僕が持つ刃がいとも容易く紙を切断する、まさにその瞬間。
けたたましいベルの音が空気を切り裂いて僕の耳を貫いた。
ため息をついて廊下に出る。決断が鈍ってしまったのが無性に苛ついた。
「もしもし」
「律華!!美歌のライブ、この街でやるんだってよ!」
チケットに目をやる。
確かに住所は駅前の大会場になっていた。
「あぁ、そうだね」
思ったよりひしゃげた声が出て、僕は驚くと共に、それだけ歌っていないことを知ってまたため息をついた。
「なんだ、知ってたのかよ」
声の主は悠木琳太。ギタリストの“Yu-rin” として活動する僕の数少ない友人だ。
「俺、美歌からチケット貰ったんだ。律華も一緒に行かね?」
「僕は貰ってない」
僕は嘘をついた。
理由はわからない。
「え、そうなのか」
気まずそうな声が返ってくる。
「Yu-rin。僕と美歌はもう昔とは違うんだ。君だけで言ってきなよ」
意図せず突き放したような口調になってしまった事を少しだけ、僕は後悔した。
「あぁ、ごめん」
ぷつりと音を立てて、数分の会話は終わった。
部屋に沈黙が戻ってくる。
僕はそのまま、ベッドに身を投げ打って深い眠りについた。
けたたましいベルの音が空気を切り裂いて僕の耳を貫いた。
ため息をついて廊下に出る。決断が鈍ってしまったのが無性に苛ついた。
「もしもし」
「律華!!美歌のライブ、この街でやるんだってよ!」
チケットに目をやる。
確かに住所は駅前の大会場になっていた。
「あぁ、そうだね」
思ったよりひしゃげた声が出て、僕は驚くと共に、それだけ歌っていないことを知ってまたため息をついた。
「なんだ、知ってたのかよ」
声の主は悠木琳太。ギタリストの“Yu-rin” として活動する僕の数少ない友人だ。
「俺、美歌からチケット貰ったんだ。律華も一緒に行かね?」
「僕は貰ってない」
僕は嘘をついた。
理由はわからない。
「え、そうなのか」
気まずそうな声が返ってくる。
「Yu-rin。僕と美歌はもう昔とは違うんだ。君だけで言ってきなよ」
意図せず突き放したような口調になってしまった事を少しだけ、僕は後悔した。
「あぁ、ごめん」
ぷつりと音を立てて、数分の会話は終わった。
部屋に沈黙が戻ってくる。
僕はそのまま、ベッドに身を投げ打って深い眠りについた。