルロッテ「―こんなことしないのでしょうか?」
意地悪に微笑む―けれどどこか悲しそうに笑うシャルロッテ。
ロゼ「…は、?」
顔を真っ赤にしてうろたえるロゼ。
シャルロッテ「準備も整いましたし、行きましょうか。」
ロゼ「…っ!ま、待って…!」
シャルロッテのスーツの裾を掴むロゼ。
ロゼ「どうして…?」
シャルロッテ「どうしてだと思います?」
ロゼ「……あ、」
シャルロッテが手を取り、離す。
シャルロッテ「行きましょうか。」
ロゼ(あなたは私のことをどう思っているの…?)
その問いをロゼは口にすることができなかった―。