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僕と君 

#13

独白

僕はまだ、君とずっと一緒に歌いたかった。
「僕はまだ、君と居たいのに」
ずっと立ち尽くして歌に聴き入っていた美歌が一言、口にしたマイクで、そっと呟いた。

[明朝体]“ありがとう、ごめんね”[/明朝体]

美歌が、マイクを口にした。
美歌は、歌いたくてしょうがない時の、僕と同じ顔をしていた。

「[明朝体]私はずっと君を恨んでいる
私はずっと、それでも君を好いている」[/明朝体]
本当に?
あの頃の日々は決して当たり前ではなかった。
だからこそ、永遠に僕の中に光を灯し続けた。
彼女は僕をどんな気持ちで見ているのだろう。

[明朝体]「私は自分を誇りたいのに
私の自信は[/明朝体]消えてゆく
あの夏の、陽炎のように」

美歌は、いつも自信たっぷりだったのに。

「君が羨ましい」
ほんとうに、君が羨ましい。
歌っている時の君は本当に幸せそうで、辛い現実も思い出したくない過去もしがらみも全部振り切って、汗を滴らせながら歌う君は本当に美しいと、心からそう思った。
…私は、みんなが思っているほど完璧な人間じゃない。

「君はいつも笑っていて」

ファンの人たちは、勝手に理想の私を美化して作り上げているだけで、本当の私は薄暗い闇の中でもがいているだけの存在なのかもしれない。

君の笑顔は綺麗だった。
でも本心は?
私には分からなかったんだ。

「でも君の心はいつも閉ざされて」
御免なさい。
ずっと、何もかもを分かち合えただなんて思っていたのは私だけだった。

律のーー、律華の泣き笑いのような表情が見える。
目が悪いのか、時折ぐっと目を細めて私の方を見る。
その顔を見て、また歌詞が溢れ出す。
律のように上手くはないけれど、思ったことを歌うのが心地よいのは、律も私も同じだろう。

作者メッセージ

後ちょっとで完結します!
変なところで明朝体なのはわざとです!

2025/10/15 21:57

りゃんりゃん。
ID:≫ 5pplVSwPOVTKw
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